脇腹のしこりの原因は?左右別にご紹介!
脇腹とはお腹の側面の部分であり、普段はあまり意識することがない場所でもあります。
でも「しこり」ができると、お腹に近い部分でもあることから、いろいろな病気を想像して不安になりますよね。
今回は、脇腹のしこりの原因としてどのような病気が考えられるのかを挙げてみましたので、参考にしてみてください。
脂肪腫
皮膚の下に出来る良性の腫瘍です。
背中や肩のまわり、おしり、太ももなどにできることが多いのですが、脇腹にできることもあり、時間の経過とともに大きくなって、ピンポン玉くらいまで大きくなることもあります。
触った感触は、弾力があり、少し動くような感じです。
比較的よく見られる疾患であり、40~50代の女性に多いとされています。
腫瘍が小さい場合は経過観察のみで様子をみますが、大きくなって痛みを伴うようであれば手術で取り除きます。
ただし、5cm以上の大きなものや、短期間で成長するものは、悪性である可能性もあります。
外見だけでは判断が困難ですので、病院を受診してきちんと診断してもらうことが重要になります。
右脇腹のしこり
ガンの中でも特に「肝臓がん」や「胆のうがん」は右脇腹にしこりとして触れることが多いようです。
肝臓がん
初期においては特有の症状が出にくく、発見されにくいのが特徴です。
ガンが進行し、大きくなり始めてから「右脇腹のしこり」として感じることが多いようです。
「食欲不振」「体重減少」「全身倦怠感」「微熱」などに加え「腹痛」「腹部膨満感」「腹水」「黄疸」などの症状があらわれます。
手のひらが紅色になる「クモ状血管腫」という症状がみられることもあります。
進行するにしたがって「吐血」「下血」「意識障害」などの症状もあらわれます。
胆のうがん
右脇腹にしこりのようなものを触れることもありますが、多くの場合、腹痛からはじまることが多いようです。
胆嚢から十二指腸にむかってのびる「総胆管」に癌ができると、小さいものであっても「黄疸」の症状が強くみられます。
しかし肝臓内にある「胆管」や「胆のう」に癌が出来た場合には、黄疸の症状が出にくく、癌が大きくなってから症状が出てくる傾向があるようです。
「食欲不振」「体重減少」「発熱」などを伴うこともあります。
右脇腹に関してはこちらの記事もご参考下さい。
⇒右脇腹の痛み!9つの原因と病気の可能性もチェック!
左脇腹のしこり
左脇腹のしこりであれば「腎細胞がん」「膵がん」などが考えられます。
腎細胞がん
「左脇腹」のしこりであれば「腎細胞がん」も考えられます。
初期症状がほとんど現れないため、検診や他の病気の精密検査でたまたま発見されることが多いようです。
大きくなると「血尿」「脇腹のしこりや痛み」「発熱」「体重減少」などがあらわれてきます。
50歳から70歳に多く発症しており、他の臓器への転移を生じやすい癌でもあります。
膵がん
「左脇腹」のしこりは「膵がん」も考えられます。
早期の状態では自覚症状がほとんどありません。
このことにより早期発見が困難であり、2cm以下の小さな癌でも、近くのリンパなどに転移しやすいため、消化器官の中では最も予後が悪い癌であるとされています。
「脇腹のしこり」や「腹痛」「体重減少」「黄疸」などの症状に気が付いた時点では、すでに進行していることが多い病気です。
左脇腹に関してはこちらの記事もご参考下さい。
⇒左脇腹の痛み5つの原因!病気の可能性もチェック!
ウィルムス腫瘍
子供の腎臓にできる癌で、ほとんどが5歳以下で発病します。
「血尿」「腹痛」「腹部不快感」などの症状が現れますが、腫瘍がかなり大きくなるまで現れにくいため、多くの場合、腹部のしこりや腫れによって気づくようです。
まぎらわしい病気として「神経芽細胞腫」があります。
両者の違いは、
・「ウィルムス腫瘍」は表面がなめらかで、腫瘍がからだの左右中央の正中線を超えることはまれ
・「神経芽細胞腫」は表面が凸凹で、正中線を越えて反対側にまで大きく腫れることがある
という点です。
近年、この腫瘍の治療成績は非常に向上しており、早期に発見すれば完治も望めます。
腸にガスがたまっている
ガスがたまりやすい人には特徴があり、
・「長時間座った作業が多い」「おならを我慢することが多い」「早食いでよくかまずに食べる」
などという人に多く、腸にガスがたまってしこりのように感じる場合があります。
対策としては以下のようなものがあります。
・暴飲暴食を避け、規則正しい食事と適度な運動を心がける。
・ゆっくりよくかんで食べる。
・炭酸飲料やビールなどを控える。
・ストレスをためない。
・冷え性対策をする。お腹を温める。
まとめ
今回は、脇腹のしこりについて左右別にご紹介しました。
良性の腫瘍だったという事もとても多いのですが、自分で判断できることは限られていますので、早めに病院を受診して、きちんと検査をしてもらったほうがよいでしょう。
ここまでの内容を読んで、ガンには初期の段階では症状が現れにくいものが多いと感じられた方も多いのではないでしょうか。
実際に気が付いた時にはもう手遅れだったという例もありますので、普段から検診などをこまめに受けることが大切ですね。
脇腹のしこりが気になる時は、内科か消化器科を受診しましょう。
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