頭痛と眠気がする5つの原因と対処法をご紹介!
2016/03/29
まだ午前中だというのに眠くてたまらない、眠くて仕事に集中できない、勝手にまぶたが閉じてくる、我慢すればするほど頭がぼーっとして痛くなってくる、なんてことありませんか?
おなかが膨れた昼食後ならまだしも、この強い眠気はいったいなんだろう?と思われている人は少なくありません。
今回は、頭痛と眠気がする原因と対処法についてご紹介させていただきます。
うつ病
うつ病には、
・気分が落ち込んで何をしても楽しくない
・外出するのもおっくうだと思う
・生きているのが辛い
・必要以上に自分を責める
など、さまざまな症状があらわれます。
そして、最も多い症状は睡眠障害です。
初期には不安や孤独感から入眠が悪くなり熟睡できない、朝早く目が覚める早朝覚醒が起こります。
夜にぐっすり眠れないため、昼間に強い眠気に襲われ頭重感、頭痛が生じます。
他にも、頭痛(頭が重く鈍い痛み)、食欲の低下、体重減少、口の渇き、便秘、ふるえという身体症状を訴える事があります。
新入社員や新入生、単身赴任など環境や生活に変化があった際に起こることが多いようです。
他にも、まじめで几帳面、自己主張が少ない、周囲を責めず自分を責める性格の人はストレスを溜めやすく、うつ状態になりやすい傾向があるようです。
また、薬の副作用として抑うつ症状が現れる事があります。
具体的には、ウイルス性肝炎の治療に使われるインターフェロン、抗がん薬、ステロイド、抗潰瘍薬などが、うつ病の原因となることがあります。
うつ病の治療は、抗うつ剤による薬物療法が主になります。
また、睡眠不足の対策としては、休養をとりゆっくり身体を休めること、眠る為に、適度にスポーツをしたりして身体を動かしたりするといいでしょう。
もし、自分がうつ病ではないかと不安に感じるようでしたら、心療内科を受診してみましょう。
睡眠発作(ナルコレプシー)
夜間に十分な睡眠時間をとっても、覚醒中の昼間に急に短時間(15分以内)の抵抗しがたい眠気に襲われるのが睡眠発作(ナルコレプシー)です。
場所を選ばず眠気に襲われるため、仕事中などは、無理に起きようと意識が働き頭痛が起こることもしばしばあります。
世界的には約2500人に一人と言われていますが、日本人の場合は、約600人に一人と言われ、日本人に多い病気と言われています。
思春期から30才に発症するといわれ抵抗しがたい睡眠発作がみられます。
・不眠気味
・悪夢をよく見る
・金縛りになる
・自然と居眠りをしてしまう
・急に倒れることがある
上記に思い当たる方は、ナルコレプシーの可能性があります。
また、ナルコレプシーの患者はカタプレキシーという発作症状を併発していることが多く見られます。
カタプレキシーは、笑ったり驚いたりした瞬間、全身の緊張感が一次的に低下して力がぬける発作症状です。
ナルコレプシーの原因は、脳から分泌される覚醒、睡眠に関係する神経ペプチド(ヒポクレチン・オレキシン)の低値が、神経伝達物質としての機能低下を起こすから、と考えられています。
ナルコレプシーは、薬による治療で治すことが可能です。
覚醒効果のある中枢神経刺激薬が睡眠発作に、抗うつ剤がカタプレキシーに対して病院で処方されることもあります。
夜もちゃんと眠れているのに昼間に突然の強い眠気がおそってくる、頭痛がある方は一度、受診してみてはいかがでしょうか?
ナルコレプシーの受診には、心療内科や神経科、精神科などで診断してもらいましょう。
女性の基礎体温と月経
基礎体温とは睡眠から覚めた直後の体温をいいます。
排卵後に黄体から分泌される黄体ホルモンは、体温を上昇させます。逆に黄体ホルモン分泌が低下すると体温は下降し、月経が始まります。
月経中は体温は低下しており、血行不良状態、出血量にもよりますが貧血を起こすなど、頭痛や身体のだるさから眠気に襲われます。
また、月経中の痛みを抑えるために鎮痛剤を服用する人も多く、鎮痛剤に含まれている眠くなる成分の影響もあるようです。
月経は毎月くるもので避けられるものではないため、うまく付き合っていくことが大切ですね。
頭痛はストレスからくることもありますから、自分なりのリラックス法を見つけるのもいいかもしれません。
ズキズキする頭痛がある際は、熱いお風呂に入ると血管が広がり、さらに痛みが強まりますので気をつけましょう。
眠気や頭痛など体調が悪い時は、無理をしないで身体を休めるようにしましょう。
辛い時は市販の薬を服用するのも一つの手かもしれませんね。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)
睡眠時無呼吸症候群とは睡眠中に呼吸が一時停止する病気です。
10秒以上続く無呼吸が、ひと晩に30回以上、または1時間に5回以上認められると病気として考えます。
男性に多く出る症状ですが、閉経後の女性にも多いといわれています。
睡眠時無呼吸症候群は、肥満体質の人、いびきがひどい人に多くあらわれます。
睡眠時無呼吸症候群には、
・よく睡眠をとったのに昼間に眠気が強く出る
・頭がぼんやりしている
・頭痛がある
という症状がみられます。
原因は、肥満、口蓋扁桃の肥大、飲酒などにより咽頭を閉塞するために起こります。
また、睡眠薬を飲むと、筋肉が緩みを起こすことで気道が狭くなり、呼吸が止まることが増える可能性があります。
対策としては、ダイエットで肥満解消、お酒や睡眠薬は避ける、横向きで寝る(咽頭を閉じない)などがあります。
もし、周りの人に無呼吸を指摘されたら早めに受診するようにしましょう。
睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠障害クリニックや、総合病院の睡眠外来などがおススメです。
もしお近くになければ、呼吸器内科や耳鼻咽喉科を受診するのも一つの手です。
酸素不足
酸素は肺で吸いこまれヘモグロビンにより各組織に運ばれているため、貧血でヘモグロビンが減った場合には酸素不足になり、体内でエネルギーをつくり出せずに頭痛、眠気におそわれてしまうことになります。
酸素が不足するというのは、
・鉄分不足
・ストレス、姿勢の悪さ、口呼吸により、呼吸が浅い
・高山など空気がうすいところにいる
・空気が汚れて酸素濃度が減少している
・細胞の呼吸酵素が毒物で阻害された場合
などが考えられますね。
急性の場合は、脳に酸素が回らないことにより頭がぼーっとしてあくびが出る、眠気がくる場合があります。
酸素不足が続いた時、気をつけなければならないのは脳の病気です。脳梗塞や脳卒中といった深刻な病気の原因ともなりかねません。
対策法としては、まず意識的に鉄分を摂ることです。
そして、浅い呼吸の原因となる、ストレス、姿勢の悪さ、口呼吸、の改善を心がけましょう。
頭痛と眠気以外にも、めまい、鼻血、耳鳴りなどが伴う場合は早期に受診しましょう。
酸素不足の場合は、脳神経外科と心療内科で受診することをおススメします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
強い眠気や頭痛が昼間に起こってしまうのは、さまざまな原因がありますが、睡眠不足とひとことでは片付けられないものを今回は5つご紹介しました。
ただ、疲れているだけとかいつもの事と思わないように、早めに対処するようにしたいですね。
眠いし頭痛がする時は、睡眠外来のある総合病院をまず受診してみましょう。
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