手足口病の子供の症状や治療法、予防法などをご紹介!
2016/04/02
「手足口病」ずいぶんと変わった名前の病気ですよね。
読んで字のごとく、手足口病は手や足、口の中(粘膜部分)に小さなブツブツができる病気です。
手足口病はヘルパンギーナやプール熱、流行性角結膜炎とともに5月くらいから夏にかけて流行るウイルス感染症です。
ほとんどは軽い症状で済んでしまいますが、病気の名前の軽い感じとは正反対で、合併症を引き起こすとちょっとやっかいな病気でもあるのです。
あせもかしら…と思っていたら手足口病だったなんてこともあるので、注意が必要な病気のひとつです。
今回は、子供の手足口病についてご紹介させていただきます。
目次
手足口病ってどんな病気?
手足口病はコクサッキーウイルスとエンテロウイルスというウイルスが原因でかかってしまう病気です。
コクサッキーウイルスとエンテロウイルスにはいくつかの型があり、軽く済むはずの手足口病を重症化してしまう型もあります。
手足口病は一度かかれば免疫ができますが、コクサッキーウイルスとエンテロウイルスにはいくつかの型があるため、再びかかってしまうということもあります。
何年かに一度大流行することもあり、多くは夏に流行しますが、最近では秋から流行したこともある病気です。
感染した90%が5歳以下の乳幼児だったという統計結果もあるほど、小さなお子さんに多くみられる病気です。
ウイルスの潜伏期は3日から6日くらいです。
手足口病の症状とは?
手足口病に感染すると、38℃くらいの発熱と共に、手のひらや足の裏、おしり、口の中(粘膜部分)に小さいブツブツの発疹ができます。
この発疹は水ぶくれとなるのが特徴です。
手足の発疹は痛みやかゆみを感じることがあり、足の裏に発疹が出来たら、治るまで歩けなくなってしまう場合もあります。
熱はあまり高くならず、2~3日で下がります。熱が下がってから1週間くらいで手足口病は治ります。
また手足口病が治ってから一ヶ月以内に、手足の爪がとれてしまうという症状も報告されているそうです。
だいたいのお子さんが自然と治ってしまう手足口病。
しかし、コクサッキーウイルスとエンテロウイルスの型によっては、極まれに髄膜炎、脳炎、心筋炎、神経原性肺水腫、急性弛緩性麻痺など合併症を引き起こし、重症化してしまうケースもあります。
もしも、
・高熱、嘔吐、頭痛
・視線が合わない、呼びかけに答えない
・息苦しそう、ぐったりとしている
・水分が取れない
・おしっこがでない
などの症状があった場合は、即病院へ行くことをお勧めします。
手足口病は、風邪の時よりもお子さんの経過を注意深く観察し、注意をする必要がある病気です。
手足口病の治療方法は?
手足口病には、予防接種や予防する薬はありません。
手足口病に感染してしまったら、発熱、頭痛、発疹・水疱などそれぞれの症状を緩和する治療法が行われます。
口の中の水ぶくれが痛むために、食事や水分が摂れない時は点滴をする場合もあります。
手足口病ってどうやって感染しちゃうの?予防法は?
まずは他の病気予防と同じで、こまめに手洗いとうがいを意識的にやりましょう。
手足口病のウイルスは治った後も便の中から3~5週間と長く排出され続けるため、トイレ後の手洗いやおむつ交換時の手洗いはとても大切になってきます。
手足口病にかかっている方の鼻水や咳、くしゃみなどが口や鼻から入ることで感染してしまいます。
感染したお子さんに口移しで食べものを与えないこと、コップやペットボトルの回し飲みなどは避け、また家族でタオルを共有しないなどして手足口病の感染を防ぐことをお勧めします。
食事や水分が摂れにくいようだったら…
口の中の水ぶくれ。痛みがある、変な感じがするといって水分や食事を受けつけてくれないお子さんもいると思います。
ネットや本では、これが手足口病の時のお勧めの食事なんて書いてありますが、お子さんによって感覚も違います。ここは親御さんの頑張りどころです。
お子さんが食べられるものを食べさせてあげるのが一番です。
ダメもとで、いろいろと手を変え品を変え工夫してみると意外にヒットすることも…ネットや本ではこう書いてあったのになんで?と考え過ぎずチャレンジしてみてください。
基本的に酸味の強いもの、濃い味のもの、熱いものなどは避け、細かくスルッと胃に入るものがいいですね。のどの奥の方に入れてあげるのもコツです。
ただ、どうしても駄目。水分も摂れない、食事も…その時は迷わず病院へ行ってください。
手足口病の時の歯ブラシは?
手足口病だから歯を磨くのはかわいそう・・・本当にそうですね。
ですが、やはり歯も大切です。
ガーゼをぬるま湯で湿らせ、指先に巻き、歯を拭いてあげたり、また緑茶でブクブクをさせるなどして対応するとよいと思います。
歯が大切だからとお子さんが痛みがあるのに、無理やり歯ブラシ、歯磨き粉でゴシゴシ…回復してからも歯磨きいや~。歯磨き怖い。となることもあります。
こちらも病院の先生と相談してみてください。
幼稚園、学校へは行ける?
手足口病は、水疱瘡やインフルエンザのように、学校保健安全法で定められている[出席停止]の対象ではありません。
学校保健安全法には「病状により医師が感染のおそれがないと認めるまで」となっており、明確な出席停止期間はありません。
したがって、保育園、幼稚園、学校への出席は、病気の状態を見て先生や医師と相談して判断する事になります。
まとめ
手洗いがまだ上手にできない小さいお子さんはどうしても感染してしまいがちです。
そのため、保育園や幼稚園などでは集団感染が起こりやすくなります。
保育園や幼稚園、御家庭では大人が手を洗ってあげたりして、日頃からの予防が大切です。
手足口病の症状は風邪やあせもに似ていますが、あせもかなと放置せず、あれ?と思ったらすぐに病院へ行くことをお勧めします。
手足口病でなくても、夏場の発疹はとびひしたりしますので…。
特に、高熱や嘔吐、食事や水分も取れないほどでしたらすぐに病院へ行きましょう。
手足口病は、小児科、皮膚科、内科のいずれかを受診しましょう。
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