アーチスト錠(カルベジロール)の副作用や効果について!
一般名・カルベジーロ、製品名・アーチスト錠、は高血圧症の方が主に服用する血圧を下げるお薬です。
他にも、狭心症や心不全などの疾患の治療にも利用できるお薬です。
ここでは、アーチスト錠(カルベジロール)について詳しくご紹介します。
効果・効能
アーチスト錠は、カルベジロールが主成分の、狭心症や心不全の原因となる動脈硬化の治療に用いられる薬です。
1日1回の服用で、約24時間にかけて持続した効果を得られます。
アーチスト(カルベジロール)錠には、α遮断作用とβ遮断作用があります。
・α遮断作用とは、血管にあるα受容体を遮断すると血管が広がるので血圧を下げることができる作用です。
・β遮断作用とは、心臓にあるβ受容体を遮断することで、心臓の脈拍を抑えることができる作用です。
アーチスト(カルベジロール)錠には、心拍を抑え心臓を休ませると脈拍が落ち着き血圧を下げる効果があります。
高血圧症の方に主に処方されますが、狭心症や心房細動に疾患がある人にも処方されます。
以前は、心不全の方には不向きなお薬と言われていましたが、最近の研究の結果、病状によっては有効なことが解明されました。
現在では、心臓の負担が軽くなることから、心不全や心筋梗塞、拡張型心筋梗塞の方にも処方される場合があります。
服用時の注意点
まず、大切なのは、
・アレルギーのある方
・妊娠中の方
・持病のある方
・現在別の薬を服用中の方
は、診察時に医師にその旨を伝えるようにして下さい。
アーチスト(カルベジロール)錠は心不全のある方にも処方されますが、逆に病気を悪化させる場合があります。
心不全の方の服用は専門医が症状を観察して処方するので、素人判断での服用は厳禁です。
他にも、喘息のある方や気管支炎、肺気腫の疾患がある方は基本的に服用ができません。
また、糖尿病の方で血糖降下薬を服用している方は、低血糖が出やすくなるので注意が必要です。
高齢者の方も心不全などの副作用が出る場合があるので、通常は少量から服用を始めます。
心臓の刺激伝達障害や重い低血圧症の方もこのお薬の服用は適していません。
正しい服用方法
原則として食後の服用になります。
効果が変わる可能性があるので、噛(か)んだり、つぶしたりしないでそのまま飲み込んでください。
服用する場合は、決められた飲み方、服用方法を守ってください。飲み忘れにも注意しましょう。
もし飲み忘れても、絶対に2回分を同時に飲んではいけません。
2回分を一気に服用すると、血圧が下がりすぎることで、めまいを感じ転倒をおこす例もあります。
最初は少量から始め段階的に量を調整します。
自己判断で、量を増やしたり減らしたり服用を中止してはいけません。
突然服用をやめてしまうと、逆に狭心症の発作など反発的な症状がみられる場合があります。
アーチスト(カルベジロール)錠 を服用している時は、定期的に血液検査や心電図検査を受けないといけません。
また、自宅でも簡易式の血圧計で血圧が正常にコントロールされているか確認すると良いでしょう。
前述したように、アーチスト(カルベジロール)錠 は血圧を下げて心臓を休ませる効果があります。
しかし、日頃から生活習慣を見直すことも大切です。
塩分や飲酒は控えめにし、適度な運動を心掛けましょう。
また、喫煙している方は、禁煙を志すことも重要です。
飲み合わせに注意!
アーチスト(カルベジロール)錠 は飲み合わせに注意するお薬がたくさんあります。
別のお薬を服用中の方は必ずその旨を医師に伝えてください。
例として、高血圧のお薬や、心臓のお薬、不整脈のお薬を服用中の方は、アーチスト(カルベジロール)錠と併用して服用すると除脈(脈拍数が少なくなる)を起こしやすくなります。
糖尿病のお薬を服用している方は、低血糖を強める恐れがあります。
鎮痛剤と併用すると降圧作用が弱くなる場合があります。
他にも、結核のお薬や、胃薬、抗うつ薬などと併用して飲むと、お互いの薬の作用により、副作用が出たり、効果が弱くなる可能性があります。
副作用
薬の飲み始めの副作用として、
めまいや立ちくらみ、身体がだるくなる場合があります。
急に立ち上がらないようにし、ゆっくり次の動作に移るように心掛けてください。
また、高い所での作業や車の運転等は十分に注意するようにして下さい。
これらの症状は、少しずつ弱くなっていきますが症状が強く出る場合や長期間継続される場合は、早めに医療機関を受診して下さい。
重い副作用として、
・脈が1分間に50以下になったり
・息苦しい。胸が締め付けられるように苦しい。
・呼吸が苦しい。呼吸をするとゼーゼー言う。
などの症状がみられた場合はすぐに医師に連絡をして下さい。
他にも、
急激な体重の増加、むくみ、失神、気が遠くなる、皮膚や白眼が黄色くなる、尿の色が茶色に変色する、尿が濁る、血尿、尿量が少ないもしくは出ない、けいれん、脈が飛ぶ、吐き気、頭痛、のどの渇き、目の乾燥、目がゴロゴロする、憂鬱な気分になる、不眠
など、実に様々な副作用が見られる事もあり、原因を特定するのが困難な場合もあります。
いずれの場合も副作用を感じたら医師に相談するようにして下さい。
まとめ
アーチスト錠は、高血圧症、心不全、などの治療に用いられる血圧を下げるお薬です。
よって、服用中(特に、初期や量を増やした時)は、めまいやふらつきを感じることもありますので、乗り物の運転などや高所での作業などは出来る限り避けるようにしましょう。
また、副作用にもさまざまな症状が報告されていますので、小さなことでも異変を感じた際は早めに担当の医師に相談しましょう。
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