右背中の痛みの5つの原因!こんな病気が隠れてた!
2016/03/29
多くの方は「右利き」だから、右側の背中が痛むけれど、しょうがない?
毎日痛みの違和感を抱えている方、実は原因は違うところに潜んでいるかもしれません。
今回は、背中の右側が痛い原因、病気についてご紹介させていただきます。
様々な原因の可能性を記述していきまので、ご参考にしてください。
目次
筋肉痛
背中の痛みの原因で最も多いのが、筋肉の疲労、筋肉痛による痛みです。
筋肉痛になりやすい要因には、
・運動不足、筋力不足
・長時間同じ姿勢でいる
・体の冷え
が挙げられます。
運動不足による筋肉が衰えている、または強張っている状態で刺激を加えると、筋肉が損傷してしまう事が有ります。
運動前後には、入念にストレッチを行うことが効果的です。コツは、体を伸ばした状態で15秒ほど静止して、意識的に筋肉を伸ばすことです。
デスクワーク、立ち仕事などで長時間同じ姿勢でいると、筋肉が固まり疲労が蓄積されやすくなります。
結果、血行が悪くなったり、肩のコリや腰痛、の原因ともなります。
姿勢に気をつけ、一時間に一度は休憩をとりストレッチするように心がけましょう。
身体が冷えると、血行が悪くなり筋肉の疲労が溜まりやすくなります。
特に夏場は、エアコンの効き過ぎが原因となることが多いので、身体の冷えには気をつけましょう。
背中の痛みがひどい場合は整形外科へ行きましょう。
筋肉痛といえども重症化すると、肉離れなど再発が起きやすい慢性の痛みとなってしまう事もあります。
十二指腸潰瘍
十二指腸とは、胃の出口につながっている部分にあり、小腸への渡り廊下のような場所です。
全長はわずか25cmですが、体の右側に位置し、お腹ではなく背面に位置しています。
ここは、潰瘍ができやすいことで有名です。
また、20代から30代の若年層に多い疾患です。
この、十二指腸潰瘍は、
・背中にある「肩甲骨 = けんこうこつ」の少し上部分に、キリキリと差し込まれるような痛みが走る
症状が特徴になります。
原因は、次のようなことが挙げられます。
1.食生活の不摂生が続くことで、胃の中にある「胃酸」が必要以上に分泌されてしまう
2.胃酸が多く分泌されることで、胃粘膜そのものが炎症を起こしてしまう
3.ヘリコバクター・ピロリ菌という菌を持っている(日本では、20代で4人に1人)
4.飲酒過多、ストレスの多い生活が続く
この場合、右の背中の痛みと共に「腹部」にも痛みが来る場合は「内科クリニック」を受診しましょう。
内科クリニックから、十二指腸潰瘍と診断された場合は、総合病院の「消化器内科」を紹介されます。
十二指腸の痛みは、他の臓器の炎症や潰瘍による痛みとは違い、特徴があります。
診療方法は、医師の内視鏡検査により、潰瘍部分の組織を切除します。
胃潰瘍や十二指腸潰瘍の専門医、杏林大学医学部 高橋 信一教授によれば、「ヒスタミンH2受容体拮抗薬(H2ブロッカー)」を服用することで、臓器内の状態を維持できる、とのことです。
背中の痛みひとつで、思わぬ腫瘍を発見できる可能性もあるので、ぜひ心当たりのかたは最寄りの内科に受診しましょう。
腎臓結石(尿路結石)
腎臓は肩甲骨より下、腰より少し上の部分に左右に1つずつある臓器です。
その役割は「尿として排出するための、血液フィルター」で、全身を回ってきた血液が、老廃物と二酸化炭素を運んで、静脈を通り、行くつく先が腎臓です。
腎臓は汚れた血液をろ過しますが、あまりにも老廃物が多くなると、ろ過しきれなくなり、カルシウムなどがくっつき、結石を作る、というものです。
臓器内で結石がゴロゴロと動き回ることで、周りにある神経にも響き、痛みが起こります。そして、これが尿路まで降りてくると、下腹部に激痛が起きます。
なぜ、右の背中が痛むのか
腎臓は右にも左にもあります。ですから、右だけの痛み…というわけではありません。しかし、右の背中下部分に違和感が起こる場合、腎臓の動きに関係すると考えても間違いではないのです。
