はやり目(流行性角結膜炎)!症状や潜伏期間、完治するのはいつ?
朝起きると目やにが多く目が開かなかったり、目が充血してるって事ありませんか?
よくありそうな事なので、そのうち治るだろうと放っておく方も多いと思いますが、もしかしたらそれははやり目(流行性角結膜炎)が原因かもしれません。
はやり目とはいったいどういった病気なのでしょうか?
今回はそんなはやり目について詳しくご紹介させて頂きます。
はやり目とは
はやり目の正式名称は、流行性角結膜炎と言います。
感染力が強く、流行しやすいことから流行性角結膜炎の事を「はやり目」と呼ばれます。
結膜炎にはウイルス性結膜炎と細菌性結膜炎、アレルギー性結膜炎の3種類があり、はやり目はウイルス性結膜炎の一種となります。
はやり目(流行性角結膜炎)は、結膜炎の中で最も患者数が多く、保育園や学校、家庭などの集団生活の中で次から次へと感染が広がります。
1歳~5歳までの免疫力の弱い子供達の間で感染が広がりやすいので注意が必要です。
また、結膜炎と角膜炎を起こす為、角結膜炎とも呼ばれています。
症状
はやり目の症状としては結膜炎、角膜炎それぞれに以下のような症状が見られます。
結膜炎
・目が赤く充血
・目やにが大量に増え、目が開けられなくなる事がある。
・まぶたが腫れることがある。
・涙がたくさんでる事がある。
・視力低下する事もある。
・片目に発症すると4~6日後に反対の目も発症することが多い。
・症状が強くなると、耳の前や顎の下にあるリンパ節が腫れたりする
・症状が強くなると、まぶたの裏の結膜に白い膜が出来て眼球の結膜とくっつく事がある
角膜炎
・角膜に点々とした濁りがでたり、眼痛を感じる。
・目がしばしばして見えにくく感じる。
・明かりが眩しく感じたりする。
・症状が強くなると、黒目の表面がすりむけてゴロゴロとした異物感を感じることがある。
はやり目の場合、目のかゆみはほとんどありません。
症状は一つではなく複数出る場合が多いです。
一度感染すると、角膜障害や失明の危険性もゼロではない病気で、特に乳児の場合は、痛いことを周りに伝える事が出来ないので失明のリスクも高まります。
ですので、そのうち治るだろうと思うのではなく、早めに対処することが大切です。
原因
はやり目の原因は、アデノウイルスという感染力の強いウイルスです。
主にアデノウイルス8型によって発症しますが19型、37型、54型でも発症させます。
特に夏のプールで感染することが多く、感染者がプールに入ると集団感染する恐れがあるので注意が必要です。
また、大人より子供の方が重症化しやすいので、保育園や学校内での感染情報には注意する必要があります。
潜伏期間
はやり目の潜伏期間は約1~2週間になります。
ですので、感染者と接触したからといってすぐに発症するわけではありません。
最初は目にゴミが入ったかなぁと思うようなのゴロゴロとした異物感を感じる程度で、それから次第に結膜が充血し、目やにや涙がたくさん出たりします。
症状が重くなると、耳の前や顎の下にあるリンパ節が腫れたり、熱がでたりすることもあります。
また、はやり目は角結膜炎とも呼ばれるように角膜炎も発症させます。
角膜炎を発症させると、角膜に点々とした濁りがでたり眼痛を感じたり、症状が強くなると、黒目の表面がすりむけて、ゴロゴロ感や激しい痛みを伴います。
完治までどれくらい?
結膜炎
・治るまでに約1~3週間はかかることがほとんど。
角膜炎
・治るまでに約数か月~1年ほどかかることがある。
軽症の場合は数日で自然に治るのですが、通常では結膜炎は約1~3週間、角膜炎を発症させると約数か月~症状が強くなると1年ほどかかることがあります。
角膜炎まで発症させると、完治までが長くなりますので、早めに眼科に行く事をおススメします。
治療方法
はやり目の原因であるアデノウイルスには、予防ワクチンや特効薬などはありません。
ですので、はやり目の場合はさらなる悪化を防ぐために、症状に合わせて緩和する治療法になります。
眼科でははやり目の場合、目薬を処方されます。
充血や炎症に対してステロイドの点眼などを使用したり、細菌の感染や繁殖を防ぐ為に抗菌剤の点眼を使用したりします。
このようにはやり目になったら、感染を防ぐための抗菌点眼や炎症を抑えるステロイド点眼を使用したり、ウイルスへの抵抗力を高めるために、十分な休息と栄養補給が大切になります。
また、角膜炎の症状が強くなると、視力低下や失明の危険性もあるので、早期治療をするようにしましょう。
予防法
先ほどお伝えしたように、アデノウイルスには予防ワクチンや特効薬がないので、しっかりと予防することで、感染を防ぐ事が大切になります。
①手をよく洗い、目をこすったり顔を触ったりしない。
感染者が目をこすった手で、他人の目に触れるとほぼ100%感染すると言われていますので、その為にしっかりと手を洗い、目はこすらないようにしましょう。
②タオル類、眼鏡、目薬などの共有はNG。
感染している人のタオルの共有や眼鏡、目薬などの共有も間接的な接触により感染します。
一人一人違うタオルを使用したり、眼鏡や目薬などの貸し借りはやめましょう。
③看病する時は子供の目を触らない。
看病する親も注意が必要です。
子供が感染している時は絶対に目を触らないようにしましょう。
目やになどが多い場合は、ティッシュなどを使用して、直接さわらないようにします。
④感染者は最後にお風呂に入る
お風呂でも感染することがありますので、感染している人は最後に入るようにしましょう。
入浴の予防に関しては、同じウイルス性の病気であるこちらの記事もご参考下さい。
⑤休養や栄養補給をしっかりとって体力をおとさないようにする。
体力が落ちると、症状が悪化する可能性があります。
しっかりと栄養補給や休息をして体力を落とさないよう気をつけましょう。
⑥プールなどに行ったら、シャワーをしっかり浴びる。
プール感染も多いので、プールに入る前や終わった後はしっかりとシャワーを浴び、プールの水をキレイに落とすようにしましょう。
目もしっかりと洗い流しましょう。
⑦掃除は徹底的にする。
少し大変ですが家族みんなが触れる所(ドアノブ、トイレの便座など)は消毒をしたりとこまめに掃除するようにしましょう。
子供のおもちゃも消毒しましょう。
接触感染を防ぐように家族で協力しましょう。
まとめ
はやり目は名前の通り、感染力が高くうつりやすい病気です。
角膜炎を患うと完治するまで長期間かかってしまう事もあるので早めの治療が大切ですね。
目の痛みや違和感を感じる時は、早めに眼科を受診しましょう。
関連記事としてはこちらをご参考下さい。