親知らずが痛い!原因は虫歯?放置する危険性について!
2016/02/09
歯医者さんに行くのって苦手ですよね。
あの独特のにおいがイヤだったり、
歯を削るキーンという音が怖かったり・・・
何かと理由をつけては行くのを先延ばしにしてしまいます。
歯の中でも、親知らずは汚れが溜まりやすいため虫歯になりやすい歯です。
しかし、親知らずの虫歯を放置していると、
思いもよらない大変な事態になってしまうことがあります。
今回は、親知らずの虫歯を放置している危険性
についてご紹介させていただきます。
◆親知らずとは
前歯から数えて8番目に生える歯で、正式には第三大臼歯と言います。
最後に生える歯で、だいたい15、6歳くらいから生え始めますが、
現代人は顔が小さくなり、比例して顎も小さくなっているため、
生えるスペースがなくなっています。
上下4本すべて生える確率は36%くらいです。
ちなみに、「親知らず」という名前の由来は、
昔、親知らずが生えてくるのは20歳前後で、当時の寿命は50歳前後。
子供の親知らずが生える頃には親は亡くなってしまい、
生えてくるのを見られなかったから、だそうです。
◆放置してはいけない親知らずの4つの症状
生えるスペースがちゃんとあり、まっすぐ生えて、
虫歯になっていなければ、なんの問題もありません。
また、完全に埋まっていて、腫れや痛みがない場合も無理に抜く必要はありません。
しかし、たいていの人が、ちょこっとだけ生えていたり、
痛みがあったり、なんらかのトラブルを抱えています。
放置すると危険なのはどんなケースでしょう。
1.親知らずが虫歯になっている
親知らずは一番奥にあるため、歯ブラシが届きにくく、虫歯になりやすい歯です。
虫歯の章ところで詳しく説明しますが、虫歯を放置すると危険なことは明らかです。
2.変な方向に生えている、一部だけ出ている
この場合、隣接している歯が虫歯になったり、歯周病になる恐れがあります。
これは、親知らずの周りの歯肉や骨が炎症を起こして痛み、腫れたり膿が出てしまうことが原因です。
このため、口を大きく開けることが困難になり、顎関節症を引き起こしたりもします。
また、歯周病は口臭の原因にもなります。
3.上の親知らずが伸びて、下の歯肉を刺激している
通常、上下に歯があるので歯肉に歯が当たることはありません。
しかし、親知らずは上だけ生えてくることがあります。
そうすると、親知らずが下の歯肉に直接あたってしまい、歯肉を傷つけてしまいます。
人の噛む力は成人男性の平均で約60㎏。かなりの力がかかることになります。
4.顔がゆがんだ気がする
一見関係なさそうですが、親知らずが原因の場合があります。
親知らずが隣の歯を押して無理やり生えてくることによって、
歯並びに影響が出て、顔のゆがみを招いてしまいます。
◆虫歯を放置すると起こる4つの症状
本当に初期の虫歯は、きちんとしたケアで
自然治癒することもあるそうですが、そもそもケアできていないから虫歯になったワケで、自然治癒はほぼ期待できません。
まだ痛みもしみてもいない虫歯ですが、放置するとどうなるのでしょう。
1.冷たいものや甘いものがしみる
歯は、一番外側のエナメル質が虫歯になってもしみることはありません。
冷たいものや甘いものがしみるのは、その下の象牙質に虫歯が達している状態です。
もちろん自然治癒はしないので、虫歯部分を削って詰め物や被せ物をします。
2.我慢できないほどの痛み
象牙質のさらに奥にある神経に虫歯が達すると、
我慢できないほどのズキズキとした痛みが襲ってきます。
こうなると、歯だけでなく、神経の治療(根管治療)が必要になります。
3.痛みを感じなくなる
意外かもしれませんが、さらに放置すると、痛みを感じなくなります。
虫歯によって神経が完全に死んでしまうからです。歯がほとんどなくなっていることもあります。
こうなると、根元に残っている歯根などをすべて取り去り、入れ歯などにしなければなりません。
4.顎に膿がたまり、歯ぐきが腫れる
さらに放置すると、顎の骨の中に膿が溜まり、歯ぐきが腫れることがあります。
口が開かなくなったり、食べ物が飲み込めないほど
大きく腫れてしまうこともあり、
この場合、麻酔をして歯ぐきを切開し、膿を出します。
◆虫歯を放置して起こる意外な5つの危険な症状
実は、虫歯を放っておくと、口以外の場所にも影響が現れることがあります。
しかも、かなり危険な症状で、時には命までも危険にさらされることになります。
1.慢性的な肩こりや頭痛
虫歯になると、無意識に痛くないほうの歯ばかりで噛むことが多くなります。
すると、バランスが崩れ、その影響で肩こりになったり、頭痛を引き起こします。
更に症状が進むと腰にまで痛みが及ぶこともあります。
2.副鼻腔炎
虫歯によって膿が溜まり、その膿が鼻にも溜まって副鼻腔炎を起こす可能性があります。
副鼻腔炎が慢性化すると、黄色や緑の鼻水が出て異臭を感じたりします。
場合によっては手術が必要になることもあります。
3.顔面神経痛
虫歯が悪化すると筋肉疲労を起こし、顔の神経の動きが悪くなります。
ストレス性の顔面神経痛と異なり、虫歯菌が原因なので、虫歯を治療しないかぎり、顔面神経痛が治ることもありません。
4.骨髄炎
虫歯菌が歯ぐきから顎の骨に達してしまい、骨髄炎になることがあります。
骨髄炎は、骨に細菌が侵入して化膿する病気ですが、骨の内部の骨髄は血流が豊富で、
全身に症状が及ぶこともあります。
5.脳腫瘍・脳梗塞・心筋梗塞
虫歯菌が血管に入ると、血液によって全身に運ばれます。
虫歯菌に侵された血液が脳に達すると、脳に腫瘍ができたり、血液がドロドロになっていますので、脳梗塞を引き起こします。
同じ理由で、心臓に達すれば心筋梗塞の原因となります。
◆まとめ
親知らずと虫歯について見てきましたが、
虫歯になった親知らずを放置することは、
歯のトラブルの中でも、最も危険なことかもしれませんね。
たかが虫歯、されど虫歯。
小さい虫歯から、命が危険にさらされることのないよう、
きちんとした治療はもちろん、日々のケアで虫歯に強い健康な歯を手に入れましょう。
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