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恥骨ってどの場所?恥骨骨折と恥骨炎についてもご紹介!

   

股間を強打した後、ボールを蹴った瞬間、妊娠中、などに股の骨の辺りが痛くなったことはありませんか?

それは恥骨の痛みかもしれません。

 

また、恥骨という言葉は聞いたことあると思いますが、正確にはどの部分かご存じでしょうか?

恥骨は、交通事故の際に骨折することが多くみられ、場合によっては命に関わることもあります。

今回は、恥骨の場所と、恥骨骨折と恥骨炎についてご紹介させていただきます。

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恥骨とはどこの骨?

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おへそから真っすぐ下に向かっておなかを触っていくと、股の上で固い骨に当たります。

この部分が恥骨で、骨盤の前面部を形成している左右一対の骨で、骨盤の一部です。

 

恥骨は左右に分かれていますが、分かれ目を恥骨結合という組織がつないでいます。

ちなみに、結合とは、ほとんど動かない骨の集合のことで、逆に、関節は動く骨の結合を意味するものとなります。

 

恥骨骨折

恥骨に関するトラブルとして、まずは骨折が挙げられます。

 

恥骨骨折の原因

恥骨骨折の原因として多いのは、

・自動車事故

・高所からの落下

の2つが多くみられます。

これらの骨折の場合は、恥骨だけでなく動脈や内臓にまで被害が及び、内出血や内臓の損傷が起こることもあります。

 

また、サッカーやラグビーなどのスポーツで選手では、激しい負担がかかるため疲労骨折を起こす例も見られます。

 

他にも、高齢者の場合は骨粗しょう症で骨がもろくなっている事もあり、平地で転倒しただけで、恥骨骨折を起こすこともあります。

 

症状

恥骨骨折の特徴として、横になっていても立っていても痛みを感じます。

特に、立ち上がりや起き上がりなど、次の動作に移る時に激しい痛みを感じることが多く、酷い時は歩くことも出来ないほどになります。

痛み以外にも、血尿血便を伴う事もあります。

 

また交通事故などで強く強打した際は、骨盤全域に被害が及び内腸骨動脈損傷による大量の出血を起こす可能性もあります。

内腸骨動脈が破れると、徐々に内出血を起こすので十数時間後に出血性ショックをおこし死亡する例もあります。

 

したがって、恥骨付近を強打した後は、頻脈(ひんみゃく)、脈の強さ、結膜(けつまく)の貧血や呼吸の乱れなどにも注意して経過観察する必要があります。

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治療

恥骨骨折の治療では、基本的には手術は行われません。

最も効果的な治療法は自然治癒であり、なるべく安静にしておくというものです。

 

もし、患部が腫れて熱があったり、痛みが酷い場合は鎮痛剤を処方してもらえます。

 

回復までの目安として重度にもよりますが、3週間近くは安静にして過ごし、1か月経つ頃には徐々に歩ける状態となります。

違和感や痛みを感じなくなるには3か月ほどかかる人もいます。

 

しかし、かなり重度な骨折の時は、入院をしてボルトやプレートなどを入れる手術をするので、リハビリ通院が長期化することもあるようです。

 

恥骨炎とは

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恥骨炎は、恥骨結合で炎症が起きてしまう症状で、恥骨結合炎ともいわれます。

恥骨結合は原則動かない部分なのですが、激しい運動妊娠・出産などで動きが生じ、炎症を起こして痛みを伴います。

 

恥骨付近には、上恥骨靱帯や内転筋、腹直筋などたくさんの筋や腱があります。

恥骨結合部の下のほうには内転筋群、上のほうには腹直筋が付着し、内転筋が強く動けば恥骨が下に、腹直筋が強く動けば恥骨が上に引っ張られることになり、バランスが崩れ、痛みを発症します。

 

恥骨結合は30代で完成するといわれており、10代や20代では未成熟な部分であるため、問題が起こりやすいといわれています。

 

また、MRIなど、画像診断の技術の向上で、恥骨自体の骨の中で、微細な骨折があり、炎症反応が起きて、痛むことがわかってきたそうです。

 

恥骨炎の原因と症状

①スポーツによるもの

ラグビーやサッカーのような接触・激突の多いスポーツや、マラソンなど継続的に結合部に負担がかかるスポーツなどによって、恥骨炎を引き起こしてしまいます。

ボールを蹴ったり、立ち上がる、座るなど、なにか動作をしたときに痛む状態から、慢性的に安静にしていても痛みがあり、鼠経部や太ももなど周辺組織にまで痛みが及ぶこともあります。

 

②妊娠

妊娠初期では、出産に備えて、赤ちゃんが産道を通りやすくするため、リラキシンというホルモンが分泌され、その結果、靱帯が緩み、骨盤や恥骨が広がります。

その影響で、妊娠初期から恥骨が痛むことがあります。

 

妊娠後期になると、胎児がおなかの中で成長するにしたがって、胎児の重みによって骨盤が下がり、恥骨に負荷がかかって、さらに痛みが増すことがあります。

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恥骨炎の治療法と予防

まずは、痛みを取り除く方法として、鎮痛剤を服用します。

痛みが治まれば運動をすることも可能ですが、痛みが引かない場合は運動を中止するなどして、恥骨結合への負担をなくし、休ませることが大事です。

 

そのほか、アイシングや温熱療法を用いたり、ステロイドホルモンの局所注射を行うこともあります。

痛みが引いてきたら、リハビリとして、周辺の内転筋などをストレッチすることで、回復を促す効果があるので、様子をみながら取り入れるとよいでしょう。

 

妊婦さんは、鎮痛剤などを簡単に使用できないため、痛みを和らげるように動作に気をつけて過ごしましょう。

大股で歩くよりも、小股で歩いたほうが痛みが少なくなります。

寝るときは、仰向けより横向きのほうが楽なことが多いそうです。

 

また、骨盤固定ベルトや腹帯などを使用して、骨盤を締め、おなかを支えてあげると痛みが和らぎます。

妊娠した際には、痛みが出る前からベルトなどを使用していると、恥骨の痛み予防にもなるといわれています。

 

 

予防としては、発生原因やメカニズムがはっきりしていないため、難しいといわれていますが、まわりの筋肉の柔軟性を高めることで、恥骨結合への負担が軽減されるため、日々のストレッチなどが有効とされています。

 

まとめ

恥骨の骨折や炎症は、普通に歩くにも痛みが伴い、動きが制限されてしまう事が多いです。

 

事故により恥骨付近を強打したら、骨折だけでなく動脈や内臓への影響も注意しましょう。

 

恥骨炎に対しては、日ごろから骨盤周辺の筋肉の柔軟性を高めるよう、ストレッチなどを行いましょう。

痛みがあったり、違和感を感じたら、無理をせず休むようにして、炎症を悪化させないように努めることが大切ですね。

 

恥骨が痛むときは、整形外科を受診しましょう。

妊娠中の方は、産婦人科でかまいません。

 

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