右腰の痛みの9つの原因!内臓疾患のサインかも!?
2016/03/29
「最近、腰の右側だけに痛みがあるんだよね」なんていうことはありませんか?
片側だけ痛いというのは不自然な気がしますよね。
一体どんな病気が考えられるのでしょう。
今回は、右腰が痛い原因についてご紹介させていただきます。
目次
骨や筋肉が原因の場合
<1.身体のゆがみ>
身体の左右のバランスが崩れ、片側だけに痛みが出ることがしばしばあります。
・バッグをいつも同じ肩に掛ける
・同じ方の足を組むことが多い
など日常の生活の中でゆがみが生じて、左右の腰骨の高さが変わってしまったり、筋肉の付き方のバランスが悪くなり、片側だけに痛みが生じるのです。
右側の腰が痛いときは、左の骨盤よりも、右の骨盤が上がっている可能性があります。
身体のゆがみは、クセを改善することで、自分で治せることがあります。
バッグは左右均等に持ち、足を組むのはやめましょう。
また、身体のバランスを整えるストレッチや筋トレなどを継続して行うことも効果があります。
<2.筋肉の炎症>
激しく運動をしたり、ひねってしまったことで、筋肉に負担がかかり、炎症を起こすと痛みが起こります。
多くが一時的なものなので、安静にしていれば自然と治ることがほとんどです。
もし、何週間しても痛みが軽減しない場合は、別の病気の可能性がありますので、病院を受診することをおすすめします。
<3.椎間板ヘルニア>
椎間板は、24個の腰椎の間にある、クッションの役割をしているものです。
椎間板の中心には髄核(ずいかく)があり、髄核を包み込むように繊維輪軟骨があります。
この髄核がクッションの役割をし、繊維輪軟骨が髄核を保護している構造です。
また、ヘルニアとは、突出した状態のことを指します。したがって、「椎間板ヘルニア」とは、椎間板が変形し、突出してしまう状態をいいます。
この突出する方向によって、圧迫される神経の場所が異なり、右側に突出した場合、右側の腰が痛む原因となります。
椎間板ヘルニアの特徴には、腰を前かがみにすると痛みが増す、足に痺れを感じる、ことがあります。
このほか、神経に関連する病状としては、
・脊柱管狭窄症
・坐骨神経痛
などがあり、椎間板ヘルニアと同じく、刺激される神経の場所によって、痛みが出る場所が変わってきます。
内臓疾患が原因の場合
<1.急性虫垂炎>
いわゆる盲腸で、虫垂に何らかの原因で細菌が感染し炎症を起こす病気です。
放っておくと、虫垂が壊死し腹膜炎になって、最悪の場合死に至ります。
特徴的なおなかの右側の痛みに加え、非常に稀なケースですが、右側の腰が痛むことがあります。
急性虫垂炎の場合、腹痛・腰痛のほかに、発熱や嘔吐などの症状が起こります。
早めに発見することができれば、虫垂を切り取る手術をせずに、薬で散らすことができます。
<2.腎盂腎炎(じんうじんえん)>
腎盂(じんう)や腎杯(じんぱい)といった腎臓の組織が細菌に感染して炎症を起こす病気です。
腎臓は左右に1つずつあり、炎症を起こした方の腰や背中が痛みます。
また、38℃を超える高熱や全身の倦怠感と、残尿感や排尿痛などの膀胱炎の症状もみられます。
急性と慢性があり、急性は適切な治療(抗生物質の服用)をすれば比較的簡単に治りますが、再発することも多く、何度も再発を繰り返したり、長期間放置すると慢性化し、腎臓の機能が徐々に弱って腎不全になることがあります。
<3.遊走腎(ゆうそうじん)>
あまり聞きなれない病気かもしれませんが、寝ている姿勢のときの腎臓の高さに比べ、立っている姿勢のときの腎臓の位置が10㎝ほど下垂してしまう病気です。
肝臓との位置関係から、腰の右側に痛みがあらわれることが多くあります。
痛みの特徴としては、身体を起こしていると痛みがあらわれ、横になってしばらくすると痛みが治まります。
腎臓が動いてしまうため、腰痛のほか、血尿やタンパク尿もよくみられる症状です。
遊走腎は重い病気ではなく、腎不全などになることもないため、基本的には経過観察で保存的治療となりますが、極稀に腎臓を固定する手術が行われることがあります。
腹壁筋が弱く、痩せ形で体脂肪が少ない人がなりやすいといわれています。
腹筋や背筋を鍛えたり、コルセットを着用して内臓下垂を防ぐことで、多少の予防はできますが、根本的な解決にはならず、腎臓周辺の脂肪増加させ、腎臓を支えることが大切です。
<4.肝臓の炎症>
肝臓の機能が低下すると、右側の腰や背中が痛くなることがあります。
これは、肝臓の位置が上腹部右側にあることが関係しています。
痛みが背中から腰にかけて右側に集中している場合は、肝臓の炎症を疑ってみましょう。
肝機能が低下すると、腎臓にも障害が出やすくなるので注意が必要です。
お酒を飲み過ぎる傾向にある人は、週に2日は休肝日を設けるなど、肝臓を労り、慢性化したり、肝硬変にならないように気をつけましょう。
<5.がん>
右側の腰が痛くなるがんはいくつか考えられますが、
・肝臓がん
・泌尿器のがん
・消化器のがん
・子宮がん、卵巣がん
などが代表的なものとして挙げられます。
がんの症状には腰痛のほか、吐き気、発熱、倦怠感、血尿や血便、食欲不振などの症状が現れます。
また、一週間以上経っても、痛みが治まらない、むしろ痛みが強くなったりした場合は病院へ行き診察を受けましょう。
<6.その他>
そのほかには、
・尿路結石
・膀胱炎
・前立腺肥大症
・胃潰瘍、十二指腸潰瘍
・子宮筋腫
・卵巣膿腫
なども右側の腰が痛くなる原因として考えられます。
腰痛の原因が内臓系の病気による場合、常に痛みを伴うのが特徴となります。
立って動いている時でも、横になっていても、痛みは和らいだりしません。
まとめ
右側の腰が痛む原因は、単なる疲労や腰痛だけでなく、内臓疾患からも起こり得ることがわかりました。
腰の痛みは、ほとんどの場合は筋肉や神経による痛みです。
しかし、激しい運動をしたり、重いものを持ち上げるなどの作業していないのに、右側の腰が痛む場合は、内臓疾患かもしれません。
一週間以上経っても、痛みが治まらない、むしろ痛みが強くなったりした場合は病院へ行き診察を受けましょう。
右側の腰が痛む時は、まずは整形外科を受診しましょう。
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