結膜炎の治療!コンタクトや眼帯はどうしたらいいの?
結膜炎になったらどうやって治したらいいんでしょうか?
また、コンタクトの使用や眼帯の使用はした方がいいんでしょうか?
自然治癒する結膜炎もあるのでしょうか?
今回はそんな結膜炎の治療やコンタクト、眼帯の使用また、結膜炎は自然治癒するのかについてご紹介させていただきます。
目次
結膜炎の治療
結膜炎の種類別に治療法をご紹介します。
ウイルス性結膜炎の治療
はやり目(流行性角結膜炎)
原因となるアデノウイルスに対し、予防ワクチンや特効薬などはありませんので症状に合わせて緩和する治療法になります。
感染を防ぐための抗菌点眼や炎症を抑えるステロイド点眼を使用したりする治療法となります。
プール熱(咽頭性結膜熱)
原因となるアデノウイルスに対し、予防ワクチンや特効薬などはありませんので症状に合わせて緩和する治療法になります。
熱が高い時は解熱剤などを使用したり、のどの痛みや頭痛などにはうがい薬や鎮痛剤を使用します。
目のかゆみなどには抗ヒスタミン薬や目薬を使用したり、目やにがひどい時にはガーゼなどを濡らして優しく拭き取ったりしましょう。
高熱が続きますので、脱水症状などに気をつけて十分に水分を補給するように気をつけましょう。
急性出血性結膜炎(アポロ病)
原因となるエンテロウイルス(70型)やコクサッキーウイルス(A24変異型)などエンテロウイルスの仲間のウイルスに対し、予防ワクチンや特効薬などはありませんので症状に合わせて緩和する治療法になります。
はやり目と一緒で、感染を防ぐための抗菌点眼や炎症を抑えるステロイド点眼を使用したりする治療法になります。
ヘルペス性結膜炎
ヘルペス性結膜炎の原因となるヘルペスウイルスに対しては、抗ヘルペスウイルス作用のある眼軟膏や症状が強い場合は抗ウイルス作用のある読み薬や点滴を打つこともあります。
ただ症状が結膜炎の場合、ヘルペスウイルスを検出できない為、治療できないことがあります。
細菌性結膜炎の治療
細菌性結膜炎の場合、抗生物質の点眼薬や軟膏での治療が基本となります。
原因菌はインフルエンザ菌や肺炎球菌、黄色ブドウ球菌、クラミジア菌、淋菌などいくつかありますので、原因菌を特定するための検査を行います。
細菌によって抗生物質が異なる為、適切な治療を行う必要があります。
処方された薬を使用すれば、数日~2週間以内に治癒することがほとんどになります。
アレルギー性結膜炎の治療
季節性アレルギー性結膜炎
主に抗アレルギー点眼薬(抗ヒスタミン薬、メディエーター遊離仰制薬、仰制薬)を使用します。
鼻炎などの症状が強い場合は、抗アレルギー内服薬やステロイド点眼薬などを使用します。
また原因となる花粉がひどい時期には、症状が現れる前に眼科を受診するなどの対処をしましょう。
通年性アレルギー性結膜炎
主に抗アレルギー点眼薬を使用します。
抗アレルギー点眼を使用し、経過をみながら点眼薬の種類やステロイド点眼薬などを使用する場合があります。
春季カタルの場合
角膜に障害を起こさないように原因となるアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)を回避することが大切になります。
抗アレルギー点眼薬などを使用し、それだけで効果が不十分な時はステロイド点眼薬や角膜を保護するための点眼薬やステロイドの内服薬、瞼結膜下注射、外科的治療などを行うことがあります。
小学生ぐらいの男の子がかかりやすい病気で改善したり悪化したりで病気が長期にわたることが多いので根気よく治療を続けることが大切です。
巨大乳頭結膜炎
主にコンタクトレンズの汚れが原因となりますので、コンタクトレンズの装用を中止しします。
治療法としては角膜炎⇒結膜炎⇒結膜乳頭の順に治していきます。
角膜炎を発症している時は視力回復や角膜の濁りなどの治療からします。
次に結膜炎を発症している時は結膜の炎症を抑える点眼治療をします。
その次に乳頭のブツブツが治るまで抗アレルギー剤点眼などを使用して治して行きます。
コンタクトはしてもいいの?
