パンスポリンT(セフォチアム)の副作用や効果について!
人体は細菌と共存しています。
通常は、人体に悪影響を及ぼすことはありませんが、人体に害となる病原菌などは細菌の数が増えると感染し、発病してしまう恐れがあります。
そこで、そのような病原菌、例えば、肺炎や敗血症に至る最近は排除する必要が生じてきます。
その役割を果たすのが免疫であり、これが正しく働くと感染しても、日が経てば快復してくれますが、高齢者や他の病気を患っていると、免疫機能が低下している場合があり自然に快復することは難しく、時間が経っても症状が悪化してしまうこともあります。
そこで、細菌を薬で減らす必要があります。
今回は、パンスポリンT(成分:セフォチアム)の副作用や効果についてご紹介させていただきます。
パンスポリンTとは?
人体に悪い影響を及ぼす細菌を殺し、感染症から素早く快復するように助けてくれる働きをするセフェム系の抗生物質です。
抗生物質と言うと、細菌を殺すので、人体の細胞には影響がないのだろうかと心配される方もおられるかもしれません。
しかし、人体の細胞は、細胞膜と呼ばれる器官で覆われているのに対し、細菌の場合は、さらに細胞膜の周りを細胞壁と呼ばれる頑丈な壁で取り囲まれているので、細胞壁が合成するのを邪魔してくれて、細菌だけを殺すことができるという訳です。
効果・効能
パンスポリンTは、グラム陰性菌と呼ばれる、種類の菌に対して強い抗菌作用があるので、感染症で問題になる、
・ブドウ球菌、大腸菌、肺炎菌、インフルエンザ菌、プロテウス、ミラビリス
などに対して優れた効力があります。
幅広い領域で使用されるので、
リンパ管、リンパ節炎、咽頭炎、扁桃腺、急性気管支炎、肺炎、外傷・熱症・手術後の二次感染、膀胱炎、腎盂腎炎、尿道炎から、眼科、耳鼻科
に至るまで使われます。
さらに、敗血症や髄膜炎などの重い症状にも用いられ、その場合は投与量を増やして使用します。
用法・用量
薬の形は様々ですが、主に食後の服用になります。
成人はセフォチアム ヘキセチル塩酸塩として、一日300~600mgを3回に分けて服用しますが、慢性呼吸器病変などの重症患者には、それよりも量の多い1200mgまでを3回に分けて服用します。
量や時間は、医師の指示に従い、自分の判断で中止したり増減することのないよう注意しましょう。
使用上の注意
他に服用中の薬がある場合は、その薬の名前を医師に伝えてください。
パンスポリンTと相性の良くない薬を飲んでいる場合に調整する必要があります。
セフェム系統の抗生物質でじんましんやアレルギー症状が出たことのある人は、医師に前もって相談すると、基本的に別の薬に切り替えます。
もともと、喘息やじんましんなどアレルギー性の病気のある人も医師に伝えることによって、慎重に用いる指示があります。
腎臓の悪い人や、高齢者も副作用が出やすいので、服用量や服用間隔などの使用上の注意を医師から受けることができます。
3~4日服用して、効果が現れなかったり、症状が悪化するような場合は、早めに受診する必要があります。
服用中、下痢の予防として、乳酸菌の整腸薬と併用する場合もあります。
副作用
比較的、副作用として報告されているのが、下痢です。
これは、抗菌作用のために、腸内の良い細菌のバランスが乱れるためです。
ひどい下痢が続いたり、血便が見られる場合は、遠慮なく医師に伝えてください。
他には、小さなプツプツや発疹がでて、熱が出ることもあります。
じんましんやかゆみ、顔のむくみなどのアレルギー症状が起きたり、息がゼーゼーすることがある場合は、アナフィラキシーショックのような、重いアレルギー症状にならないように、使用をいったん止め、すみやかに医師に受診してください。
口内炎、頭痛、倦怠感があるときも医師に相談してください。
まれに、身体の機能が著しく低下するショック症状や、血液障害、腎障害、黄疸、肝機能障害、筋肉痛、大腸炎、中毒性表皮壊死、紅皮症、が起きることもあります。
その他、間質性肺炎、から咳、発熱、粘膜障害、皮膚や白目が黄色くなる、尿が茶褐色になる事もあります。
長期服用で、菌好対照(口内炎、カンジダ症)や、ビタミンkが欠乏することにより出血しやすくなるという傾向も起きる場合があります。
まとめ
抗生物質は、人体に悪さをする細菌を退治して私達の身体を元気に保ってくれます。
しかし、どんな薬にも副作用の可能性はあります。
自身の状態を医師に良く相談して、自分に合ったお薬で、なるべく短い期間の使用で早く元通りになれるようにしましょう。
日々の生活リズムを整え、人体に良い菌と共存し、私達の持つ本来の免疫機能を高めるようにしていきたいものです。
関連記事としてはこちらもご参考下さい。
⇒ケフレックスカプセル250mg(セファレキシン)の副作用や効果について!
⇒抗生物質とお酒の飲み合わせは厳禁!アルコールの危険性とは?