ホスピタルランド~病気の症状から考える早期発見ブログ~

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熱中症の原因やメカニズムは?4つのタイプと対処法もご紹介!

   

夏が本格化していき、その暑さが増していくと健康上にもいろいろな変化が起きてきます。

日本には四季があり、その季節季節に対応して生きていかないといけません。

 

さて、夏と言えば熱中症の季節であり、連日ニュースで注意喚起されていますね。

ところで、熱中症のメカニズムはご存知でしょうか?

また、熱中症には4つのタイプがあるのを知っていますか?

今回は、熱中症の原因やメカニズムについてご紹介させていただきます。

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熱中症の4つの分類

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そもそも熱中症には、

・熱痙攣

・熱疲労

・熱失神

・熱射病

の4つのタイプがあり、それらの総称を熱中症と呼んでいます。

それぞれ、症状や対処法が若干異なりますので、今回は、1つずつご紹介したいと思います。

 

熱痙攣がどうして起こるのか

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熱痙攣とは、手や足の筋肉がぴくぴくと強く収縮して痙攣する事です。

時には痛みが出る事もあります。

また、胃までも痙攣する事があります。

 

熱痙攣はどのような時に起きやすいのでしょうか?

それは、猛暑の中で長時間にわたり、運動してたくさん汗をかいた時に起こる可能性が高くなります。

その理由は、汗にはナトリウムや塩素などの電解質が入っていますが、汗をかく事によりそのナトリウムや塩素が奪われて不足気味になるからです。

汗をたくさんかく事により血液中の塩分濃度は上がりますが、水分ばかりを摂っていると逆に塩分濃度は低くなります。

この事により熱痙攣は起こります。

 

対策として、こまめに水分を補給する事は重要な点ですが、それを心がけていても熱痙攣になってしまう時もあるので、気を付けないといけません。

水分補給以外の対策としては、熱痙攣を起こしている時には、涼しい場所に移動しましょう。

そして、衣服を緩め楽な体制をとり、体を冷やしましょう。

水分補給には、塩分を含んでいるドリンクを飲むようにします。

飲み物の中でも、特に熱痙攣対策にいいのは経口補水液とスポーツドリンクです。

これを摂取すれば、不足している塩分を簡単に取り戻す事ができます。

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熱疲労はどうして起こるのか

熱疲労と言うのはこの文字通りになりますが、熱によって体が疲労している状態を言います。

気温が高い時にスポーツをしたり労働をした時にたくさん汗をかく事により起こります。

また室内で安静にしていても発症する時もあり、油断なりません。

 

熱痙攣と同様に、汗をかく事により不足した塩分と水分を、適正なバランスで補給をしてあげないと、

めまいが起きたり、ふらついたり、脱力感を感じたり、頭が痛くなる、吐きそうになる、筋肉が痛む

などの症状が出てきます。

 

この熱疲労はどうして起こるのでしょうか。

熱疲労は熱痙攣と同じように、暑い時にたくさん汗をかく事により発症します。

ですが、熱痙攣の場合には血液中に塩分が不足するので起こるのですが、熱疲労の場合には塩分と水分の両方を補う事ができないで、血液の水分が足りなくなった時に起こるのです。

ですから、熱疲労というのは、水分に対してナトリウムが多い脱水状態が原因になります。

 

さらにプラスして、暑い中で体が熱くなっているのを冷ますためや、スポーツや重労働をする事により、血液が皮膚の表面や筋肉にたくさん流れて、心臓に戻っていく分が減ってしまう事も関係しています。

それゆえ、脳や心臓には必要量の血液が送られずに、めまいや頭痛、嘔吐などに至るのです。

 

熱疲労を起こした時の対処としては、熱痙攣と同じく、まずは涼しい場所に移動し水分を補給しましょう。

しかし、症状が改善されずに、嘔吐や意識障害が確認される時には、熱射病へと移行する可能性があるため医療機関に直行しましょう。

静脈からの点滴治療が必要になります。

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熱失神はどうして起こるのか

熱失神と言うとひどい症状のようにイメージするかもしれませんが、これは気を失い失神する状態だけを指すのではありません。

めまいや、一瞬の立ちくらみを起こすものも熱失神に含まれます。

他にも、顔が真っ青になったり、脈や呼吸の増加といった症状も見られます。

 

この熱失神はどうして起こるのでしょうか?

夏が一番勢いをつける真夏には、炎天下にいると皮膚の温度も上昇しやすい環境にいると言えます。

身体の表面が熱くなると、皮膚の血管は広がっていき、普段よりもたくさん血液を身体中に巡らせる事により、熱を取り除いて身体を冷やして平熱を保とうとします。

このような身体のメカニズムにより全身の血液は一時的に体の表面に集まり、代わりに心臓に流れる血液の量が減ってしまいます。

この血液の変化が原因になり血圧が下がっていき、めまいや立ちくらみを起こすようになると言われています。

ほとんどの場合にはスポーツをしている時に起こる事ですが、長い時間立っていたり、座っていて突然立ち上がろうとした時にも起こる事があります。

 

対処としては、熱痙攣や熱疲労と同じく、まずは涼しい場所に移動し水分を補給しましょう。

そして、意識確認をします。

意識もしっかりしている時には、涼しい場所に移動させてから、着ている衣服を緩めてあげて、水分補給もさせます。

それでしばらくの間様子を見てみましょう。

しかしその際に、質問にはっきり答えられないなどの、意識障害が認められたら、病院に行かないといけません。

 

意識があっても、なかなか回復が見られずに異変があった時などには、病院で検査を受けた方がいいでしょう。

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熱射病は危険!

熱射病は、熱中症の中で最も危険なもので、命にかかわる状態です。

重症だと、致死率は30%にもなるといわれています。

 

熱射病は、体温を調節する機能が異常を起こしてしまうことが原因となります。

 

症状としては、

体温の上昇(40度以上)、意識障害、ショック症状、皮膚の乾燥、めまい、吐き気

があらわれます。

 

熱射病かと思った時は、即座に救急車を呼び寄せて、救急車が到着するまでの間は涼しい場所で安静にさせておきます。

そして、水をかけたり、濡れタオルや保冷剤を体に当てるなどして、体温を下げるようにします。

それから、飲めるようであれば、塩分を含んでいる経口補水液やスポーツドリンクなどを飲ませるようにしましょう。

 

まとめ

熱中症には、

・熱痙攣

・熱疲労

・熱失神

・熱射病

の4つのタイプがあります。

 

熱中症と多くの人は一口にいいますが、その症状や段階もいろいろです。

毎年のように夏になると、熱中症でお亡くなりなった人がいるとニュースでも告げています。

スポーツをする人や外で体を動かす労働をしているお父さん方は、特に気を付けましょう。

また、屋内にいても熱中症は起こりますから、室内にいるからと甘く見るべきではありません。

 

熱中症が疑われる時は、涼しい場所に移動し、水分補給をしましょう。

特に、意識障害や体温の上昇(40度以上)が見られる場合は、命にかかわることもあるので、すぐに救急車を呼んで病院へ行きましょう。

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