断食中の頭痛の原因と対処法とは!薬はNG!?
最近では、ダイエットや美容に役立つということで、断食を取り入れる人も多いのではないでしょうか。
しかし、断食中、頭痛を経験された人もまた、結構いるのではないですか?
そんな時に、間違った対処法を取ってしまい頭痛を悪化させてしまう方もおられるので、頭痛の原因と正しい対処法を知っておきましょう。
今回は、断食中の頭痛の原因と対処法についてまとめます。
目次
「断食」って何?メリットは?
断食とは、一定の期間、食べ物を食べることを断つことです。
断つ食べ物は、全ての食べ物であったり、特定の食べ物のみであったりします。
週末のみ行う、プチ断食というのもあります。
断食を行うことの利点としては、
①胃腸など内臓を休ませることができる
②体内の老廃物の排泄を促進する効果がある
③脂肪燃焼によりダイエット効果がある
④腸内環境をリセットして整える
⑤免疫力がアップする
などが言われています。
しかし、断食のデメリットとして、頭痛が起こる場合がありますので、正しい知識と注意が必要です。
断食中の頭痛の原因
なぜ、断食を行うと頭痛が起こることがあるのでしょう?
頭痛の原因は、大きく2つあります。
<低血糖>
断食によって、糖質を摂取しなくなると低血糖が生じます。
低血糖とは、細胞のエネルギーとなる血液中のブドウ糖が正常範囲より少なくなった状態です。
これにより、ブドウ糖をエネルギー源としている脳の機能が低下してしまいます。
そのため、脳にブドウ糖をより多く運ぶため、血管が拡がり、頭痛を起こしやすくなります。
<脂肪燃焼によるケトン体の影響>
ヒトの体は、断食により炭水化物(糖質)を摂取しない状態では、体内の脂肪を燃焼させ、できたケトン体をエネルギーとして利用します。
しかし、脳がケトン体をエネルギーとすることに慣れないことで、頭痛を起こします。
また、ケトン体が血液中に増えすぎると、血液のpHが酸性に傾き、頭痛を引き起こします。
<水分不足、水分の過剰摂取>
その他、断食の際、水分まで制限してしまうと、水分不足により頭痛を起こすこともあります。
断食中の水分補給については、見解がさまざまなようですが、水分不足は、脱水症状を引き起こし、腎臓の機能を悪くしてしまう恐れがありますので、水分は、まめに摂るようにしましょう。
しかし、逆に水分の摂りすぎもいけません。
水分の過剰摂取は、血液中の糖分がより薄まってしまう恐れがあります。
結論としては、
・1日1.5〜2Lの水をこまめに飲むようにする
といいようです。
できれば、水分制限を伴う断食を行う際は、医師や専門家の指導のもと行う方が良いでしょう。
頭痛に対する対処法とは?
健康になる為の断食で、頭痛が起きれば不安にもなるかと思います。
間違った対処法では頭痛が悪化してしまう恐れもあるので、正しい対処法を知っておきましょう。
<はちみつを少量摂取する>
頭痛の主な原因は、体内の糖不足によるものであるため、糖を補給することで改善されると考えられます。
しかし、果物やクッキー等の菓子類、ジュースに含まれる砂糖は、吸収がよく、急激に血糖値が上昇し、インスリン(糖を細胞に取り込む働きをする)の分泌量が多くなり、逆に低血糖を起こしてしまうことがあります。
そこで、おすすめの食材は、「はちみつ」です。
はちみつは、血糖値を緩やかに上昇させます。
また、はちみつには、ビタミンやミネラルも豊富に含まれていますので、断食中には最適な食材です。
同様に、メイプルシロップや黒糖も良いですね。
<薬は飲んでもいいの?>
断食中に頭痛が起きた場合、頭痛薬を飲んでもいいのか?
答えはNOです。
断食中は、胃が休んでいる状態になります。
その状態で薬を飲むと、胃に大きな負担がかかり、最悪の場合は急性胃炎になってしまう恐れもあります。
どうしても頭痛が辛い時は、勝手に薬を飲んだりせずに、まず医師に相談するようにしましょう。
<断食の方法を見直す>
頭痛が続くようであれば、断食を中断することも考える必要があります。
急激にストイックな断食を行ったことにより、体がついていけず、頭痛によって知らせている可能性もあります。
結果を焦らず、断食メニューを検討しなおし、徐々に体を慣らしていくことも大事ではないでしょうか。
断食を行う前に知っておくべき注意点!
ここで、正しい断食で健康になる為に、断食を行う前に知っておくべき注意点をいくつかご紹介します。
<持病のある人は控える>
断食は、すべての人に有効な健康法ではありません。
内臓に疾患のある方は、断食により体に負担をかける恐れがありますので、断食を希望する場合は、必ず、主治医に可能かどうか確認しましょう。
<体脂肪率に注目>
結論から言いますと、体脂肪率が低いのであれば断食はしなくてもいい、と言われています。
なぜなら、体脂肪率が低い方は基本的に食べ過ぎてはいないので、胃腸を休める効果は薄いからです。
デトックスや腸内環境の改善が目的でしたら、断食以外の方法の方がいいかもしれません。
具体的な目安としては、
・女性の方は20%以下、男性の方は10%以下
の場合は、断食はあまり有効ではないかもしれません。
<断食は、精神的に落ち着いているときがオススメ>
断食は、食事を制限するため、精神的にイライラしやすくなります。
そのため、仕事が多忙である最中であったり、不安や心配事を抱えている場合は、イライラ感が助長してしまい、よくありません。
ゆったりした気分で、落ち着いて行えるときを選ぶのが良いですね。
<タバコは控えよう>
断食中は、禁煙も必要です。
断食中は、体の吸収力が高まっているため、喫煙により、タバコの有害成分も多く吸収してしまいます。
また、タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させる作用があるため、血行を悪くします。
断食中は、体が冷えやすい状況となりますので、「冷え」を助長してしまいます。
それに、体を健康にするために行う断食中に、タバコを吸っていては、意味がないですね。
まとめ
断食中の頭痛の原因には、低血糖や脂肪燃焼によるケトン体の影響があります。
頭痛の対処法としては、
・はちみつやメイプルシロップによって糖分を少量摂取することで、低血糖症状を和らげる
・断食中に頭痛薬はのまない
・頭痛が続くようであれば、断食の中断やメニュー変更を検討する
ことが知識として断食に必要でしょう。
また、断食が終わった時の食事には十分注意して下さい。
胃を急激に刺激させないように、消化のいいものを少量ずつ摂取するように心掛けましょう。
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