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リフレックス(ミルタザピン)錠の副作用と効果について!

   

リフレックス錠は、気分が落ち込んだり、やる気がでないといった、うつ状態の時に処方される薬です。

今回は、このリフレックス錠の副作用や効果などについて、ご紹介します。

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リフレックス錠とは?

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リフレックス錠とは、ミルタザピンという成分の薬の製品名で、抗うつ剤に分類される薬です。

ちなみに、レメロン錠という薬もミルタザピンという成分の薬で、リフレックス錠と発売元が違うだけで同じ薬です。

 

『ノルアドレナリン作動性・特異的セロトニン作動性抗うつ薬(Noradrenergic and Specific Serotonergic Antidepressant)』というタイプの抗うつ薬の一つ(頭文字を取ってNaSSAと略されます)で、脳内神経のα2受容体を遮断するなどして、ノルアドレナリン神経とセロトニン神経の活動を高めて、それぞれの神経伝達物質を増やし、うつ状態を緩和します。

 

効果・効能

リフレックス錠は効果があらわれるのが早く、また、抗うつ効果が強い薬です。

早い方だと、服用した翌日くらいから効果があらわれる方もいるようです。

 

MANGA Studyという日本・イギリス・イタリア・ギリシャの4ヵ国の研究グループが行った共同研究では、『抗うつ剤の中で、一番効果が強い』とされています。

 

SSRI、SNRIに分類される抗うつ剤が、セロトニンという神経と神経の橋渡しをする脳内の神経伝達物質が、役割を終えて回収される(これを再取り込みといいます)のを阻害してセロトニンを増やすのに対し、リフレックス錠はセロトニンとノルアドレナリンの分泌自体を増やし、濃度を上げる作用をします。

 

それならば、リフレックス錠でセロトニンの分泌を増やし、SSRIやSNRIに分類される薬で再取り込みを阻害すれば、大幅にセロトニンの濃度を上げることが可能だ、ということで、併用する治療法があり、この処方は2種類の薬の相乗効果でロケットのように改善していくことイメージして「カリフォルニアロケット」とネーミングされています。

ただ、効き目が強すぎて急に躁状態になってしまう躁転のリスクがあり、医師によっても考え方が分かれるところなので、十分相談の上服用してください。

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副作用

リフレックス錠は効果が強い分、副作用も多い薬と位置付けられています。

 

一番多い副作用は眠気で、服用している人の約半分に眠気があらわれます。

この眠気は、リフレックス錠の持つヒスタミン受容体を遮断する作用のために起こる症状です。

これを抗ヒスタミン作用といいます。

 

ヒスタミンは脳内では脳を活性化する重要な役割を担っていますが、リフレックス錠がヒスタミン作用を阻害するため、脳の動きが抑制され、眠気や思考力の低下を招きます。

花粉症にも抗ヒスタミン剤が処方されますが、同じ理由で眠気が出てしまうのです。

 

ただ、うつ状態の方は、眠れないといった不眠症状を訴える方が多いので、仕事や車の運転などを考慮しなければ、うつ症状に対してはメリットともいえます。

飲み初めは特に眠気が強く出てしまうのですが、3日もすると慣れてくる方もいますので、様子をみて、どうしても仕事に支障が出てしまう場合は医師に相談しましょう。

 

また、リフレックス錠の副作用で、体重増加を訴える方も多くいます。

これも抗ヒスタミン作用によるもので、ヒスタミンには食欲を抑制する働きがあるといわれており、これを阻害するため、食欲が抑えられなくなり、体重増加を招くようです。

 

そのほか、

のどの渇き

便秘、下痢、腹痛

めまい、倦怠感、頭痛

血圧上昇

手の震え、頻尿

などがあらわれる場合があります。

 

飲み合わせの悪い薬として、MAO阻害薬と併用すると作用がだぶってしまい、セロトニン症候群という重い副作用を引き起こす可能性が高くなります。

セイヨウオトギリソウ(セント・ジョーンズー・ワート)というハーブでも、同様にセロトニン症候群になる危険性がありますので、併用は避けてください。

 

また、次のような事がある人は服用する前に必ず医師に相談して下さい。

・アレルギーのある人

・持病がある人

・妊娠または妊娠している可能性のある人

・授乳中の人

・他の薬を服用している人

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用法・用量

リフレックス錠は1日15mgを初期用量として就寝前に服用します。

症状によって、最高45mg(3錠)まで服用が可能です。

増量する場合は、1週間以上の間隔をあけて、15mgずつ増量してください。

 

しかし、非常に眠気が強く出る薬なので、最初は半錠の7.5mgから開始するなど、状態に応じて調整してもよいでしょう。

効果が強いので、飲み始めてすぐに効果があらわれる方もいます。

 

離脱症状

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リフレックス錠で離脱症状があらわれることはほとんどないと言われていますが、個人の判断で服用を中止すると、めまい興奮、頭痛、不安感などがあらわれたりする可能性があります。

 

特に最高量の45mgからいきなり中止してしまうなど、反動が大きいため離脱症状があらわれやすくなりますので、勝手に減薬したり服用をやめたりしないようにしてください。

 

ジェネリック(後発薬)

リフレックス錠は2009年に発売された薬で比較的新しいため、まだジェネリック(後発薬)は販売されていません。

 

リフレックス錠は1錠15mgで約170円と高価であるため、ジェネリックの発売が待たれるところですが、発売から10年ほどたたないとジェネリックが発売されなので、まだ先になると思われます。

 

まとめ

リフレックス錠は即効性があり、効果的な薬ですが、眠気が強くあらわれる場合があるため、仕事内容によっては支障をきたしてしまう可能性があります。

また、体重増加が気になる方も注意したいところです。

用量などを調整して様子を見ながら、上手に服用していきましょう。

 

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