背中が痛いからといって、必ずしも痛みの部分に当たる骨や筋肉、臓器が痛いというわけではありません。
痛みは神経が感知して、脳から「痛み」として発信されます。ですから、右の背中に近い臓器、ということでは腎臓も当てはまるのです。
結石はまるで「金平糖」が尖ったような形をしています。これが腎臓にできてしまうと、動くたびに違和感が生じますが、実際に激痛になるのは「腎杯」「腎盂」という、腎臓から尿管までの連絡通路に結石が届いた頃です。
これが背中にも響くのです。
腎臓の働きが悪くなると、人工透析を行わなければならず、不便な生活を強いられます。
結石の原因と言われているのは、
・糖を含んだ飲料をいつも摂取している
・さらに、炭酸飲料を常に摂取している
・運動不足
・高タンパクな牛肉ばかり摂取しない
ですが、実は患者の60%が原因不明と言われています。
診療は、はじめは「内科」が良いでしょう。
痛みは右の背中、といってもそれが腹部にも降りてくるようですと、内科医の臨床によって専門医師の紹介が必要になります。
その結果「泌尿器科」なのか「腎臓内科」などに分かれるのですが、これは結石のある場所が尿道に近いか、腎臓内かで変わるだけで、医師は基本的に両方とも臨床可能です。
腎臓結石の治療
腎臓結石の治療は、まず「結石による痛み」を感じなくするための「麻酔」を投与することです。
その次は、5mm程度までならば、水分を多量に飲むことで、尿と一緒に派出されるのを待ちます。
ですが、それ以上に成長した場合、腎臓内に腫瘍ができる「腎盂腎炎」の可能性が高くなるため、ESWL(体外衝撃波砕石術)が一般的です。
これは、仰向けになった状態で、結石部分に衝撃波を当て、粉砕するという治療です。これは、一回で粉々にできる場合もあれば、1日何度も波動を当てる場合もあります。
うまく粉砕できれば、排尿とともに結石は排出されます。
治療の費用と時間
ESWLは高性能の器機を使用します。
そのため、その利用料がかかります。
健康保険3割適用で、80,000円から90,000円。入院2日か3日が平均です。
なお、衝撃波を何回受けても、治療費は変わりません。
処置後の注意
処置後は多量に水分を摂取することが必要です。また、飲酒は厳禁です。
アルコールは利尿効果を高めますが、出血させるもととなる「血管を広げる」作用もあるのです。
肝臓の病気
肝臓の疾患でも背中の右側に痛みが感じる事があります。
主な病気には、
・肝臓がん
・肝炎
が挙げられます。
特徴として背中の右側の痛み以外に、黄疸、発熱、食欲不振、吐き気、腹痛、が現れます。
また、肝臓の病気は、進行しないと症状が出ないことが多いのも特徴です。
さらには、風邪の症状と似ているため、放置してしまうことが多いので注意が必要です。
胆嚢(たんのう)の病気
胆嚢の病気には、
・胆嚢炎
・胆石症
・胆嚢がん
が挙げられます。
特徴としては、背中の右側の下の方に痛みを感じます。また、みぞおちや右脇腹にも激しい痛みを感じる事があります。
他の症状としては、黄疸、発熱、吐き気、腹痛、があります。
また、胆石症の場合には、白い便が出る、尿の色が濃くなる。胆嚢がんには下血の症状が見られます。
上記の症状が出たら、内科を受診しましょう。
まとめ
右の背中が痛い場合、大概は筋肉痛と考えて、自然治癒やストレッチで事なきを得る場合は多いでしょう。
ですが、その痛みが背中から腹部に降りてくるようですと、問題はその痛みの種類や検査によって専門医の紹介がカギとなります。
右の背中が痛いから、といって放っておかず、体の不調が他にないかを調べておきましょう。
背中の右側が痛い場合は、まずは整形外科で受診をし、内臓の疾患が疑われるときは内科へとなります。
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