めんちょう(面疔)が鼻に・・!薬や治し方は?
鼻の頭が赤く腫れて痛い!っという経験は皆さんありますよね?
それは、めんちょう(面疔)かもしれません。
皆さんは、めんちょうとニキビは違う事、めんちょうは大きな病気につながる危険性があることはご存じでしょうか?
今回は、めんちょうの原因やニキビとの違い、薬や治し方についてご紹介させていただきます。
目次
めんちょう(面疔)の原因
めんちょうとは、常在菌の1つである黄色ブドウ球菌が原因となる、いわゆる”おでき”のことです。
おできは体のいたるところに出来る可能性がありますが、顔に出来たおできのことをめんちょうと呼びます。
黄色ブドウ球菌は誰にでもいる常在菌で、健康な時は害を及ぼしませんが、顔そりや顔を掻いた際にできた傷や毛穴から侵入し炎症を起こします。
また、鼻の皮膚は薄いので、めんちょうが出来やすい場所になります。
めんちょうは危険!?
めんちょうはニキビと似ていることから、大事と思わずに放置しがちなものです。
しかし、めんちょうを放置すると脳炎や脳髄炎、骨髄炎を起こす可能性があるのです。
また、大きく腫れると治った後でも色素が沈着してしまう事もあります。
前述したように、めんちょうの多くは皮膚の薄いところに出来やすいです。
そのため、皮膚下まで黄色ブドウ菌が侵入しやすく、血管に入り込むと全身に広がってしまう恐れがあるのです。
脳に入ると脳炎や脳髄炎を起こす可能性もあるので、ニキビとは違い危険な可能性を秘めた病気です。
※昔はめんちょうが原因で死亡する例もありましたが、現代では抗生物質などの投薬治療で死亡する例は無くなったとの事です。
ニキビとめんちょうの違い
めんちょうとニキビは見た目は似ていますが、原因となっている事が異なります。
したがって、まずはニキビとめんちょうの違いを知り、自分に出来ているのはどちらなのか判断できるようになりましょう。
ニキビの原因は、毛穴が老廃物で詰まり、そこからアクネ菌が増殖するせいだと言われています。
見た目としては、部分的にブクッと腫れているのがニキビの特徴です。
めんちょうの特徴として、まず1番に挙げるのは痛みが強い事になります。
見た目としては、鼻が全体的に赤かったり、膿がたまっているようなグジュグジュと化膿しているのは、めんちょうの可能性が高いでしょう。
また、ニキビは思春期に出来やすいのに対し、めんちょうは大人になってからの方が出来やすいです。
これは、運動不足や過度なストレス、糖尿病など他の病気もめんちょうの原因となっている事があるからです。
めんちょうに効くおすすめ市販薬
めんちょうの原因は、黄色ブドウ球菌です。
したがって、抗生物質入りの軟膏を塗ることで菌の増殖を抑えます。痛みや炎症には、消炎鎮痛剤を服用します。
ここで、市販されているめんちょうに有効な軟膏役をいくつかご紹介します。
クロロマイセチン軟膏2%A(第一三共ヘルスケア)
クロラムフェニコールという抗生物質が成分の軟膏薬です。
患部に塗ってもテカらないクリーム剤なので、めんちょうにおすすめです。
テラ・コートリル軟膏a(ジョンソン・エンド・ジョンソン)
ヒドロコルチゾン(副腎皮質ステロイド)という抗生物質が含まれています。
めんちょう以外にも、とびひなど化膿をともなう湿疹・皮膚炎に効果的な軟膏薬です。
フルコートf (田辺三菱製薬)
<フラジオマイシン硫酸塩という抗生物質を配合した軟膏剤です。
炎症を抑え、細菌感染(化膿)を防ぎます。
ドルマイコーチ軟膏(ゼリア新薬)
バシトラシンとフラジオマイシンの2種類の抗生物質を配合した軟膏薬です。
ブドウ球菌、アクネ菌、マラセチア菌を殺菌する作用があります。
オノフェF(森下仁丹)
非ステロイドの軟膏薬です。
しみないタイプなので小さいお子さんにも安心して使用できます。
めんちょうの治し方
薬の使用と皮膚科の受診
まずは、先ほどご紹介したような、抗生物質入りの市販の軟膏薬を塗るのも効果的です。
軽度な場合は1週間ほどで治ると思われます。
しかし、抗生物質のみの薬は市販されていません。
なかなか、治らないような重症化している場合は、皮膚科を受診しより適切な薬を処方してもらいましょう。
また、抗生物質で効果が出ない場合や、膿が溜まってめんちょうが大きく肥大化している時は、切開して膿を取り除く手術を行うこともあります。
洗顔
ほとんどの場合、めんちょうは自然と治ります。
悪化させないために大切なのは皮膚を清潔を保つことです。
1日に2~3回、皮膚を傷めないように優しく洗いましょう。肌に優しい弱酸性の石鹸がおすすめです。
顔をごしごし強く洗ったり、強力な石鹸を使うのは、肌に無駄な刺激を与えてしまい逆効果です。
そして、洗い終わった後は柔らかいタオルで患部を抑えるように、しっかり水気を拭き取ることが大切です。
また、めんちょうは、にきびと同様に普段から皮膚を清潔に保つことが1番の予防対策ともなります。
日ごろからの洗顔を意識的に行うようにしましょう。
生活習慣
めんちょうが出来やすくなる原因には、
・食生活の乱れ
・過度のストレス
・睡眠不足
などの生活習慣の乱れもあります。
めんちょうがよく出来る人は、あまり脂っこいものや肉類ばかり食べず、野菜や果物を中心としたメニューでビタミンを多くとることを意識しましょう。
また、ストレスや睡眠不足は肌のバリア機能である免疫力の低下の原因となります。
規則正しい睡眠リズムを作り、日中は軽い運動をしたりして新陳代謝の活性化と、ストレスの発散を出来るように意識しましょう。
また、めんちょうは糖尿病やその予備軍と言われる人に発症する例が多い疾患だと言われています。
めんちょうが頻繁に出来る場合や、なかなか治らないという時は、もしかしたらそれが糖尿病のサインかもしれません。
糖尿病は初期の自覚症状が出にくいので、こうした可能性も忘れずに医療機関を受診してみるようにしましょう。
まとめ
めんちょうのほとんどは1週間ほどで自然治癒する事が多いです。
しかし、放置すると脳炎や髄膜炎といった重病を引き起こす可能性も忘れてはいけません。
治療には、抗生物質入りの軟膏薬が有効で、洗顔により肌を清潔に保つのも大切ですね。
めんちょうが出来てなかなか治らない時は、皮膚科を受診しましょう。
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