クロマイ腟錠100㎎の副作用や効果について!
「クロマイ膣錠100㎎」というお薬は、一般的にはあまり使用されることのないお薬です。
「膣錠」という形体にも、ほとんど馴染みがないかもしれませんね。
それだけにわからないことも多いと思いますので、今回はクロマイ腟錠100㎎副作用や効果について詳しく説明したいと思います。
目次
クロマイ腟錠100㎎とは?
クロマイ膣錠100㎎は、クロラムフェニコール系の抗生物質です。
「膣錠」とは「膣内に直接挿入するタイプの錠剤」であり、膣内の患部にじかに作用するという長所があります。
剤形は素錠(楕円形・発泡性)で色は白色になります。
大きさは17,6mm(長径)、10,0mm(短径)、厚さ約5,5mm、重さ約900mgになります。
効果・効能
適応園種はクロラムフェニコール感性菌になります。
通常、細菌性膣炎の治療に使用されます。
製品例は
クロマイ膣錠100㎎
ハイセチン膣錠100㎎(こちらが後発品(ジェネリック)になります)
用法・用量
成人は1回1錠(主成分として100㎎)を1日1回、膣内に挿入します。
くれぐれも勘違いして、飲んだりしないようにしましょう。
もし、指示された時間に使用するのを忘れたら、気がついた時点ですぐに1回分を使用しましょう。
ただし次の使用時間が近い場合は忘れた分を使用せずに、次の分から指示どおり使用してください。
2回分を1度に使用してはいけません。
自己判断で、多く使用したり、勝手に中止したりしないようにしましょう。
わからないことがあれば、医師または薬剤師に相談するようにしましょう。
副作用
・「発疹」「かゆみ」「局所の発赤や刺激・びらんなど」「接触性皮膚炎」
・「呼吸困難」「発疹」「血圧低下」などが起こった場合は、ショックやアナフィラキシーなどの重篤な副作用の場合もあります。
早急に医師の指示を仰ぐことが大切です。
クロマイ腟錠はガンジタにも効くの?
膣ガンジタ症とは
ガンジタとは、常在菌のカビ(真菌)の一種で、それが原因で起こる病気です。
通常は、増殖することなく一定に保たれているのですが、「糖尿病」「妊娠」「女性ホルモンのバランスの乱れ」「風邪などで使用した抗生物質」などにより、膣内の清浄度が低下した状態で、なおかつ免疫力が下がってしまった時などに、カンジダ菌が増えて、カンジダ症を発症します。
クロマイ膣錠はガンジタに効くのか?
クロマイは、雑菌感染症の治療薬で、真菌が原因のカンジダ症用のお薬ではありません。
この点から結論を述べると「クロマイ膣錠はカンジダには効かない」ということになります。
カンジダ症用のお薬としては「イミダゾール系抗真菌薬」などのいろいろな治療薬がありますが、自己判断で選択するのはむつかしく、婦人科の医師に相談して総合的な判断の上で選択されたお薬を使用するべきです。
また、細菌感染がある場合に、並行してカンジダに感染していることが多いと言われており、その場合はクロマイ膣錠を使用することもあります。
通常は医師がお薬を処方する理由を説明してくれると思いますが、説明が無かったりわかりにくかったりして、「なぜこの薬が使用されているのか?」と疑問を感じるなら、きちんと医師に確認することをお勧めします。
膣錠の入れ方とは?
「膣錠を入れるのに抵抗がある」「痛みがある」などという意見もよく聞かれます。
しかし、塗り薬だけでは膣の入り口部分にしか効果がなく、膣の奥の部分で繁殖した菌をやっつけることはできません。
膣錠を効果的に使用するために、以下の点に注意しましょう。
(基本的な使用方法)
使用前に手指をきれいに洗い、包装から薬を取り出します。吸湿してお薬がバラバラになってしまうことがありますので、濡れた手では扱わないようにしましょう。
外陰部を清潔にした後、「人差し指と中指ではさむ」か「人差し指の頭にのせる」などの方法で、膣内深くに挿入します。
就寝前に挿入すると、お薬が出てしまう心配が少なくなります。
就寝前が不可能なら、挿入後20~30分間は、激しい運動は避けるようにしましょう。
(痛くない膣錠の入れ方とは?)
・体に力が入らないように、大きく深呼吸してみましょう。
・座ったり、膝をついたり、仰向けに横になったりと力が入らないような姿勢を見つけて、自分自身が痛くない方法で試してみましょう。
・膣の入り口が湿ってると、挿入時の痛みが軽減される場合があります。お風呂上りなどに挿入するとよいかもしれません。
・爪が長すぎると、膣の中をケガさせる恐れがあります。爪は短く切っておくようにしましょう。
・痛みがどうしてもある場合は、病院などで相談すると、痛みを軽減する為のゼリーを処方してくれる事もあります。医師や看護婦さんに相談してみましょう。
まとめ
膣炎などの場合、「恥ずかしくて、病院に行きたくない」と感じる方も多いようですが、専門家にきちんと確定診断してもらわないと、自己判断で勝手に使用した薬で症状を悪化させてしまう事もあります。
やはり、早めに受診することをおススメします。
また、膣錠の使用方法にも苦労される方が多いようですが、病院で指導をしてくれたり、代わりに挿入してくれたりするところもあるようです。
「女医さんのいる病院を選ぶ」などの対策を講じて、相談してみてはいかがでしょうか。
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