かかとが痛い5つの原因!それぞれの治療法もご紹介!
2016/03/24
足のかかとが痛くなるのはどうしてなのでしょうか。
普段から全身の体重を支えている足の裏のかかとです。
その痛みの原因や対処法について知り、早目に解決したいものですよね。
今回は、かかとが痛い時に考えられる原因とその対処法についてご説明いたします。
かかとが痛い5つの原因
かかとのトラブルは主に5つ考えられます。
・足底筋膜炎(そくていきんまくえん、足底腱膜炎とも呼ばれる)
・踵骨棘(しょうこつきょく)
・坐骨神経痛(ざこつしんけいつう)
・アキレス腱滑液包炎(あきれすけんかつえきほうえん)
・疲労骨折(ひろうこっせつ)
かかとと一言で言っても、かかとの内部にはクッションのような筋肉があったり、骨があったり、後ろの方にはアキレス腱があり、かかとが痛い時、かかと局部だけの問題ではない事がほとんどです。
それでは、上に挙げたトラブルについて一つずつご説明しましょう。
足底筋膜炎(そくていきんまくえん)
朝起きたときの第一歩で、かかとの土踏まずに近い部分が痛む場合は、足底筋膜炎かも知れません。
痛みの種類はずきずきとしたものが主ですが、疼くようなものもあります。
足の裏の土踏まずを作るアーチの基となる部分の、骨と筋肉を繋ぐ腱の部分や、その筋肉が炎症を起こす事で痛みが出ます。
このトラブルは、マラソンやジョギング等の長距離を走り、繰り返しかかとにストレスがかかる競技にみられるスポーツ障害です。
多くはマラソンランナーなどに起きがちですが、普段あまり歩かない人が突然長距離を歩いた場合にも起きます。
このトラブルは、歩き方や走り方の問題とされる反面、単なる足の使いすぎが原因とみなされる場合があります。
しかし、体重が増加しても長距離を走っても問題ない人もいること、また、足底筋の硬直によってかかとの骨との境目の腱が過度に引っ張られる事によって起きるという事から、足の裏の筋肉の柔軟性の問題であるとも考えられます。
足底筋膜炎になった時の、対処法は、局部を守るテーピングをし、クッション性の高いシューズに変えたりインソールをし、可能であれば極力歩かない事に尽きます。
その後痛みが治まったら、ストレッチをし、バランスのよい歩き方、走り方を心掛ける事です。
踵骨棘(しょうこつきょく)
踵骨棘の症状は足底筋膜炎ととても似ています。
朝起きたときの第一歩が痛むことや、かかとの土踏まずに近い部分が、足を地面に付けたときに痛む事も同じです。
そして、レントゲンに撮ったとき、このトラブルの名前にある“棘”が写っているかどうかで足底筋膜炎と分けられます。
原因は、走り過ぎや、バランスを欠いた不自然な走り方、など色々考えられますが、多くは加齢によるものです。
加齢によりかかとの骨の組織が弱り、足底筋も硬くなるため、かかとの腱の部分から骨が引っ張られ、棘が出てしまいます。
足の裏の筋肉のバランスの崩れから、踵骨棘は両方の足ではなく、片方にのみ発見される事が少なくありません。
また、引っ張られて出てきてしまった棘は、残念ながら自然には治りません。
踵骨棘の痛みの原因は棘がその周囲の組織を傷付けるからという説もありますが、レントゲンで棘が確認されても痛みがない場合もあることから、伸びきった足底筋が裂けてしまっていることによる痛みであるとも言われます。
対処法は、やはり足底筋膜炎と同様、靴やインソールなどで足の裏を保護する事から始めます。
明らかに棘が痛みの原因となっている場合には手術による除去も検討されますが、痛みが強い場合は鎮痛剤で緩和し、様子をみるのが一般的です。
坐骨神経痛
かかとに痺れと痛みを感じる場合に、痛みが、かかとだけでなくお尻や太股の裏、ふくらはぎなども同時に痛い場合などは坐骨神経痛の可能性があります。
坐骨神経は腰の部分から足の太股、ふくらはぎを通り、かかとや足先まで繋がっています。
坐骨神経痛だった場合、その神経に沿った部分に痺れや痛みがでるのが特徴です。
坐骨神経痛は、腰の坐骨神経のもとの部分に負担がかかる事が原因であると考えられます。
その為、足の裏だけをマッサージしたりストレッチをしても、あまり解決は期待できません。
坐骨神経は、運動神経と感覚神経と自律神経の、三種類全ての神経によって成り立っています。
坐骨神経痛の原因は、体重増加や妊娠によってお腹が大きくなることにより腰に負担をかけるという物理的な事だけでなく、精神的なストレスにより自律神経に影響しているという事も考えられます。
対処法としては、腰にコルセットをしたり、腹筋を鍛え腰の負担を軽くしてゆく事が効果的であると言えます。
また、腰から足にかけて防寒することも大切です。
アキレス腱滑液包炎
こちらは、上に挙げたトラブルとは痛みの場所が異なります。
アキレス腱とかかとの骨のくっついている部分の、皮膚との間を埋めるアキレス腱滑液包という部分が炎症を起こす事によって起きます。
ハイヒールを履き続けたり、新しい靴に変えた時に起きやすく、10代~30代の女性に多くみられます。
かかとが靴に当たって痛みが生じるため、原因はすぐに思い当たる事と思います。
対処法は、患部を圧迫しないようにし、普段の履きなれた靴に戻すことで痛みは軽くなります。
靴の中敷きを、場所を調整して入れる事によって、かかとの靴に当たる位置や角度を変えるというのも方法の一つです。
疲労骨折
かかとの疲労骨折は、スポーツ選手や高齢者にみられるトラブルです。
スポーツ選手の場合、かかとの骨が上からほぼ垂直なラインで損傷し、高齢者の場合は骨粗鬆症が原因でかかとの骨が上から斜めのラインに亀裂が入ると言われています。
健康な人の場合、度重なる走行や跳躍が原因で起こり、かかとを浮かせたり爪先立ちをすることによって痛みを回避出来、かかとを足の内側と外側から挟むように圧迫すると強く痛むのが特徴です。
疲労骨折の場合、運動の中止が対処法です。
疲労骨折は、度重なる衝撃で自然治癒が追い付かなくなり起こるため、治るための期間をとる事が解決法となります。
疲労骨折についてはこちらもご参考下さい。
まとめ
いかがでしたか。
かかとと言っても、足の裏側か後ろの部分か踝の近くかによっても、その痛みの原因や対処法は異なります。
痛みの場所や種類などを見極め、早めに対処していただけましたら幸いです。
かかとが痛い時は、整形外科を受診しましょう。
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