右脇腹の痛み!9つの原因と病気の可能性もチェック!
右の脇腹には、さまざまな臓器が集まっています。
肝臓や腎臓といった生命活動に直結する臓器も存在しているため、ズキズキして痛い症状が長く続くと不安になる人も多いでしょう。
実際に、右の脇腹が痛む症状は重大な病気の兆しである可能性もあります。
今回は、右脇腹が痛い原因をご紹介させていただきます。
内臓疾患
内臓疾患が原因で右の脇腹の痛みがある場合、大腸、腎臓、胆嚢(たんのう)、肝臓などの内臓に疾患が起きている可能性があります。
考えられる病気をいくつかご紹介します。
胆石症
右脇腹に痛みの原因で特に可能性が高いものとして、胆石症という病状が疑われます。
胆石は成人の8%が持っているといわれており、肝臓と胆嚢を繋ぐ胆管や胆嚢内に生じて痛みを発します。
胆石ができる原因は、コレステロールや脂肪の摂りすぎといった食生活の乱れや、ストレスが原因と考えられています。
胆石症の治療には、衝撃波による治療や手術やレーザー治療があります。
また、症状が軽い場合は、薬で石を溶かす溶解療法を行うこともありますが、期間が1年ほどかかってしまう場合もあります。
ズキズキとした痛みを発する胆石は、急性胆管炎、急性胆嚢炎を発症する可能性があるため、医療機関で検診を受けたほうが良いでしょう。
過去に胆石ができたことがある人は、再発しやすい病気です。
尿路結石
胆石と似たような病気として、尿管結石の可能性もあります。こちらは腎臓に関わる病気です。
尿路に石が詰まってしまい、脇腹や下腹部、腰回りに耐えがたい激痛を感じることもあります。
また、脇腹や腰のあたりが痙攣したり、吐血や血尿等の症状がみられる場合もあります。
尿路結石になる人は近年増加傾向にあり、10%の人が発症すると言われています。
尿路結石の場合は、腎臓は2つあるため左右どちらでも起こりえます。
腹膜炎
腹膜炎とは腹腔内を覆っているの腹膜が、細菌感染による炎症を起こす病気です。
急性腹膜炎の多くは、虫垂炎や胆嚢炎、膵炎といった消化器疾患の合併症として起こります。
腹膜炎の場合、ある一部分から痛みが始まり、次第に腹部全体への非常に強い痛みとなります。
また、右脇腹の痛み以外の症状として、吐き気、嘔吐、発熱も見られます。
腹膜炎は症状が悪化すると、脱水症状やショック状態に陥り、死亡する可能性もある危険な病気です。
腹膜炎の治療としては、細菌へ対して抗生物質を使用します。
しかし、原因となっている疾患に対しての処置も含めて、手術が必要となる事も多い病気です。
がん
右の脇腹が長期間に渡ってズキズキと痛む場合は、がん可能性も考えられます。
右脇腹が痛むがんには、
・大腸がん
・肝臓がん
・腎臓がん
が考えられます。
がんの場合、右脇腹痛以外の症状には、
・下痢や便秘を繰り返す、血便、血尿、発熱、貧血、背中の痛み、腹部のしこり(腫瘍)
が挙げられます。
右脇腹痛が続くだけでなく上記の症状が現れたら、放置せずに早めに内科で検査を受けましょう。
心因性のストレスによる病気
十二指腸潰瘍
十二指腸潰瘍とは胃と腸をつなぐ十二指腸の粘膜に潰瘍ができる病気です。
原因は過剰なストレスやピロリ菌があります。
特徴として、空腹時や夜間にみぞおちから右脇腹にかけて痛みを感じます。
多くの場合は、ストレスとピロリ菌の両方が原因となっている事が多いので、内科、消化器科のある病院を受診しましょう。
また、ピロリ菌への予防として、ヨーグルトとココアが有効と言われています。
便秘
慢性的な便秘が原因で右脇腹が痛む場合もあります。
痛みの原因は、便秘によって溜まったガスによる腹部の圧迫になります。
便秘は女性に多く、ストレス以外の原因としては、生理やダイエットによる影響があります。
便秘の解消には、食物繊維やミネラル(水分)を意識的に摂るようにしましょう。
また、痛みを感じるほどの便秘の場合は、病院での診察を受け薬を処方してもらうのも1つの方法です。
慢性的な便秘で痛みを伴うときは、胃腸科を受診してみましょう。
肋間神経痛
また、肋骨の下が痛む場合は、肋間神経痛の可能性もあります。
肋間神経痛は神経が緊張して硬くなることで痛みを発しています。
原因には骨折などの外傷によるものもあれば、ストレスにより筋肉が圧迫、刺激され痛みの原因となっている例も多いと言われています。
症状は、咳やくしゃみ、大きな声を出した時や、体をひねった時などに片側の肋骨に沿って鋭い痛みを感じます。
痛みへの対処法として、消炎鎮痛剤や湿布は有効です。
その後、通過を観察しながらそれぞれの原因に合わせた治療を行っていきます。
肋間神経痛は、ストレスが原因となることもありますが、外傷性の可能性もあるので一度整形外科を受診してみましょう。
筋肉痛による炎症
右脇腹の痛みの原因は、筋肉痛や脇腹の炎症によるものかもしれません。
具体的には、
・運動による筋肉痛
・長時間、同じ姿勢を取ることによるコリ
が原因として考えられます。
運動不足の状態で、筋肉を急に動かしたり長時間使ったりすると筋肉痛を起こします。
特に脇腹は、普段はあまり負担がかからないので筋肉痛を起こしやすい場所なのです。
他にも、同じ姿勢を保ち続けていると、血行が悪くなり、筋肉に必要以上の負荷が掛かってしまいます。
その影響で、特に運動を行なっていないにも関わらず、筋肉痛や炎症といった症状が起こることもあるのです。
骨盤の歪みが原因で、筋肉疲労や炎症が起こりやすくなっている可能性もありますので、整体やカイロプラクティックで骨盤を正しい位置に戻すことも検討してみましょう。
帯状疱疹
帯状疱疹の場合は、皮膚に帯のような形で水ぶくれや湿疹が現れます。
痛みは人それぞれで、非常に痛む人もいれば、チクチクした軽い痛み程度の人もいます。
また、帯状疱疹の特徴として”体の片側に現れる”ことがあげられます。
この帯状疱疹の原因となるのは水ぼうそうのウイルスです。
子供のころにかかった水ぼうそうのウイルスは、完治しても神経節に潜んでおり、体力や免疫力が落ちていたり、精神的なストレスを抱えていたりする際に、再発し帯状疱疹が現れます。
帯状疱疹は重症化すると後遺症が残ることもあります。
したがって、早期の治療が大切ですので、早めに皮膚科へ行き診察を受けましょう。
まとめ
右の脇腹が痛む原因は、多岐に渡ります。
がんや結石といった重病から、便秘や筋肉痛といった比較的軽いものまで、幅広く原因が存在しており、検査を行なわずに原因を特定することは困難です。
右の脇腹には重要な臓器が集まっているということを忘れずに、早めの検診を行なうことをオススメします。
右脇腹に痛み以外に、吐き気、嘔吐、発熱、血便といった症状があれば、内科、消化器科を受診しましょう。
関連記事としてこちらもご参考ください。