首回りがかゆい原因は5つある!あなたはどれですか?
2016/03/30
首回りは顔と同じくらいに、ダメージを負いやすい部位です。かゆみを感じる原因も、首の皮膚に何らかのダメージが加わり、炎症を起こし始めているからだといえます。
アトピー性皮膚炎やヴィダール苔癬など、特殊な病気によるかゆみもありますが、これらの病気を患っていない人も首回りのかゆみは起こります。
首回りにかゆみを感じる原因を知って、適切なケアを行なっていきましょう。
今回は、首回りにかゆみを感じる原因と対処法についてご紹介させていただきます。
ビダール苔癬
ビダール苔癬は首の後ろ側に生じやすい皮膚病です。他にも、脇や陰部に発症することがあります。
中年女性に多く発症する病気で、神経皮膚炎と呼ばれることもあります。
ビダール苔癬の症状の特徴は、カサカサとした手触りで、ゴツゴツと少し盛り上がったような、丘疹(ぶつぶつ)ができることです。
丘疹に強いかゆみを感じると同時に、皮膚が分厚くなってしまうのも特徴です。また、引っ掻く事の刺激で、丘疹が徐々にくっつき合い、盛り上がった楕円形の厚い紅斑を形成していきます。
神経という言葉からもわかるように、肌への刺激が原因であると考えられていますが、どんな物質が症状を引き起こすのかは個人差があり、特定することができていません。
医学界においても、シャンプーの洗い残し、アクセサリーや髪の毛が首筋に触れる刺激や精神的ストレスなど、さまざまな要因が挙げられています。
ビダール苔癬の治療
治療にはステロイド剤が用いられますが、皮膚が分厚くなっていると、効果が発揮されないため、強いステロイド剤を使う必要があります。
また、かゆみが強い場合は、かゆみを抑えるために、抗ヒスタミン作用抗のある内服薬も使用します。
また、原因となっている事の対策として日常生活で注意すべきことは、
・髪はまとめる
・シャンプーやリンスの洗い残しがないように気をつける
・衣服、スカーフなどの化繊や起毛繊維が皮膚に触れないようにする
・汗、ネックレスなどによる刺激を避けるようにする
・ストレスや疲労をためないように注意する
ように気を付けましょう。
また、熱いお風呂に入る、辛い食べ物を食べる、お酒を飲む、といった事は、血行が良くなりかゆみが強くなる原因ですので、なるべく控えるようにしましょう。
あせも
あせもは汗をたくさんかいた後にできやすい疾患です。特に、首回りはあせもができやすい場所です。
また、汗腺の密度が高く新陳代謝が活発な子どもは、あせもができやすい傾向があります。
あせもの原因は、汗管(汗が出る管)が詰まってしまうことです。
特徴として多いのは、赤みのある丘疹ができ、かゆみやチクチクした痛みを感じることです。
あせもの治療
あせもは自然治癒する事が多いですが、掻きすぎると炎症を起こしたり、とびひになってしまう恐れもあります。
可能な限り、掻かないように気を付けましょう。
かゆみを抑えるためには、ステロイド外用剤を使用することが効果的です。
また、病院へ行けば抗ヒスタミン作用抗のある内服薬を処方されることもあります。
あせもの予防として、汗をかいた後は、こまめに汗を拭き取るかシャワーを浴びて清潔にするようにしましょう。
アトピー性皮膚炎
アトピー性皮膚炎は、内因的な要因が強く、体の免疫力が弱まっている時に湿疹とかゆみが出やすくなります。
また、良くなったり悪くなったりを繰り返しながら、慢性的に続くのが特徴です。
かゆみが強く、つい掻きむしってしまうことで症状が悪化してしまい、さらに痒みが強くなる、という悪循環に陥ってしまうことも多いです。
首回りだけでなく、全身にかゆみが出ることが多いため、皮膚科で専門的な治療を受けたほうが素早く症状を改善できるでしょう。
アトピー性皮膚炎の治療
治療には、皮膚のかさつきを抑えるために、白色ワセリンや尿素などの含まれる保湿剤。
炎症を抑える目的では、ステロイド剤が用いられることが多いです。
病院では、抗ヒスタミン薬や抗アレルギー薬の内服薬を処方されることもあります。
日常の生活で注意すべき点としては、
・身体を清潔に保つように心がける
・部屋をこまめに掃除してホコリやダニをためない
・肌を保湿する
・脂っこいもの、糖分が高いものは控える
・ストレスをためない
ことが大切なことになります。
アレルギー反応
金属アレルギーや、衣服の繊維による接触性アレルギーによって、首回りがかゆくなることもあります。
他にも、食品アレルギー、花粉症やハウスダストでも、かゆみを感じることは多いです
ネックレスやハイネックのセーターなどを着用している時に、首回りのかゆみが起きる場合、接触性のアレルギーの可能性が高まります。なるべく着用を避けたほうが無難です。
アレルギーのかゆみの場合は、アレルギーとなっている原因を突き止める事が重要です。
なにか、思い当たることがないか考えてみましょう。
それでも原因がわからなければ、医療機関でアレルギー検査を受けることも出来ます。
乾燥
首は顔に負けず劣らず乾燥しやすい部位です。
肌は乾燥すると、肌を守るためのバリア機能が低下してしまいます。そのため、肌をしっかり保湿することが大切です。
冬場に首回りがかゆくなる人は、顔の保湿とともに首の保湿もしっかりと行なうようにしておきましょう。
女性の方は、顔につけている化粧水やクリームを首にもつけるようにしましょう。
入浴後に、水分をしっかり拭き取ることも重要です。水分が皮膚に残っていると、気温との寒暖差で蒸発し、より一層、首回りの皮膚が乾燥しやすくなってしまいます。
また、髪の水滴が首回りに付着して、乾燥を招く原因となることもありますから、髪もしっかりと乾かすことが大切です。
まとめ
首回りのかゆみは、誰もが経験したことのある悩みです。
さまざまな原因があり、季節を問わずに悩まされる厄介な症状ですが、汗などの水分をしっかり拭き取り、肌を清潔に保つことで防げることが多い症状でもあります。
なお、かゆみが出た時は、ステロイド剤で対処することがほとんどです。
しかし、ステロイドは正しく使用しないと副作用(皮膚の異常・免疫の低下・色素異常など)が出る可能性もありますので、医師の指示を守りながら使用しましょう。
ただし、市販薬では治まらない症状もあります。あまりにも、かゆみが酷い時は、皮膚科を受診しましょう。
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