偏頭痛の対処法は?薬の種類や予防法もご紹介!
「偏頭痛」は、たかが頭痛だと捕らえられがちですが、症状がひどいと日常生活に支障をきたす場合もあり、実は緊急を要する脳の病気である場合もあります。
今回は、その偏頭痛の対策にはどのようなものが、あるのか詳しく説明したいと思います。
目次
病院を受診するなら、どの科を受診するべき?
頭痛がひどい場合、診療すべき科としては「頭痛外来」「神経内科」「脳神経外科」などが挙げられます。
「頭痛外来」は、頭痛を専門に扱う科になります。
頭痛専門の科であり、頭痛の原因やタイプを見極めてくれますので、まずはこの科を受診してみるとよいかもしれません。
ただし、地域によっては、近くに「頭痛外来」のある病院がない場合もございますので、その場合は「神経内科」や「脳神経外科」のある病院で受診するようにしましょう。
これらの科は、脳や脳の血管、神経系についての診断や治療を専門としています。
他の病気が隠れている場合もありますので、これらの科できちんと検査してもらうと、安心ですね。
ただし、緊急に対応が必要な場合もありますので、そのようなケースに対しては迷わず救急車を呼びましょう。
「偏頭痛」と診断された場合、病院で行われる治療とは?
お薬での治療が中心となります。
お薬には「偏頭痛が起きた時に使うお薬」と「偏頭痛が起きないように予防するお薬」」の二つのタイプがあります。
【偏頭痛が起きた時に使うお薬】
①トリプタン系薬剤
(特徴)
拡張した血管を収縮させて、炎症を抑えることによって、症状を改善すると考えられています。
偏頭痛に伴って生じやすい「吐き気」「光や音への過敏症状」」などを抑える効果もありますが、値段が高いというデメリットがあります。
(注意点)
偏頭痛が起こったと思ったら、すぐに飲むことが基本になります。
ひどくなってからでは、効果が期待できません。
また、飲みすぎるとそれによって、さらなる頭痛を招くことがあり、注意が必要です。
②エルゴタミン製剤
(特徴)
血管を収縮させて「偏頭痛」を抑える効果があるお薬です。
以前はよく使用されていましたが「トリプタン系薬剤」の登場に伴い、あまり使用されなくなりました。
頭痛が発生する前に服用しなければ、効果がないことが多く、依存性や全身の血管に作用するなどの副作用があることなどが主な理由です。
(注意点)
「トリプタン系薬剤」が使用できない場合など、特別なケースにのみ使用されていますので、可能であれば「トリプタン系薬剤」に切り替えた方が良いでしょう。
③アセトアミノフェン
効果は弱めだが、安全性は高いという特徴があります。
④非ステロイド系抗炎症薬
強い鎮痛作用がありますが、長期間の大量使用による「胃潰瘍」や「胃出血」などの副作用の危険があります。
⑤制吐剤
偏頭痛の随伴症状として起こる「吐き気」に対して処方されます。
【偏頭痛が起きないように予防するお薬】
①β遮断薬
徐脈や血圧低下などの副作用が報告されています。
また気管支喘息の方には使用できません。
②カルシウム拮抗薬
比較的副作用の少ないお薬です。
③アンジオテンシン変換酵素
高血圧の偏頭痛患者さんにはこのお薬がよいという意見もあります。
④抗てんかん薬
副作用として、胃の不快感や眠気などが挙げられています。
⑤抗うつ薬
よく効くお薬ですが、口渇や便秘などの副作用も多いとされています。
「β遮断薬」「カルシウム拮抗薬」「アンジオテンシン変換酵素」は、高血圧の治療として用いられることもあるお薬ですが、偏頭痛の発作予防にも効果があります。
予防に効果があるか判定するためには、少なくとも2カ月間かかります。
途中で辞めてしまったりしないよう、根気よく治療を続けましょう。
「偏頭痛」のお薬以外の対処法とは?
・刺激の少ない、暗い静かな場所で、横になりましょう。
・血管を拡張するような行動(入浴・運動・マッサージなど)を避けましょう。
・こめかみを冷やすと楽になることがあります。
・コーヒーなどカフェインを含むものを摂取しましょう。ただし、飲みすぎると逆効果です。
「偏頭痛」のお薬以外の予防法とは?
・ストレスをためないようにし、上手に発散しましょう。
・規則正しい生活を心がけ、睡眠不足や寝すぎ・空腹・運動不足などに注意しましょう。
・アルコールやたばこは控えましょう。
・不必要な刺激(人混み・強い日差し・大きな音など)を避けましょう。
・片頭痛に良いとされている食べ物を摂取しましょう。
「ビタミンB2」や「マグネシウム」などが効果的だとされています。
「ビタミンB2」は、レバー・ウナギ・ヨーグルト・ほうれん草・豚肉などに多く含まれており、「マグネシウム」が多く含まれている食品はひじきやアーモンド・納豆や豆腐などになります。
まとめ
偏頭痛の対処法についてお話ししました。
予防法として、他の病気と同じく普段からの規則正しい生活も非常に大切になります。
また、
・お薬には、「偏頭痛が起きた時に使うお薬」と「偏頭痛が起きないように予防するお薬」」の二つのタイプがある
という事がわかりましたね。
症状がひどい場合は、病院で医師に相談のうえ自身に合わせた薬を処方してもらいましょう。
偏頭痛がひどい場合は、頭痛外来、神経内科、脳神経外科を受診しましょう。
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