ホスピタルランド~病気の症状から考える早期発見ブログ~

病気の症状とは・・。症状から見て考えられる病気についてわかりやすく説明していきます。病気は私たちの身近な存在です。少しでも多くの人達がこのブログを見て早めの治療、早めの予防対策をして頂けたらと思います。                    

レクサプロ錠(エスシタロプラム)の副作用と効果について!

   

気分が落ち込んだり、やる気が出ない、集中できない、眠れない・・といったうつ状態の時に処方される薬にレクサプロ錠という薬があります。

 

ストレス社会の現代において、厚生労働省が行った調査では、15人に1人が生涯に一度はうつ病にかかる可能性があると言われているほど、うつ病は私達の身近な病気になっています。

レクサプロ錠は、新しい抗うつ剤の中でも、効果と安全性のバランスが優れている為、処方数は年々増加しているお薬になります。

 

今回はこのレクサプロ錠の副作用や効果などについて、ご紹介します。

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レクサプロ錠とは?

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レクサプロ錠とは、エスシタロプラムシュウ酸塩という成分の薬の製品名で、抗うつ剤に分類される薬です。

 

『選択的セロトニン再取り込み阻害薬(Selective Serotonin Reuptake Inhibitors)』というタイプの抗うつ薬の一つ(頭文字を取ってSSRIと略されます)で、セロトニンを増やすことで、うつ状態を改善し、抗うつ効果を発揮するものです。

 

レクサプロ錠は、SSRIの中で、現時点で一番新しい薬で、世界的にも最も売れている薬です。

海外では、2001年から使われていましたが、日本では、2011年に発売となり、それ以降、処方量も徐々に増えている薬です。

 

効果・効能

レクサプロ錠の最大の特徴は、『効果と安全性のバランスがいい』ことです。

 

抗うつ剤は、効果があらわれるまでに、一般的には2週間ほどかかるといわれていますが、レクサプロ錠は効果があらわれるまでの期間が短く、早く効果が得られるのも特徴です。

というのも、他のSSRIでは、慣らすために、効果が出ない少ない用量からはじめ、徐々に治療を行う用量まで上げていくのですが、このレクサプロ錠は、開始と同時に治療用量で服用できるため、効果を感じるまでの期間が短くて済みます。

 

また、持続性という点でもレクサプロ錠は優れています。

抗うつ剤が効果を発揮するためには、常に身体の中に薬がある状態でなくてはなりませんが、レクサプロ錠は、服用して4時間ほどで血中濃度が最高値になり、ゆっくりと身体の中から抜けていくので、薬自体が身体の中からなくなっても、効果は持続するという特徴があります。

 

MANGA Studyという日本・イギリス・イタリア・ギリシャの4ヵ国の研究グループが行った共同研究でも、『最も持続性・有効性が高いSSRI』とされています。

 

そして、レクサプロ錠は、SSRIの中でも、セロトニンだけに作用し、セロトニンを増やす作用に優れています。

 

セロトニンとは、神経と神経の橋渡しをする脳内の神経伝達物質で、セロトニンの不足(減少)がうつ病の原因の一つとして疑われています。

このセロトニンは、役割を終えると回収されます。

 

これを再取り込みというのですが、レクサプロ錠はこの再取り込みを阻害します。

すると、回収されずに残ったセロトニンは作用し続けることになります。

レクサプロ錠はこのようにして、セロトニンの量を増やしていくのです。

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用量・用法

持続性の高い薬ですので、レクサプロ錠10mgを1日1錠服用します。

症状によって、最高10mgを2錠まで服用が可能です。

 

飲み忘れてしまった場合は、気がついた時に早めに飲むようにし、飲み忘れたからと言って、2回分を一度にまとめて飲み事は厳禁です。

もし、誤って多く摂取してしまった場合は、医師に相談するようにしましょう。

 

また、医師の指示なしに、自分の判断で飲むのを中止する事は危険です。

急に中止すると焦りやめまい、頭痛、吐き気、興奮などの不都合な症状がみられる場合もありますので、絶対に医師や薬剤師の指示に従って服用するようにしましょう。

 

副作用

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レクサプロ錠はセロトニンだけに作用するので、全体的に副作用が少なくなっています。

従来の抗うつ剤にみられた、口が乾く・便秘になるといった副作用も軽減されています。

 

しかし、症状には個人差があり、口の渇き便秘、また、吐き気眠気不眠などの症状があらわれる場合もあります。

人によっては、体重が増加することがあります。

また、性機能障害が生じる場合もあります。

 

いくつか飲み合わせの悪い薬があり、たとえば、パーキンソン病の治療に用いるセレギリンと併用すると、作用がだぶってしまい、セロトニン症候群という重い副作用を引き起こす可能性が高くなります。

トリプタン系の頭痛薬や、セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズー・ワート)というハーブでも、同様にセロトニン症候群になる危険性がありますので、併用は避けてください。

 

また、次のような事がある人は服用する前に医師に相談して服用するようにしましょう。

・持病やアレルギーなどがある人

・服用中の薬がある人

・妊娠中または授乳中の人

・妊娠している可能性がある人

・子供や高齢の人。

・命を絶ちたいなど自殺念慮がある人。

・徐脈、不整脈、肝臓機能障害、腎機能障害、低カリウム血症、うっ血性心不全、脳の器質的障害、統合失調症の素因、衝動性が高い精神症状をともなう人、てんかんなどの痙攣性疾患、出血性疾患 など。

 

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離脱症状

離脱症状とは、服用している薬を急激に中断したり、減量した際に起こる可能性のある症状のことで、めまい興奮頭痛不安感などがあります。

 

SSRIの服用を中止したり、薬を変更する場合には、徐々に量を減らしていく必要がありましたが、レクサプロ錠は急に中止してしまっても、問題が起きることが少なくなっています。

 

とはいえ、個人の判断で服用をやめてしまうと、せっかくよくなってきた症状が元に戻ってしまったり、逆に悪化してしまったりと、期待する効果が得られなくなってしまいますので、必ず医師の判断を仰いでから減量したり、断薬したりするようにしてください。

 

ジェネリック(後発薬)

レクサプロ錠は1錠10mgで約220円と大変高価ですが、日本ではまだ後発薬(ジェネリック)は承認されておらず、販売されていません。

 

しかし、海外では多く流通しているため、個人輸入という形であれば入手可能です。

 

まとめ

レクサプロ錠はSSRIタイプの抗うつ剤の中で、副作用が少なく、効果に即効性と持続性があることがわかりました。

患者にとって、副作用が少ないうえに、早く効果があらわれ、持続してくれるのは大変うれしいことですね。

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