日焼けでかゆみが出るのはなぜ?原因と対処法をご紹介!
日焼けした後、肌のかゆみを感じた経験ありますよね?
時には我慢できないほど、強いかゆみになることもあります。
日焼けした後かゆくなるのが当たり前だから、とそのままにしていませんか?
だとしたら、それは大きな間違いです。
なぜなら、日焼けはやけどの一種だからです。
搔いた跡が残ってしまうことがないように、日焼けのかゆみを正しい対処法でケアしましょう。
今回は、日焼けでかゆみが出る原因と対処法についてご紹介させていただきます。
日焼けとかゆみの関係
日焼けは、紫外線を肌に浴び過ぎたことによって起こる皮膚の炎症です。
私たちの体は、組織が破壊されるとそれを修復しようと働き出します。
よく傷口に、ジュクジュクした粘液みたいなのが出てきますよね。
あれは傷ついた組織を守るために、リンパ液が集まり分泌される浸出液ですが、日焼けも同じなんです。
日焼けや、やけどなどの水ぶくれも同様で、かゆみが現われる原因になります。
一見、水ぶくれができていないように見えても、実は皮膚の内側に水ぶくれができていることは多いんです。
そのため水ぶくれがない場合でも、強いかゆみを感じることがあるんですね。
かゆみのメカニズム
この浸出液は、破壊された肌組織を修復する成分が入っています。
ですから必要なものなんですが、その反面、肌の神経を刺激してしまうんです。
この刺激こそが、かゆみの原因なんです。
これは、切り傷や擦り傷の患部がかゆくなるのと同じメカニズムです。
つまり、日焼けも紫外線によって肌の組織が破壊されている状態、というわけです。
ですから、日焼けのかゆみにも適切な処置とケアが必要なのですね。
乾燥肌もかゆみの原因
もうひとつのかゆみ原因に、皮膚の水分不足があります。
つまり肌の乾燥ですね。
乾燥肌がかゆみを感じやすいのは、外部からの刺激を感じやすいからです。
正常な肌状態であれば、皮膚の表面は油分と水分で覆われて、バリアの役目を果たしています。
しかし、乾燥肌だとこの油分と水分が不足しているために、十分なバリア機能を果たすことができないのです。
そして日焼け後の肌は、このバリア機能も紫外線によって破壊されています。
外部からの刺激を、とても受けやすくなっているので、かゆみも生じやすくなっているのです。
紫外線を浴びた皮膚は水分を奪われているので、乾燥肌の状態になっているのです。
日焼けと紫外線の種類
日焼けには2種類あります。
・皮膚が赤くなるサンバーン
と、
・色素沈着で黒くなるサンタン
です。
日焼け後の炎症やかゆみは、サンバーンにあたります。
このサンバーンによる炎症がおさまると、サンタンによる色素沈着がはじまるのです。
ですから、サンタンまで進んだ頃には、かゆみも静まってきます。
日焼けは個人差があるので、サンバーンだけで終わる人もいれば、サンタンだけで済む人もいます。
たとえば、「赤くなるだけで黒くはならない」とか「赤くはならないけど真っ黒になった」なんて、日常的に聞いた経験ありませんか?
サンバーンはUVB、サンタンがUVAと、それぞれ違う種類の紫外線によって日焼けは起こります。
ですから、日焼け後の症状も違うんですね。
冷やすことが大切!
日焼けはやけどの一種ですから、かゆみの対処法もやけどと同様に考えていいでしょう。
まず第一に、かゆみのある部分をよく冷やすことです。
冷やすことによって、かゆみだけでなく、痛みやほてりによる熱を軽減させることができます。
冷やしたタオルや、保冷剤などを濡らしたタオルで包んで、かゆみのある患部にあてます。
この時、かゆいからと言って、擦ったりするのは禁物ですよ。
刺激はかゆみの悪化に繋がるので、そっと優しく患部に押し当てるようにして冷やして下さいね。
かゆみが広範囲な場合は、水風呂や水シャワーで冷ますのも効果があります。
しかし、やりすぎは体温を下げすぎてしまい、逆効果になりますから、気をつけて下さいね。
シャワーの場合には弱めの水圧で、肌への刺激を少なくしましょう。
刺激を受けやすい肌状態の時は、かゆみを助長してしまう原因にもなりかねませんので、熱いお風呂は避けた方がよいでしょう。
ぬるめのお湯か、またはかゆみの症状が落ち着くまでは、シャワーの方がおすすめです。
乾燥肌を保湿しよう!
かゆみの原因の肌乾燥を防ぐためには、保湿はとても大切です。
いつも使用している化粧品でも構いませんが、できればかゆみの症状のある間は、敏感肌用化粧品の使用がおすすめです。
刺激が少ないので、肌に負担をかけることなく、ケアすることができるからです。
化粧水をつけたあとに、ワセリンを塗ると更に保湿効果が上がります。
ワセリンは肌をコーティングする役割をしてくれるので、化粧水の水分を外に逃がさないでくれるからです。
ワセリンはドラッグストアなどで、簡単に購入することができます。
ワセリンの種類
・黄色ワセリン~精製度が低いので、肌によっては刺激を感じることがあるので、顔や日焼けには不向きです。
・白色ワセリン~顔を含め全身、日焼け肌や敏感肌にも使える一般的なワセリンです。
・プロペト~白ワセリンよりも更に精製度が高く安全性に優れているので、顔や目の周りに使いたい時におすすめです。
・サンホワイト~ワセリンの中で最も高純度のもので、乳幼児やかなりの敏感肌の人にも使えます。
日焼け肌のかゆみには、白色ワセリンかプロペトがおすすめですね。
日焼け後にしてはいけないことは?
かゆみを伴い肌が乾燥してくると、皮がボロボロと剥けてきます。
この時に、無理して剥がすと肌への刺激に繋がるので、剥きたい気持ちをぐっと堪えて下さいね。
皮がボロボロするのは、保湿不足のサインでもあります。
こまめにクリームを塗ったりと、保湿ケアに努めましょう。
もうひとつしてはいけないこと、それは新しい日焼けをしてしまうことです。
日焼け後の肌はとても敏感ですから、日焼けを繰り返すとことは肌への負担にしかなりません。
外出の際には日焼け止めクリームなどの使用はもちろん、紫外線から肌を守れる帽子や日傘、カーディガンやパーカーなどで、服装を工夫することも大切です。
まとめ
日焼けは、やけどの一種です。
かゆみが出るのは、
・皮膚の修復機能が働いている刺激のため
・日焼けにより乾燥肌になっているため
が原因となります。
対処法として、
・患部を冷やす
・肌の保湿をする
という事を覚えておきましょう。
日焼けのかゆみが酷くなると、そのかゆみを我慢することも大変ですし、大きなストレスにもなりますよね。
最近は紫外線対策の意識も高いので、様々な対策商品も開発、販売されています。
ちょっと焼けただけ、と安易に考えずに、日焼け前後のケアをしっかりしていきましょう。
また、日焼けくらいで病院なんて、と思う人もいるでしょうが、日焼けはやけどと同じです。
日焼けが重症化することは、決して珍しいことではないのです。
就寝中の無意識のかゆみは、本人の意思ではコントロールするのも難しいので、かゆみが引かない場合は皮膚科の受診をおすすめします。