普段の生活でコンタクトレンズを使用している人は、結膜炎になるとメガネを使用しコンタクトレンズの使用を基本的には禁止されます。
それはコンタクトレンズが原因で、結膜炎になっている可能性があるからなんです。
コンタクトレンズを装着すると、ゴミやタンパク質がレンズに付着しやすくなり、そういったコンタクトレンズの汚れが原因となって結膜炎を引き起こしているのです。
また、汚れだけではなく花粉や細菌なども付着させやすく細菌性結膜炎やアレルギー性結膜炎の原因にもなります。
コンタクトの汚れが原因で起こる結膜炎に「巨大乳頭結膜炎」というアレルギー性結膜炎があり、これは近代増加傾向にある目の病気になりますので、コンタクトを使用している人は、日頃のコンタクトケアが大切になります。
巨大乳頭結膜炎に関してはこちらの記事をご参考下さい。
眼帯はした方がいいの?
結膜炎の場合、眼帯は不要になります。
眼帯をする理由としては手についた雑菌やウイルスが付着した状態で目をこすらないようにする為、二次感染を予防する為だと考えられます。
ではなぜ不要なのかというと次のようなデメリットがあるからです。
①眼帯をすると菌が増殖する
眼帯を使用すると、眼帯の中は温かく湿った状態になりやすく、菌が繁殖しやすい環境を作ってしまうのです。
菌が繁殖した眼帯を取り換える時に二次感染のリスクも高まりますので、眼帯の使用はデメリットになるのです。
②視力低下の可能性
5歳くらいまでの子供に限りますが、眼帯を長期間使用すると視力低下や弱視になる可能性があります。
弱視とは、コンタクトやメガネをしても視力が上がらない事をいいます。
③距離感や立体感がつかめなくなる
眼帯を使用すると、片目が塞がった状態になりますので、距離感や立体感がつかめなくなります。
その為、ものや人にぶつかったり、ものがブレたり、ものを落としたりといった状況になる為、外出時にはさまざまなものに注意しなくてはなりません。
このようなに結膜炎の場合は、メリットよりもデメリットの方が大きいので眼帯は使用しない方が良いと考えられており、医療機関でも基本的には眼帯の使用は勧めておりません。
自然治癒することもあるの?
自然治癒する結膜炎
ウイルス性結膜炎
症状が軽ければ自然に治ることもあります。
しかし、感染力も非常に強く有効な薬もありません。
感染したウイルスに対する抗体が体内で作られると自然に治る病気なのですが作られるまでに1週間~2週間くらいかかる為、一般的には眼科に行き、感染を防ぐための抗菌点眼や炎症を抑えるステロイド点眼を使用したりする治療をします。
細菌性結膜炎
症状が軽いと自然に治ります。
薬なしでも自然に治るが細菌に効く有効な薬があるので、薬を使った方が短期間で早く治りやすいでしょう。
また強い細菌や病原体の量が多いと免疫力が低下してしまい、重病になりやすいので自然治癒で治るからと言っても病院へ行き薬で治すようにしましょう。
自然治癒しない結膜炎
アレルギー性結膜炎
アレルギー性結膜炎の場合、原因となるアレルゲン(アレルギーを引き起こす物質)が目に触れる限りアレルギー反応は出ますので自然治癒はしません。
ですので日常生活においてアレルゲンを除去する必要があります。
まとめ
いかがでしたか?
結膜炎は種類によって治療の仕方が変わってきます。
また、コンタクトの使用や眼帯の使用などはデメリットが大きいので使用しないようが良いとされています。
自然治癒する結膜炎もあるからといって放っておくと重症になる可能性もあるので、結膜炎かなぁと思ったら早めに眼科を受診するようにしましょう。
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