親知らずの抜歯の必要性と抜歯後の9つのケアについて
2016/03/14
親知らずが気になるんだけど、抜いたほうがいいの?費用は?抜いた後のケアは?
抜歯は痛そうだし、どうしたらいいんだろうと不安の方も多いと思います。
今回は、そんな親知らずの抜歯の必要性と費用、抜歯後のケアについてご紹介させていただきます。
[抜歯が必要な親知らず]
まず、抜歯が必要と判断される場合なんですが
・横向きや斜めなど、異常な生え方をしていて歯茎や手前の歯に悪影響を及ぼす場合
・虫歯になっている場合
・親知らずが気になっていて、これから妊娠を考えている場合
が主に上げられます。
横向きや斜めで半分埋もれたような生え方をしている場合、汚れや細菌が溜まりやすくなり炎症を起こしたり、親知らずと手前の歯が虫歯になってしまう確率が高くなります。
それ以外にも、生え方によっては手前の歯をグイグイ押す事となってしまい、歯並びが悪くなる事も考えられます。
すでに虫歯になっている場合は、奥で届きにくいせいで治療が困難であったり、治療しても再発する可能性が高いため抜いてしまった方がいいと言われます。
また、妊娠を予定している方は早めに抜歯しておいた方がいいでしょう。
妊娠中は、麻酔や薬での制限があるため、通常通りの治療が出来ない場合があるからです。
[抜歯する必要のない親知らず]
親知らずだからって、必ず抜歯する必要がある訳ではありません。
・他の歯と同じように、きちんとまっすぐ生えていて、歯磨きも問題なく出来る場合
・骨の中に完全に埋もれていて、痛みや他の歯に影響を及ぼさない場合
上記の場合は、抜歯する必要性はありません。
要は、将来的に虫歯や炎症の原因となる可能性が無い場合、体への負担がなければ無理に抜く必要はないんです。
また、親知らずの手前の歯が先に抜けてしまった場合”ブリッジ治療“の土台として使用することも出来ます。
[抜歯にかかる費用と時間]
費用は親知らずの状態によって多少変わってきます。
1・まっすぐきれいに生えている場合は約1500円
あまり費用も時間もかかりません。時間は10分程度で終わります。
2・横向きや斜めなど、一部埋もれている場合は約2500円
周囲を切開し、歯を割って取り出します。時間は20分程度です。
3・歯茎に完全に埋もれてしまっている場合は約3500円
これも周囲を切開し、歯をいくつかに砕いてから取り出します。時間は30分以上かかります。
費用は健康保険適用の3割負担での金額です。
また、これとは別にレントゲン検査の費用(約2000円~3000円)と
口内の状態によっては、歯石や汚れを取るクリーニング費用(約3000円)がかかる事もあります。
[抜歯後のケアについて]
抜歯後の注意点をいくつか紹介します
1・ガーゼをしっかり噛む
抜歯後は出血が続きます。ガーゼを30分~1時間程しっかり噛んで止血を促します。
2・当日は運動、飲酒、入浴を控える
せっかく止血をしても、血の循環が良くなる行為をすると、また出血が激しくなってしまう恐れがあります。
当日は、安静にしておきましょう。お風呂は軽いシャワー程度ならOKです。
3・うがいをしない
親知らずを抜いた箇所は、血のフタができ塞がっていきます。
うがいをすると、フタが剥がれてしまう可能性があるので控えましょう。
口内に溜まった、血や唾液を出すときも、ゆっくりダラ~っと捨てた方がいいです。
4・薬をしっかり服用する
抜歯後は、痛み止めと抗生物質を貰えると思います。
医師の指示通り、忘れずしっかりと服用しましょう。
痛み止めは、痛みが無くなったら飲まなくてもいいですが、抗生物質は感染症を防ぐため、出された分はしっかり飲んだ方がいいでしょう。
5・患部を触ったり、歯磨きをしない
つい気になって、舌で触ったりしたくなりますがダメです。
せっかくできたフタが剥がれてしまう事もあるからです。
歯磨きは、抜歯したところ以外は磨いても構いませんが、うがいの時は優しくゆすぐ程度にして下さい。
6・硬いものや刺激が強いものは食べない
硬いものを食べて傷口に当たると、また出血してしまう恐れもあります。
辛いものは痛みを感じるかもしれないので控えましょう。
食べるのは、柔らかいゼリーや豆腐、スープなどを抜歯していない方で噛んで食べましょう。
しかし、栄養はしっかり取らないと、体力が落ち、治りが遅くなってしまうので気を付けましょう。
7・喫煙は控える
タバコを吸うと血管が収縮してしまい、酸素がうまく運ばれず傷の治りが遅くなります。
また、吸い込むときにフタが剥がれてしまう可能性もあります。
8・ドライソケットに注意!
通常は、日が経つごとに痛みは無くなっていきますが、逆に強くなっていくような場合は”ドライソケット”が疑われます。
ドライソケットとは、抜歯した穴が塞がらずに、骨が剥き出しになってしまっている状態です。
うがいや硬いものを食べたり、何度も触るなど患部に刺激を与えていると、うまく塞がらずドライソケットになる可能性があります。
1週間ほどしても激しい痛みが続くようなら、我慢せずに医師に相談しましょう。
9・腫れと熱
個人差はありますが、抜歯後3日ほど頬から顎が腫れ、熱を持つことがあります。
その際は、腫れ部分を冷やすと楽になります。
しかし、冷やしすぎると逆に治りが遅くなってしまうので、注意が必要です。
[まとめ]
親知らずは、必ずしも抜歯する必要は無いのですが、どうせなら若いうちに抜いてしまった方が治りは早いです。
特に女性で、これから妊娠を考えている方。
ちなみに親知らずを抜くと、歯並び改善だけではなく、小顔効果も期待出来るとの事です!
自分の親知らずがどのような状態か、ご自身で判断されるのも難しいと思うので、一度歯科に相談に行ってみてはいかがでしょうか。
親知らずの抜歯についてはこちらもご参考下さい