蓄膿症はどんな臭い?口臭は?症状や対処法をご紹介!
何だか鼻の中から嫌な臭いがする・・・。
これは、蓄膿症が原因かもしれません。
蓄膿症の臭いとはどんな臭いなのか、臭いの原因は何なのか?
また、周囲の人にも臭ってしまうのか?
今回は、蓄膿症の臭い、症状と対処法についてご紹介させていただきます。
目次
蓄膿症とは?
鼻腔の周りに副鼻腔と呼ばれる部位があります。
副鼻腔は、骨の内側の空洞で、粘膜に覆われています。
鼻腔と副鼻腔は、細い通路で繋がっているため、風邪を引いたときなど、鼻炎を起こすと、副鼻腔まで炎症が広がる場合があります。
粘膜の炎症が長く続くことにより、粘膜の働きが弱まったり、粘膜が腫れることで鼻腔と副鼻腔を繋ぐ通路が狭くなったり塞がったりすると、副鼻腔に溜まった膿が排出できなくなります。
このように、副鼻腔に慢性的に膿が溜まる状態を慢性副鼻腔炎(まんせいふくびくうえん)といい、別名、蓄膿症とも呼ばれます。
蓄膿症の主な症状
ここで、蓄膿症の特徴ともいえる症状をいくつかご紹介します。
<鼻水>
急性副鼻腔炎のときは、黄色~黄緑色の鼻水が出ます。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)になると白い粘性のある鼻水が出るようになります。
さらに、蓄膿症では、この鼻水がのどの方に流れ、のどの痛みや口臭の原因となったりします。
<鼻づまり>
鼻腔や副鼻腔の粘膜が炎症により腫れ、空気が通りにくくなり鼻づまりの症状が現れます。
<痛み、頭重感>
急性副鼻腔炎の場合には、副鼻腔の位置する額や目と目の間、頬に痛みを生じることがあります。
慢性副鼻腔炎(蓄膿症)になると、頭がぼーっとする、頭が重いなどの症状が見られやすくなります。
<においがわからなくなる>
粘膜の炎症が長引くと、においを感じる部分が障害されて、においがわからなくなる場合があります。
蓄膿症の臭いの原因とは?
蓄膿症で症状とともに気になるのは、その臭いですね。
蓄膿症による臭いには、大きく分けて2つの原因があるといわれています。
<副鼻腔に溜まった膿が原因>
体内に侵入してきた細菌やウイルスを体外へ排出するため、白血球などの免疫細胞が細菌やウイルスと戦います。
その細菌やウイルス、白血球など免疫細胞の死骸が膿です。
その膿を鼻の中にもともといる黄色ブドウ球菌が腐敗させて悪臭をはなちます。
<口内の乾きが原因>
蓄膿症によって鼻づまりになると、口呼吸になります。
そのため、口内が乾きやすくなります。
通常、口内は、唾液によって潤っている状態で、唾液は、口内の細菌の増殖を抑え、口内を浄化する働きをしています。
そのため、口内が乾燥すると、細菌が繁殖しやすくなり、この細菌が食べかすを発酵し、産生するガスが臭いの原因となります。
蓄膿症はどんな臭い?周りの人にも臭う?
蓄膿症の臭いは、
・魚の腐ったような臭い、生ごみの臭い、硫黄(卵の腐ったような)の臭い、ドブの臭い
などさまざまな表現がされます。
いずれも不快に感じてしまう臭いですね。
この臭い、周囲の人も気づくものなのでしょうか?
臭いの原因となる膿は、鼻の奥の副鼻腔にあるため、臭いは、周囲の人には気づかれにくいといわれています。
しかし、鼻水がのどの方に流れたりして口臭となっている場合は、会話の際など気づかれる可能性があります。
蓄膿症の対処法
ここで、蓄膿症の臭いの対処法についてご紹介します。
<病院を受診する>
どのような対処法を試みても根本的な原因である蓄膿症を治さない限り、繰り返し臭いが発生してしまいます。
まずは、耳鼻咽喉科を受診して、臭いの原因となる蓄膿症(慢性副鼻腔炎)の治療を行いましょう。
風邪は、通常1週間くらいで症状が緩和されるといわれています。
風邪を引いた後、鼻水、鼻づまりの症状が長引いている場合は、副鼻腔炎を併発している可能性がありますので、早めに病院を受診し、医師の診察を受けることをおすすめします。
<鼻うがいをする>
市販の鼻用洗浄液または、体液とほぼ同じ浸透圧の生理食塩液で鼻うがいをすると、溜まった膿を洗い流して、鼻の中がすっきりする場合があります。
片方の鼻をふさいで、もう片方の鼻から生理食塩液を吸い込み、鼻や口から吐き出して行います。
鼻うがいは、正しいやり方と注意点を十分理解して行いましょう。
正しい鼻うがいの仕方↓
1、清潔な洗面器に生理食塩水を作り、片方の鼻の穴を塞ぎ、鼻から水を吸い、息を止めて、鼻から水を出します(飲み込まないように注意しましょう)。
2、これを3~5回繰り返します。
3、鼻の中の水をすべて出したら、軽く鼻をかみます。このとき、勢いよくかまないように注意しましょう。
※市販の洗浄液を購入した場合は、その製品の用法・用量を守ってご使用ください。
頻回な鼻うがいは、鼻腔の粘膜の機能がかえって落ちてしまう恐れがありますので、1日1回に留めておくのがよいですね。
ただし、鼻うがいは病気の根本的治療ではないため、病気による臭いは、病院を受診し、しっかり治療することが大切です。
<口内の乾燥を予防する>
鼻づまりでどうしても口呼吸になってしまうときは、
・水分をとる、うがいをする
など、できるだけ口内が乾燥しないように心がけましょう。
また、梅干を食べたり、あめをなめる、ガムをかむなど唾液の分泌を促すのもよいでしょう。
まとめ
風邪症状が長引いている、何だか鼻の中からにおいがするなど気になる症状がある場合は、蓄膿症になっているかもしれません。
蓄膿症になると、口臭となって周りの人にも不快な臭いを振りまいてしまう可能性もあります。
蓄膿症の臭いを解決するには、蓄膿症を治療することが一番です。
蓄膿症の臭いの原因を知って、臭いの対処をしながら、早めに耳鼻咽喉科を受診するようにしましょう。