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抗生物質とお酒の飲み合わせは厳禁!アルコールの危険性とは?

      2016/03/16

病院で、薬を処方される時に「一緒に抗生物質も処方しておきますね」と言われることがあります。

しかし、どうしてもお酒を飲む機会があって、抗生物質を服用しているのにどうすれば良いのか、と悩む人も多いのではないでしょうか。

 

今回は、詳しく知りたい抗生物質とお酒の関係についてご紹介させていただきます。

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抗生物質って何?

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抗生物質とは、微生物や病気の元となる菌を抑制、増殖を抑える作用のある薬のことです。

世界で初の抗生物質が発見されたのは、1920年代にイギリスの細菌学者フレミングがペニシリンを青かびから発見しました。

日本では、少し前に医療時代劇ドラマで流行したあの、ペニシリンです。

 

ペニシリンの発見によって、治らなかった感染症が完治するようになった素晴らしい薬なのです。

しかし、抗生物質は風邪などのウイルスには効果がありません。

では、抗生物質を処方されるのはなぜなのでしょうか?

 

風邪の時の抗生物質

抗生物質は細菌に対して効果を発揮します。そして、風邪をひく時の原因はウイルスです。

しかし、風邪で病院を受診した時には「抗生物質も出しましょうね」とよく知らないまま、ついつい薬を頂いてしまいます。

 

これは、なぜかと言いますと、もしかして風邪が原因でそこから何かしらの感染症に発展する心配がある可能性がある、別の病気にもなりやすいと考えられるからです。

 

例えば、

・風邪からくる鼻水が原因で、中耳炎を起こす可能性がある

・風邪の咳が原因で、肺炎になるかもしれない

そういった可能性もあると病院側が考えるからなのです。

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主な抗生物質の種類と成分

一口に抗生物質と言っても、1種類ではありません。

病気によって色々な抗生物質が処方されます。ではどんなものがあるのでしょうか。

 

まず、細菌による感染症を抑える抗菌薬があります。

代表的なものに、肺炎や中耳炎を抑えるペニシリン、副鼻腔炎などで処方されるマクロライド系などがあります。

 

次に、カビに効果を発揮する抗真菌薬です。

水虫などの白癬菌に効果があるフルコナゾール、ミコナゾールなどが代表的なものです。また、カンジダにも効果があります。

他にも帯状疱疹や水ぼうそう、単純ヘルペスなどに有効な抗生物質成分もあります。

 

抗生物質とお酒の飲み合わせ

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結論からいいますと、抗生物質とお酒の飲み合わせは止めておきましょう。

抗生物質によっては、少量のお酒を飲んでしまったとしても、問題がないものもあります。しかし、注意が必要な抗生物質もあります。

 

セフェム系の抗生物質を服用しているならお酒を飲むことは必ず控えた方が良いでしょう。

抗生物質とアルコールを同時服用すると、血管の拡張作用により細菌感染が広がって症状が悪化したり、呼吸困難や痙攣といった副作用が出る可能性もあります。

 

また、アルコールと抗生物質を一緒に摂取すると、肝臓は抗生物質ではなくアルコールを分解してしまい、抗生物質は通常より高い濃度で体内を巡ってしまい、呼吸困難や痙攣を起こしてしまう可能性があるのです。

抗生物質の種類によっては、アセトアルデヒドという悪酔いの原因となる有害物質を増加させ、ひどい二日酔いや痙攣などを引き起こしてしまいます。

 

普段は、お酒に強いと自負しているような方であっても、抗生物質を服用している時には、体の免疫力が弱まり、アルコールを分解する能力が低くなっているのです。

顔が赤くなる、ドキドキが治まらない、頭痛がするなどの症状が見られるかもしれません。

 

忘年会、送別会など、どうしてもお酒を飲まないといけない時の注意点があります。

それは、抗生物質を飲んだ後3時間はお酒は飲まないようにするという事です。

抗生物質の効果のピークは2時間後と言われています。時間をずらすことで少しは副作用を抑えられます。

また、アルコールの体内での分解は4時間~と言われていますので、お酒を飲んだ後は4時間以上あけてから抗生物質を飲むようにしましょう。

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お酒以外のNGなもの

抗生物質にはお酒以外の飲み合わせもあります。

 

牛乳などのカルシウムが多く含まれている食品は、抗生物質と一緒に飲むと効果が落ちる可能性もあります。

これは、牛乳の成分が抗生物質と結合してしまい、抗生物質が吸収されにくくなるためです。

 

他にも、コロッケなどの脂っこい食べ物、ケーキなどの甘い食べ物も抗生物質との併用で、薬が吸収されにくくなる可能性もありますので注意が必要です。

 

逆に、グレープフルーツは酵素の働きを邪魔して、薬が強く効き過ぎることがあります。こちらも同時期に食べるのは控えましょう。

 

まれに、薬を飲む際、水などを飲まずに薬だけ飲み込むという人もいますが、喉や胃に張り付いて炎症や潰瘍の原因となりますので止めましょう。

きちんと効果を発揮するためにも、必ず水で飲むようにしましょう。

 

まとめ

お酒を飲むことは、楽しみの一つであり、なかなか止められないこともあるかもしれません。

しかし、お酒を一度飲んでしまうと、肝臓で全てを分解するのに4時間~6時間程度はかかると言われています。

 

そして、抗生物質も必ず決められた回数の服用が必要になります。抗生物質を飲まなければならないということは、体に負担が出てしまっているということでもあります。

つらいかもしれませんが、楽しみの一つを、グッと堪えて、早めに治してから、お酒を楽しむようにしましょう。

 

抗生物質についてはこちらの記事もご参考下さい。

抗生物質の副作用で下痢になるって本当?

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