プラノバールの効果と副作用は?生理不順や避妊に有効?
2016/04/29
女性は全ての身体的、精神的な健康状態や管理を女性ホルモンがコントロールし支配されているといっても言い過ぎではありません。
プラノバールは、そのような女性ホルモンのバランスを整えるお薬です。
今回は、プラノバールの効果や副作用などについて詳しくご紹介します。
プラノバールとは
プラノバールとは、プロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)の2種類の女性ホルモンを配合して作られたお薬です。
・女性ホルモンの乱れで生じる月経不順の改善、不妊
・閉経後の女性ホルモンの減退や乱れから起こる更年期障害
・卵巣機能不全などによる不妊症の治療
・生理日の調整、避妊等
などに対して使われています。
さらに、経口避妊剤(ピル)として処方される場合もあります。
女性ホルモンが原因で生じる色々な症状に活用されています。
正しい服用をすれば、応用できる幅が大きくとても便利なお薬です。
妊娠・不妊治療
プラノバールを服用すると、女性ホルモンであるプロゲステロン(黄体ホルモン)とエストロゲン(卵胞ホルモン)を補充できるので、体内の女性ホルモンのバランスを整えることができます。
プラノバールを飲み続けることで徐々に子宮内膜が厚く丈夫になり、妊娠しやすい高温期を維持できるようになります。
卵巣機能不全や卵巣機能が正常に働かない場合もプラノバールを服用し卵巣機能を正常な状態に戻し、妊娠しやすい卵巣を作り出す手助けができます。
生理不順&月経コントロール
プラノバールは月経を調節することができます。
それは、プラノバールは女性ホルモンを補充し排卵日を延期させることができるためです。
ある一定期間プラノバールの服用を続けてから、服用をやめると自然に生理が始まります。
この効果を利用して生理不順を改善し、月経周期を人工的に正常な周期に調節することができます。
アスリート等のスポーツ選手の中には、試合当日と生理日をずらすためにプラノバールを服用している方が大勢います。
生理はプラノバールを服用している限り起こりません。
服用を中止した2日から1週間後に生理が来ます。
また、プラノバールを服用していると女性ホルモンが整うので、生理痛が軽減されます。
体外受精でも精子を移植する前に正常な月経サイクルにし排卵を安定させるためにプラノバールを服用することがあります。
生理周期を正常な周期に戻すことで、生理中の腹痛や倦怠感、お腹の張り等も改善させることができます。
避妊
プラノバールを避妊薬として使う際は、継続的にピルとして服用する方法と、緊急避妊薬(アフターピル)として服用する2つの方法があります。
継続的な服用
プラノバールは、服用することで排卵のタイミングをずらし生理日を変更させることができるので、避妊薬としても使用されています。
避妊の成功率は99.8%と言われています。
しかし、プラノバールは中用量ピルに分類されますので、長期的な服用は体への負担が大きくなります。
したがって、継続的な服用による避妊を望む際は、体への負担が小さく長期的な服用ができる低用量ピルを処方されることが多くなっています。
緊急避妊薬(アフターピル)
緊急避妊薬は、避妊せずに性交渉をしてしまった時、コンドームが破れたり外れたりした時、性被害を受けてしまった時など望まない妊娠を避けるために処方されます。
プラノバールは薬局には売っていませんので、必要な際は早急に産婦人科を受診しましょう。
具体的には、性交渉から72時間以内に飲むようにしましょう。
緊急避妊薬として服用した場合の避妊率は約80%と言われています。
副作用
プラノバールは人工的に女性ホルモンを体内に補充するので副作用が出る場合があります。
時には、じんましんや発疹、かゆみ、発熱、アレルギー症状がみられる場合があります。
さらに、女性ホルモンのバランスや供給量が変化するので、嘔吐や食欲不振、便秘、下痢、腹痛、味覚の低下、乳房の張りや痛みを伴う場合があります。
副作用が現れた場合はすぐに医療機関に相談することをお勧めします。
アレルギー体質の方の服用は特に注意が必要です。
また、持病等で別の薬を服用中の方もプラノバールを服用できない場合があります。
事前に必ず医師にご自身のアレルギーや持病について忘れずに伝えることが大切です。
プラノバールはタバコとの相性が悪いので注意が必要です。
プラノバールの副作用の一つに血が固まりやすくなり、血栓症を引き起こす場合が極まれに起こります。
発症することはほとんどありませんが、血管を細くしたり、血流を悪くする作用があるタバコとの相性は悪く喫煙は厳禁です。
服用方法
女性の心身状態は女性ホルモンが支配しコントロールしていると言われています。
女性の方にとって、女性ホルモンのバランスを保つことは心身ともに健康で過ごすためにとても重要です。
その女性ホルモンを人工的に補充するわけですから、用法や用量は必ず守り正しく服用することが大切です。
飲み忘れたからと言って倍の用量を一度に服用したり、自己判断で服用をやめてしまうと逆に生理のバランスが乱れたり、副作用が現れる場合があります。
プラノバールの効果を最大限に生かすためには、医師の指示通り服用することをお勧めします。
また、妊娠中の服用は厳禁なので妊娠の可能性がある方は服用をしてはいけません。
まとめ
プラノバールは利用できる幅が広く女性の味方といえるお薬です。
医師の処方箋が必要であり、人それぞれにあわせた用法・用量で処方されます。
服用方法をしっかりと守っていれば、大きな効果がある薬なので医師の指示を必ず守りながら飲みましょう。
特に緊急避妊薬(アフターピル)としての使用は覚えておきましょう。
緊急避妊薬は性交渉後72時間以内に産婦人科を受診しましょう。
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