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寒いと風邪を引くのはなぜ?原因と予防法をご紹介!

      2016/03/30

一般的に寒い季節になると風邪を引きやすくなると思われています。

それは体が冷えると誰でも寒気を感じることから本能的に認識されているからです。

ではなぜ寒いと風邪に罹るのでしょうか?寒い地方の人はみんな風邪に罹りますか?逆に夏でも風邪に罹るのは何故でしょうか?

 

寒いという理由の先にある風邪に罹る原因について調べてみました。

今回は、寒いと風邪を引くのはなぜ?原因と対処法についてご紹介させていただきます。

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寒いと交感神経が刺激されるから?

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風邪の原因はウイルスの感染が大前提ですが、寒さによって風邪を引くことも事実です。

人それぞれの個体条件によるものと、環境条件によるものいずれかに影響されて、風邪を引くと考えられています。

 

人間の身体は、免疫不全脱水状態疲労体温の低下などで免疫力は低下します。

その様な状態の時に、寒冷や空気の乾燥によりウィルスに感染して、風邪に罹り易くなるのです。

 

ただ寒ければ風に罹るという訳ではありません。

南極のような極寒地域ではウイルスは死滅してしまうので、個体条件が悪化した時が一番危ないのです。

 

身体が冷えると交感神経が刺激されて、カテコラミンという物質が分泌されます。この物質が熱を生み基礎代謝量が通常時の3~6倍に上昇されてしまいます。

その結果、身体が疲労して免疫力が下がり風邪をひきやすくなると言われています。

 

寒いと免疫力が低下するから?

風邪の大半の原因はライノウイルスに因るものであると言われています。

ライノウイルスとは別名鼻かぜウイルスとも呼ばれ、1年中蔓延し、特に春と秋に多く見られます。

 

以前は、このライノウイルスの感染リスクと気温の低さに、相関関係は無いのではと思われていました。

しかし、最近のイェール大学の研究で、寒さがライノウイルスに抵抗する免疫力に影響することが証明されました。

それによるとライノウイルスは、人間の平均体温37℃に対して32~33℃でより多く増殖し、咽喉の上気道や鼻の粘膜を攻撃するというのです。

 

また、人間の免疫力の重要な要素でもある白血球は、体温が1度下がると働きが約30%下がると言われています。

 

したがって寒さは、ライノウイルスを増殖させ、人間の免疫力を低下させる、ために風邪をひきやすくなるのです。

従来の説では、密閉された環境による人から人へのウィルス感染にばかり集中していましたが、寒さが人の免疫性を弱めていくことを、この研究ではマウスの鼻の粘膜の細胞を分析して解明されたのです。

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何故熱が出ると寒気を感じるのか?

外気の寒さではなく身体の芯からぞくぞくっと寒気を感じる時ありますよね。

 

俗にいう悪寒ですが、これは白血球が体内に取り込まれた風邪のウイルスと戦っているために起きる症状です。

白血球が体温を上げるための、体温調節スイッチが入った時の発熱初期症状が、この寒気を感じる症状と言われています。

体温37℃を超える時に発症しますが、寒気が強い場合は悪寒戦慄といって震えが伴いますが、これは筋肉の収縮により熱を発生させているのです。

 

ちなみに熱が上がっていないのに寒気がする場合は、ホルモンバランスが悪く血流低下が起きている場合が多いので、お風呂で体を温めると良いでしょう。

特に女性は更年期に差し掛かると体感される方も多いと思います。

 

夏でも風邪を引く理由は体の冷やし過ぎが原因?

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夏風邪はバカが引くなどというのは迷信に過ぎませんが、気温が温かいはずの夏になぜ風邪を引くのでしょうか?

夏は、就寝時にお腹を冷やすと良くないという話も昔から聞きます。

 

しかし現代では、エアコンによる冷やし過ぎが夏風邪の原因で最も多いとされています。

エアコンの掛けっぱなしで室内の空気は乾燥し、外気温と室内温度との差が大きすぎるため、身体が急激に冷やされることになります。

 

その結果、体に負担が掛り免疫力もダウンするため、風邪ウイルスに取り込まれてしまうということになるのです。

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風邪から身を守る対処法あれこれ

風邪を引いたと感じたら早めに医者に掛ることが一番ですが、日頃から風邪防止の対策方法やすぐに医者に掛れないときの自宅で出来る予防方法をまとめました。

 

①水分を摂る。発熱すると脱水症状が起き易いので、しっかり水分補給します。ポカリスェットなど点滴水に近い養分を含むものがより望ましいです。

②免疫力を高める栄養素。ビタミンAやビタミンBやビタミンCの摂取を心掛けよう。蛋白質も抵抗力をつけるためには必要です。また亜鉛は免疫細胞のはたらきを活性化させます。

③部屋の湿度を40%~60%に保つ。乾燥はウイルスにとって蔓延できる環境です。

④体温の調整。熱の上がりはじめは厚着をして部屋を暖め体温を逃さないようにします。熱が上がったら脇の下や首の周りを冷やします。熱の下がり始めたら薄着になり熱を体外に放出出来るようにします。そして睡眠を充分にとります。

 

まとめ

身体を冷やすと風邪をひき易いという当たり前のように体感してきたことは、体のメカニズム的にも正しいということが改めてお分かり頂けた事と思います。

まとめますと、

・寒いとカテコラミンが分泌され、疲労することで免疫力が落ちる

・寒いと体温が下がりライノウイルスが増殖する

・寒いと体温が下がり白血球の働きが低下し免疫力が落ちる

という理由から、寒いと風邪をひきやすいと言えます。

このメカニズムを理解しておけば発熱時の対応にも役立つはずです。

 

気温の急激な変化や、エアコンによる冷やし過ぎなど、体温の低下によるウイルス感染が風邪の主な原因なので、日頃から免疫力を付けるための栄養摂取を心掛けることが、風邪対策には重要であるということです。

 

基本的に風邪は自然治癒しかありませんが、症状が悪化して肺炎や副鼻腔炎を併発する可能性もあります。

したがって、肺の病気が心配なら内科、鼻や喉の病気が心配なら耳鼻科を受診しましょう。

 

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