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風邪で痰がでる原因は?引き始めや治りかけで色が違うの?

      2016/02/13

風邪をひいた時、その最中や治り始めに

痰が出るという事を知らない人はいないと思います。

しかし何故痰が出るのか、これから風邪が重くなる時と

治りかけの時の痰の違いについては、じっくりと考えたり

その時はそれどころではなく、御存知ない方も多いのではないでしょうか。

今回は、風邪で痰が出るのはどうしてなのか、風邪が快復に向かい始めると痰に変化が生じるのかなどをご紹介させていただきます。

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「痰って何?」

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痰とは、気管支の粘膜にある分泌液が外界からのゴミや細菌、

ウイルス等を排出するために塊となって口から吐き出されるものです。

普段から気管支や肺を乾燥から守るため存在している粘膜ですが、

病原菌等に侵入されると体側はより多くの分泌液を出し白血球で戦い、気管支の粘膜には死滅した白血球や細菌等などが残り、痰として塊になります。

気管支やその下にある肺は消化器ではないので、

食道や胃のようにそのまま下に向かって排出する事は出来ません。

よって、痰は上から排出するべく咳をして口から出すことになります。

つまり、痰が出るという現象はとても自然で必要な事である訳です。

 

「痰が出る原因」

痰として気管支の粘膜が塊になるのは、イコール異物の侵入と考えられます。

異物とは風邪の細菌やウイルスだけでなく、タバコの煙やハウスダスト等も含まれます。

大量の喫煙が習慣となっている人には、痰も慢性化していたり、

喘息などのアレルギーによってその時々の炎症で痰が出る場合もあります。

しかし、本題である風邪の時の痰の場合は、

風邪の原因となるウイルスなどと、体の抵抗力となる白血球との戦いが一定期間あります。

戦いの始まりと最中と終わった後とでは、

その現場の一つである気管で出来る痰に違いがあるのです。

それでは、次の項目から風邪の段階と痰の性質についてご説明しましょう。

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「風邪のひき始めの痰」

風邪のひきはじめの痰は粘り気が少なく、色も透明に近いのが一般的です。

その理由とは…。

病原菌が気管支に入ってくると、体はその粘膜から普段よりも多くの液、気道分泌液を出します。

これから始まる風邪との戦いのために多くの白血球を集めるわけです。

そして同時に喉の奥では病原菌を口から出すべく咳が出ます。

咳は痰を出す為だけではありません。

目視できるような異物が喉に付着した時にも咳が出るように、

異物を直接的に排出させる役割を持っています。

喉の下では大量の気道分泌液が準備をし、その上では咳が起こっているため、

普段の分泌液そのものに近い状態の痰が出ます。

白血球や細菌、ウイルスなどの死骸を含むと痰は粘りけを増しますが、

この段階ではさらさらに近い痰となるわけです。

 

「風邪をひいている最中と治りかけの時の痰」

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風邪のひきはじめの段階をすぎて来ると、痰は最初よりもかたくなります。
色は透明から淡い黄色、黄緑色がかったものまであります。

さて、風邪と一言で言っても、

ウイルス性のものと細菌性のものがありますが、

ウイルスは細菌よりもはるかに小さく、

人の体の細胞に入り込む事で感染させ増殖することを目的とします。

痰に色が付くのはウイルスよりもサイズの大きい、

生物である細菌の残骸によるものであると考えられています。

色の濃さには諸説ありますが、緑色に近い痰は膿に近く、時間の経った痰です。

緑色がかった痰は、長く風邪をひいていて喉に絡み、

出づらかったものが治りかけの段階になって漸く出てきたりする時にも見られます。

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「鼻水との違いについて」

ここで鼻水についても少し触れておきます。

鼻水と痰とは異なるものです。

痰が気管支の粘液から成り口から排出されるものであるのは

既にお話した通りですが、鼻水は鼻腔経由で排出され、

鼻水自体も鼻の内部の粘膜から出て来るものであり、気管支からの気道分泌液ではありません。

風邪をひくと鼻水も出て、治ってくると痰同様に固くなり粘度の高いものとなり、色もついていたりします。

しかし、ここで注意すべき点は鼻腔は気管や気管支よりも体の外部に近い場所にあるという事です。

風邪に於いては痰も鼻水も同じように出ますが、

風邪に限らず体に異物が侵入したとき、より早い段階や

浅い場所で対処し排除してしまう方が体にとって安全です。

鼻は呼吸をするだけで直ぐに毎回といっていいほど異物に触れているため、

鼻水は痰が出るよりも頻度が高く、また細菌の数も痰より多いと考えられます。

逆に、肺に近い部分で出る痰が鼻水と同じくらい固まっていたり色がついていたらより深刻だったという事です。

肺を患う可能性のある細菌やウイルスを調べる際には鼻水では無意味であり、痰の検査となります。

色のついた粘度の高い痰が、風邪の治りかけではない時に出たり、慢性的に出る場合には、気管支の炎症や肺に何か問題がないか疑う必要があります。

 

「まとめ」

痰は風邪の治りかけには特に、細菌の残骸排出という大切な役割を果たしています。

絡んで出づらい時は受診し薬を服用するのも一つの方法です。

痰が原因不明に鼻水並みに続いていたり色が濃い場合は病院へ行きましょう。

関連記事としましてはこちらもご参考下さい。

喉風邪で痰が絡んで取れない!効果的な6つの対処法について

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