味覚障害の6つの原因とは!亜鉛やストレス、薬のせい?
2016/02/09
食べ物の味がわからない、味がおかしいといった症状に悩まされる
味覚障害の人が増えてきています。
味覚障害になると、食事での楽しみや満足感がなくなってしまうだけでなく、
健康面にも悪い影響を及ぼします。
今回は、味覚障害の原因についてご紹介していきたいと思います。
■味覚障害ってどんな病気?
味覚には、塩味・甘味・酸味・苦味・うま味の5種類の感覚があり、
これらの味覚を感じるのが舌の表面にある感覚器官・味蕾(みらい)という部分です。
この味蕾の機能が働かなくなることで味覚がわからなくなってしまいます。
味蕾の細胞はたくさんの亜鉛を必要としていて、
亜鉛が不足することで味覚障害が引き起こされます。
また味覚障害はいくつかの種類に分類されます。
・味覚減退… 濃い味がわかるが薄い味がわからなくなる
・無味症… 濃い味が全くわからなくなる
・解離性無味症… 甘みだけ塩見だけと特定の味がわからなくなる
・片側性無味症… 舌の左右のどちらかが味を感じなくなる
・自発性異常味覚… 口の中に何もないのに味がする
・錯味症… 味の種類が違うものに感じる
・悪味症… 何を食べても不味く感じる
といった種類があげられます。
■味覚障害の6つの原因
1・亜鉛不足
先程も説明した通り、味覚を感じる部位・味蕾は亜鉛が不足することに大きく影響され、
味覚障害を引き起こします。
亜鉛が不足するのは偏った食生活が原因となることがほとんどです。
コンビニやファーストフードなどの加工品ばかりを摂取していたり、
ダイエットで極端に食事量が少なかったりすると亜鉛が不足がちになってしまいます。
バランスの良い食事を摂取していれば、亜鉛が不足することはありません。
また、胃腸が弱っている場合にも亜鉛を吸収しにくくなり味覚障害の症状を引き起こすことがあります。
2・ストレス
精神的なストレスやうつ病も味覚障害の原因として考えられます。
ストレスを感じると舌の表面の舌苔という白い層が厚くなってしまったり、
変色してしまうことで味覚障害の症状が引き起こされることがあるのです。
また交感神経が優位になり口の中が乾燥した状態が続くことで味覚を感じにくくなることもあります。
3・薬の副作用
降圧剤や抗生剤、抗アレルギー剤や抗うつ剤などの薬を長期間服用していると
味覚障害の症状が引き起こされる可能性があります。
これらの薬は亜鉛の吸収を妨げてしまうので亜鉛不足の状態になってしまうのです。
4・風邪
多くの人が経験していると思いますが、風邪をひいたり鼻がつまっていると
味覚障害の症状が引き起こされます。
これは先程ストレスの項目で紹介したのと同じく、
舌苔が厚くなることで味を感じにくくなっているからです。
風邪が原因の味覚障害は完治するまでに1ヶ月ほどの時間がかかる場合もあります。
5・脳出血・脳腫瘍
脳出血や脳腫瘍などの脳の病気で味覚障害の症状が現れることがあります。
脳の味覚中枢に障害があれば味がわからなくなるのは当然です。
このような原因は稀なケースですが、可能性のひとつとして知っておきましょう。
6・老化
味覚を感じる味蕾という部位は、加齢と共に感覚受容体の数が減少、
萎縮していき、味覚が鈍っていきます。
最近は10代や20代の若い人でも味覚障害の人が増えていますが、
それでも味覚障害になる人のほとんどは65歳以上の高齢者です。
加齢と共に味覚がわかりにくくなるのは仕方ないとも言えるでしょう。
■まとめ
今回は味がわからなくなる味覚障害を引き起こす原因をご紹介しました。
味覚がわからなくなると食欲がなくなったり体力、抵抗力の低下にもつながります。
塩分、糖分の過剰摂取も、高血圧や糖尿病の悪化の原因となることもあります。
次回の記事では味覚障害の予防と治療法についてもご紹介していきます。