セファドール錠(ジフェニドール)の副作用や効果をご紹介!
2016/04/29
めまいの薬に、セファドール(ジフェニドール)があります。
もう一つの有名なめまいの薬であるメリスロンと合わせて処方されたりする事も多いセファドールですが、その作用は少し異なっています。
めまいという一つの症状を改善する為に様々な角度からその原因を取り除くべく複数の薬が使われたりしますが、今回はセファドールの副作用や効果についてご説明しましょう。
セファドールとはどんな薬?
めまいの種類には、フワフワするもの、グルグル感じるもの、クラっとするものなどがありますが、グルグルと自分や周囲が回っているような感覚になるのには、内耳でトラブルが起きていると考えられます。
セファドール(ジフェニドール)は、乗り物酔いの酔い止めの薬としても知られ、内耳の血流を良くする薬です。
つまり、内耳障害に起因するめまいに効く薬です。
さて、どういった方法で内耳のトラブルを取り除くかと言うと、
・左右の耳の、トラブルが起きている側の血管をほぐして血流を良くし、バランスを整える
・めまいや耳鳴りの原因となる異常な神経興奮を抑え、ノイズを遮る
という二つの作用によりめまいを治します。
セファドールはメリスロンと同様、内耳循環改善の薬で、内耳の血流を良くするという意味では同じですが、メリスロンとは全く異なる成分で出来ているため、その働きも異なっています。
メリスロンについてはこちらの記事をご参考下さい。
⇒メリスロン(ベタヒスチン)錠の副作用や効果を詳しくご紹介!
セファドールの主成分、ジフェニドール塩酸塩の働きとは
上でも少し触れている、セファドールの二つの働きについて詳しくご説明しましょう。
三半規管(さんはんきかん)というのは、多くの方が耳にしたことのある言葉ではないでしょうか。
耳の鼓膜の内側を内耳(ないじ)と呼び、カタツムリのような形の機関があります。
そのカタツムリの渦巻きから上に伸びる太い部分が前庭、更に上の部分が三半規管で、前庭神経は脳へと繋がる部分です。
三半規管は体の動きをとらえ、前庭の内側にある耳石器が重力を感知します。
これらの部分に障害が生じるとフワフワとしたり、回っているような感覚が生じ、めまいとなって表れます。
特に前庭神経は脳へと体の動きを伝える部分であるため、ここが萎縮したり異常興奮を起こすと、体の動きを正常に伝えられなくなり、強い回転性のめまいを起こしたり、耳鳴りといったノイズを感じ取ってしまいます。
セファドールは左右の耳の、患部側の血流を良くし、三半規管や前庭部分の働きを正常に戻しめまいを取り除きます。
また、前庭神経で生じる異常興奮を抑えノイズを遮断したり、血管をほぐすことによって脳への伝達を正常化します。
セファドール錠25mgについて
セファドール錠25mgは日本新薬が出している薬で、直径7,1mm、厚さ3,2mmの錠剤です。
ジフェニドールとは主成分でジフェニドール塩酸塩というものです。
また、後発であるジェネリックには
・ジフェニドール塩酸塩錠25mg
・トスペラール錠25mg
・サタノロン錠25mg
などがあります。
用法・用量
1~2錠(25mg~50mg)を一日三回服用するのが一般的な用法です。
しかし使用量は、症状や年齢によって増減されますので、服用時は必ず医師の指示や服用法を守るようにしましょう。
飲み忘れてしまった場合は、気がついた時に早めに飲むようにしましょう。
ただし、次に飲む期間が近いのであれば、飲み忘れた分は飛ばしてもかまいません。
飲み忘れたからと言って、2回分を一度にまとめて飲む事は厳禁です。
もし、誤って多く摂取してしまった場合は医師に相談するようにしましょう。
副作用
さて、気になるの副作用ですが、一番多くみられるのは口の渇きです。
その他には、
・食欲不振
・不安定感、浮動感
・頭痛
・眩しさ、目のかすみ
・尿が出にくくなる
・動悸
・発疹、じんましん
などが、一部の人にはみられるようです。
気持ち悪さやフワフワした感じなどは、元々のめまいの症状であるのか副作用によるものであるのかが気になるところではありますが、実際に、かえって更にめまいを感じてしまうという場合もあるとの事です。
抗コリン作用と注意点について
セファドールを使用するにあたって、緑内障の方や、前立腺肥大、腸閉塞等の閉塞性疾患のある方は注意が必要です。
セファドールの主成分であるジフェニドール塩酸塩は、抗コリン作用という、副交感神経を抑制する働きを持っています。
副交感神経が働くことによってリラックスした状態が出来上がるのですが、抗コリン作用によって、リラックスできない状態になると考えると分りやすいかも知れません。
やる気を司る交感神経とリラックスの副交感神経は、目や消化器等も含めた体全体の正反対の働きをコントロールしています。
大まかには、交感神経で縮んで緊張し、副交感神経で緩むと考えると良いでしょう。
副交感神経の抑制によって唾液の分泌が妨げられ口が渇き、食べ物の消化が抑えられ、腸の働きが弱まり、排泄もされにくくなります。
また、目は涙が分泌される穴が縮まり、眼圧が上がるので眩しく感じたり、目が乾くといった状態を招きます。
抗コリン作用の強い薬は、頻尿改善、汗を抑制し多汗症改善、下痢止めなどに用いられるため、その必要のない状態や逆のトラブルがある場合には要注意となります。
まとめ
セファドールは問題が起きている側の内耳の血流を良くしたり、前庭神経の異常興奮を抑えて耳鳴りをシャットアウトする薬です。
メニエール病やその他の、内耳のトラブルが原因のめまいに用いられますが、人によっては合う合わないがあります。
かえってめまいを強く感じてしまう事もあるので、医師と相談して使用するのが良いでしょう。
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