足の付け根に違和感を感じる7つの原因!病気の可能性も!
2016/02/17
階段を上ったり、立ち上がろうとしたときなど、
足の付け根に違和感を感じたことがある人は多いのではないでしょうか。
一瞬ピキッとなっただけでその後なんともないと、そのままにしていませんか?
今回は、足の付け根に違和感を感じる原因をご紹介させていただきます。
目次
1・体重が片側の足にかかっている
子供のときに、片足に体重を乗せ、もう一方の足を前に投げ出した姿勢、いわゆる休めの姿勢で立っていて、『行儀が悪い』と叱られたことはありませんか?
人によって歩き方や立ち方にはクセがあり、多くの人が楽だと感じる方の足に体重をかけてしまいます。
その負荷が長年積み重ねられ、腰や股関節などに異常が生じてしまうのです。
姿勢が悪いと、同時に股関節や周りの筋肉も硬くなり、動きが悪くなります。
歩幅が狭い人やヒールをよく履く人、デスクワークが多い人などは、股関節の柔軟性が損なわれ、違和感や痛みを感じやすくなります。
普段の生活で、なるべく両足に均等に体重をかけるようにしたり、股関節のストレッチをすることで改善される場合があります。
2・腰椎椎間関節症候群の関連痛
椎間関節とは、背骨の後ろ側を繋いでいる小関節のことです。
腰痛の原因として、椎間板ヘルニアなどがよく知られていますが、実はこの腰椎椎間関節が痛んでいる可能性が高いといわれています。
そして、腰椎椎間関節症候群にかかると、腰の痛みと同時に、足の付け根やお尻、足そのものにしびれや痛みを感じることがあります。
これは、関連痛という現象で、実際にその部分に問題が起きているわけではないのに、神経痛のような状態になってしまう、一種の神経の錯覚現象です。
足の付け根に違和感を感じたとき、同時に腰も痛むことがあれば、腰椎椎間関節症候群である可能性が考えられます。
3・変形性股関節症
関節を滑らかに動かすために、骨の表面を覆ってクッションの働きをしている「関節軟骨」が擦り減ってしまい、股関節に痛みを感じる病気です。
主に女性に多く見られる症状で、「選定性股関節脱臼」などの股関節の形成不全といった、子供のときの病気や発育障害の後遺症が原因である場合が多く、割合は全体の80%といわれています。
また、老化によってもなることがあり、立ち上がる時や歩き初めに足の付け根に違和感や痛みを感じます。
変形性股関節症を患うと、痛みで股関節が動かしにくくなり、それに伴い周りの筋肉も硬くなって動きが悪くなってしまいます。
また、身体のバランスが崩れるため、痛みは股関節だけでなく、腰やひざにも及びます。
4・前立腺炎
男性にのみ起こる症状で、前立腺の中で炎症が起きている状態をいいます。
細菌によって引き起こされるものを「細菌性前立腺炎」
原因菌が特定できない場合を「非細菌性前立腺炎」と呼びます。
また、急性と慢性があります。
30~40代の若い世代がかかりやすく、「非細菌性前立腺炎」の方が多く見られます。
足の付け根の違和感のほかに、
・頻尿
・残尿感
・排尿痛
・下腹部の痛みや太ももの違和感
など、下半身に様々な症状が現れます。
5・妊娠
生理前に強い痛みではないものの、足の付け根がチクチクしたり、圧迫感を感じるときは、妊娠初期の「着床痛」が考えられます。
「着床痛」は医学用語ではありませんが、着床時にホルモンの関係で足の付け根に違和感を感じる状態をいいます。
妊娠したすべての女性が感じるわけではありませんし、妊娠初期の症状なので、しばらくすると自然に治まります。
また妊娠した際は、お腹が大きくなるにつれて、出産の準備として骨盤がだんだん開いていきます。
したがって、妊娠中期や後期に、再度足の付け根などに違和感や痛みを感じることがあります。
6・グロインペイン症候群
日本語に訳すと「鼠径部痛(そけいぶつう)症候群」となります。
スポーツをしている人に多く見られ、その中でもサッカー選手に発症することが多く、一度なると治りにくいのが特徴です。
中田英寿選手やジダン選手などもこのグロインペイン症候群を発症していたそうです。
グロインペイン症候群は、恥骨結合炎・内転筋腱障害・スポーツヘルニアなどの障害を総称して使われています。
急な方向転換で負荷がかかったり、体幹と足の動きがうまくかみ合わないと、足の付け根に違和感や痛みを覚えます。
片足で立ってキックをするサッカー選手にこの病気が多いのもうなずけますね。
7・足の付け根にしこりがある場合
『足の付け根のしこりが痛い原因について』で詳しく説明していますが、違和感や痛みとともに、足の付け根にしこりがある場合は、下記のような病気が疑われます。
リンパ節の腫れ・・・風邪やケガなどによって、体内に入り込んだウイルスと、防ごうとする白血球とが戦い、炎症を起こしている状態。
悪性リンパ腫・・・血液のがん。だるさや微熱などを伴う。
脂肪腫・・・良性腫瘍。基本的には放置しても大丈夫。
鼠径ヘルニア・・・いわゆる「脱腸」。痛みがひどい場合は手術することもあります。
粉瘤・・・皮膚の表面にできた袋に老廃物が溜まる症状。
梅毒・性器ヘルペス・・・主に性行為が原因による感染症
◆まとめ
足の付け根の股関節部分は、足と体を繋ぐ重要な部分です。
ここに違和感や痛みがあると、立ち上がったり歩いたりという動作が億劫になり、それがまた筋肉を硬くしてしまう・・・
という悪循環に陥ってしまいますね。
違和感程度、というのもヘンですが、症状が悪化しないうちに、生活習慣を改善したり、適切な治療をして、いつまでも自分の足で元気に歩きたいものです。
足の付け根に違和感がある時は、まずは整形外科、内科を受診しましょう。
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