左背中の痛みの4つの原因!こんな病気に注意!
2016/03/29
背中の「左側」が痛い…そんなことはありませんか?
ただの筋肉痛だといいですが、いつまでも続く場合、思わぬ病気が隠れているかも知れません。
今回は、左の背中が痛い原因、病気についてご紹介させていただきます。
筋・筋膜痛
背中の痛みの原因は、「背中の筋肉」にある場合がほとんどです。
筋・筋膜痛とは、通称「筋筋膜性疼痛症候群 = きんきんまくせい とうつうしょうこうぐん」というものです。
この、筋・筋膜痛の特徴は
・背中の左側や右側など、ある部分だけが激しく痛み、続く…
という症状です。
筋・筋膜痛の原因は、次のようなことが挙げられます。
1.パソコン作業が長時間に渡っていることで、全身の血流が悪く、背中の左部分に疼痛(いたみ)が発生している
2.自宅で介護を行っていたり、看護職を行っていて「人を支える」習慣がある
3.医療機関に診てもらい、誤診によって痛みがひどくなっている
4.ストレスや緊張を強いられる時間が長い日々を過ごしている
こうした場合、まずは「ペインクリニック」に受診してみるのも良いでしょう。
ペインクリニックとは
ペインクリニックとは、神経ブロック療法や薬物療法など、様々な方法を用いて、有害な痛みを緩和するための治療を行う医療部門のことです。
主に麻酔科医による、痛み専門の診療所という場所です。
東京慈恵会医科大学附属病院(東京都)の ペインクリニック診療部長、北原雅樹 (きたはらまさき) 医師は、この疼痛分野の第一人者ですが、診察を受けた方によれば、初診では2時間ほど検査や問診を受けたそうです。
特に、問診ではストレスの原因を細かく聞き出し、簡単に病名を判断しません。
ペインクリニックは、様々な症状を診察し、体のどこが痛みの原因なのかをじっくり調べてくれます。
左の背中の痛みは、筋肉が固まっている=血流が悪くなっていることがわかった場合は、東洋医学の「鍼治療」を実践して、痛みを完全に取ります。
ペインクリニックでの鍼治療のあとは、筋肉が柔らかくなりますので、痛みは完全に消滅します。ですが、それとともに、日々のストレスを解消するようにすることが大切です。
また最近では、鍼灸も効果があることがわかっています。
心筋梗塞
心筋梗塞、と聞くと「え!死ぬ確率のある重い病気?」と驚くかもしれません。
確かに、心筋梗塞は死亡率2割から4割にも達する、怖い疾病です。
これは、どういう病気かといえば、心臓に酸素を送る「冠動脈」の中に、血の塊(血栓)ができてしまう病気です。
血栓は、通常血管がもろくなった場合に治す作用がありますが、そのあとに溶かされて流れるのが普通です。ですが、そのまま血管の中に居続けると、血管の中が「細く」なったり、「柔軟性」が悪くなります。
こうなると、血液とともに流れる酸素が、全身に行き渡りにくくなり、その結果痛みの部分が「左の背中」に当たる場合もあります。
心筋梗塞の原因は
・高タンパクの食生活で、血液がドロドロになっている
・運動をしないことで、全身の血流が悪い
・糖尿病を患っている
が挙げられます。狭心症も、同じ原因とみて間違いありません。
こうした場合は、「循環器内科」で診断されるのが良いでしょう。
まずは「心筋梗塞マーカー検査」を行っている病院へ行くことです。これは少量の血液採取で、時間は15分程度。それで心筋梗塞かどうか判定されます。
あるいは、心臓の細部を「CT」によって画像診断します。これはスクリーニング検査といいますが、年々進歩している医療機器でも最新式を備えていることと、画像診断医が常勤している病院が間違いありません。
循環器内科の費用と時間
検査は初診で行いますが、CTの場合でも6,000円から8,000円程度(保険適用)です。
ペインクリニックでは問診が主体ですが、専門医に紹介されるケースが多くなります。
心筋梗塞の場合は、疾病としては重篤ですので、できれば50歳になった時点で心臓の検査をされることをお勧めします。
胃の病気
胃の疾患でも背中の左側に痛みが感じる事があります。
主な病気には、
・胃がん
・胃炎
・胃潰瘍
が挙げられます。
特徴として背中の左側の痛みと共に、胸焼け、むかつき、ゲップ、吐き気、が現れます。
他にも、空腹時に痛みが増し、食事を取ると痛みが治まる、といった特徴もあります。
また、胃がんは、50~60代の男性に多く見られます。
胃の疾患に関しましてはこちらもご参考下さい。
膵臓(すいぞう)の病気
膵臓の病気には、
・膵炎
・膵臓がん
が挙げられます。
特徴としては、背中の左側の下の方に痛みを感じます。また、みぞおちや左脇にも激しい痛みを感じる事があります。
他の症状としては、嘔吐、吐き気、下痢、便秘があります。
また、膵炎の場合には、空腹時に痛みが増し、食事を取ると痛みが治まります。
膵臓がんには皮膚や白目に黄疸の症状が見られます。
上記の症状が出たら、内科を受診しましょう。
[まとめ]
背中が痛い、それも左側…というのは体の作りから見れば「特定の臓器」が原因、とは言えません。
痛みとは神経によって感じるものです。逆に言えば、神経が通らない部分は痛みを生じることがなく、たまたま体のどこかのストレスを、背中左部分に背負ってしまうこともあるのです。
覚えておくべきことは、臓器の損傷や血管の問題ならば、吐き気や発熱、腹痛なども併発するという事です。
背中の左側が痛む場合は、まずはペインクリニックで解消するようにするのが良いでしょう。
そこでの診断で、循環器内科を紹介されるケースも多いので、ペインクリニックをかかりつけ医に決めておくことも重要です。
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