不正出血!生理じゃないのに出血するのはなぜ?6つの原因と症状をご紹介!
あれっ?生理が終わったばかりなのに、また出血がある。
生理じゃないのに出血がみられると病気かと不安になります。
生理ではない出血を「不正出血」といいますが、考えられる原因は何なのでしょう?
今回は、生理じゃないのに出血する原因と対処法についてご紹介します。
目次
生理じゃないのに血が出る、不正出血とは
女性は、妊娠に備え、周期的に子宮内膜が厚くなり、卵巣から排卵があります。
そして、妊娠に至らなかった場合、子宮内膜は剥がれて血液とともに体外へ排出されます。
これが、生理(月経)です。
月経の周期は、だいたい25日~38日周期である人が多く、生理の日数は3日~7日間です。
この月経周期は、女性ホルモンと呼ばれる卵胞ホルモンと黄体ホルモンの分泌でコントロールされています。
そして、この生理以外での生殖器からの出血を「不正出血」といいます。
この不正出血は2種類あり、機能性出血と器質性出血に分けることができます。
機能性出血とは、妊娠やストレスによる出血のことで病気が原因ではないものです。
対して、器質性出血とは、子宮や膣の炎症や腫瘍など何らかの病気が原因となる出血のことです。
不正出血の考えられる原因
不正出血がみられる原因には、次のようなものが考えられます。
それぞれの症状とともにご紹介していきます。
排卵時の出血
女性は、周期的に卵巣から排卵がありますが、排卵期に一時的に分泌が低下する卵胞ホルモンの影響で出血を起こすことがあります。
また、排卵の際に卵巣の血管が傷つき出血を起こす場合もあります。
次の生理予定日の約2週間前頃の出血であり、出血後に基礎体温が高くなっている場合は、排卵時の出血の可能性が高くなります。
通常、2~3日で治まり、特に心配する出血ではありませんが、出血量が多かったり、1週間以上続く場合は婦人科の受診をおすすめします。
着床時出血
精子と受精した卵子は、受精後だいたい7日後くらいに子宮に着床します。
この時に出血がみられる場合があり、これを「着床出血」といいます。
着床出血は少量である場合がほとんどです。
流産
妊娠と気づかないうちに、流産により出血した可能性もあります。
出血は、生理と同じ位か、少し多く見られることが多いようです。
妊娠の可能性があり、2ヶ月以上生理がなかったのに、不正出血や腹痛が続く場合は、流産や切迫流産が疑われます。
すぐに産婦人科を受診するようにしましょう。
ホルモンバランスの乱れ
不規則な生活やストレス、疲労などで女性ホルモンのバランスが崩れて、生理周期が乱れる場合があります。
この場合、出血がだらだらと続いたり、生理前に少量の出血があったりします。
また、ホルモンバランスの安定していない思春期やホルモンバランスが不安定になりやすい更年期にもよくみられます。
さらに、急激なダイエットを行った場合もホルモンバランスが崩れ、不正出血を起こす場合があります。
子宮の病気
何らかの病気が原因となって、不正出血がみられる場合もあります。
不正出血の原因となる病気としては、
・子宮筋腫、子宮外妊娠、子宮内膜症、子宮頸がん、子宮体がん、卵管炎、卵巣腫瘍、クラミジア頸管炎
などが挙げられます。
子宮の病気が原因の出血の場合、茶褐色のおりもののような出血がみられることが多いようです。
さらに、
・下腹部の痛み
・発熱
・腰痛
・膿の混じったおりもの
を伴う場合は、子宮の病気である可能性がより高くなります。
不正出血と一緒に上記の症状があったり、だらだらと出血が続く場合は、早期に医師の診察を受けましょう。
性交時や後に出血がある場合は?
性交の時や後に出血が見られることがある場合、
・子宮頚管ポリープ・・・子宮の入り口に良性の腫瘍ができる
・子宮膣部びらん・・・膣部と子宮の入り口の粘膜がただれる
が疑われます。
また、膣炎や外陰炎がある場合も、性交により出血しやすくなります。
子宮頚管ポリープも子宮膣部びらんも、危険なものではないので必ず治療が必要というわけではありません。
しかし、子宮頸がんの初期症状にも性交時の出血があります。
はっきりさせておいた方が安心なので、性交時に出血がある人は自己判断せずに、一度婦人科で診察を受けてみた方がいいでしょう。
不正出血がみられたときの対処法
上記しましたように、不正出血にはさまざまな原因が考えられます。
では、生理ではないのに出血があった場合はどうすればいいのでしょう。
ここで、不正出血があった際に気を付けるべき対処法についてお話します。
病院を受診する
不正出血と一言で言っても、生理的なものから病気によるものまで原因はさまざまです。
病気の中には、子宮がんのように非常に危険なものも含まれていますので、まずは病院へ行って原因を特定することをお勧めします。
どのタイミングで病院の受診を考えたらよいのか迷いますが、
・不正出血とともに腹痛など他の症状もある場合
・毎月繰り返し不正出血がみられる場合
・おりものの量が増えている場合
などは特に、早期に婦人科を受診するようにしましょう。
生活を整える
朝起きるのが遅く、夜は遅くまで起きているなど不規則な生活が続いている場合は、生活を整えて、規則正しい生活を送るようにしましょう。
さらに、女性ホルモンはストレスの影響も受けやすいため、ストレスを溜めないように心がけましょう。
基礎体温をつけよう
基礎体温をつけることで、排卵の時期や月経の時期を把握することができます。
排卵があるかや生理による出血なのか、不正出血なのかなどの判断にとても役に立ちます。
普段から、基礎体温をつけることを習慣にするとよいでしょう。
また、病院を受診の際も基礎体温表を持参すると診断の助けになりおすすめです。
まとめ
生理の時期ではないときの出血には、排卵時や着床時の出血など生理的な出血、ホルモンバランスの崩れ、卵巣や子宮の病気による出血が考えられます。
病気の中には、子宮がんなどとても危険な病気も含まれているため、不正出血があった際は十分に注意が必要です。
下腹部の痛み、発熱、腰痛、おりものの増加、などの症状も見られる時は、早めに医師の診察を受けた方がいいでしょう。
生理的な出血であるのか、危険な出血であるのか見分けるためにも毎日、基礎体温を測ることをおすすめします。
また、子宮頚がんや子宮体がんは早期発見できれば、治癒の見込みがある病気といわれています。
1年に1度はがん検診を受けましょう。
生理じゃないのに出血がある時は、婦人科を受診しましょう。