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オゼックス(トスフロキサシントシル)の副作用や効果について!

   

オゼックスは、さまざまな感染症の治療に使用されています。

また、小児用の細粒があることもオゼックスの特徴です。

今回は、オゼックス(トスフロキサシントシル)の副作用や効果についてご紹介させていただきます。

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オゼックスとは

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オゼックス(成分:トスフロキサシントシル)は、「ニューキノロン系」と呼ばれる抗菌薬で、いろいろな細菌に有効であり、病巣への移行がよく、難治性の感染症にもよい効果を示すなどの長所があります。

副作用やアレルギーも比較的少ないとされています。

 

当初、副作用の心配から子供には用いられませんでしたが、有効性と安全性が認められ「小児用細粒剤」として販売されるに至りました。

成人用錠剤の「ニューキノロン系」は多数販売されております。

ですが小児感染症を適応とする「ニューキノロン系」抗菌製剤はオゼックスが国内初となっています。

 

効果・効能

(錠剤)

・「皮膚感染症」「リンパ管・リンパ節炎」「慢性膿皮症」「ニキビ(化膿性炎症を伴うもの)」
・「咽頭・喉頭炎」「扁桃炎」
・「慢性呼吸器病変の二次感染」「急性気管支炎」「肺炎」
・「涙嚢炎」「麦粒腫」
・「外耳炎」「中耳炎」「副鼻腔炎」
・「顎炎」「歯周組織炎」「歯冠周囲炎」
・「腎盂腎炎」「膀胱炎」「前立腺炎」「精巣上体炎」「尿道炎」
・「胆のう炎」「胆管炎」
・「感染性腸炎」「腸チフス」「パラチフス」「コレラ」「炭疽」
・「子宮内感染」「子宮付属器炎」「乳腺炎」
・「外傷・熱傷手術・創などの二次感染」

 

(細粒)

・「肺炎」

・「コレラ」

・「中耳炎」

・「炭疽(炭疽菌による感染症で、皮膚炭疽症・肺炭疽症・腸炭疽症などがある)」

などに対して用いられます。

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①マイコプラズマ肺炎に対して

第一選択薬は「マクロライド系」になりますが、これに耐性を持つ場合には、「テトラサイクリン系」「キノロン系」のお薬を使用します。

中でも「ニューキノロン系」のオゼックスは特に効果が強いお薬だとされており、はじめからこのような強いお薬を使用することは、副作用や耐性菌の問題を考慮すると、好ましいとは言えません。

症状に応じて、適切な強さのお薬を選択する必要があります。

 

②膀胱炎に対して

尿道炎や膀胱炎の治療においては、「ニューキノロン系」の使用が最も多いとされています。

ほとんどの細菌類に効果がありオールマイティーの優等生だけに、どの細菌に強いというところがなく、尿道炎や膀胱炎では、効果がいまひとつであるという意見もあります。

 

③中耳炎に対して

よく効くお薬である上に、小児用として、販売されたのが最近であるため、子供の中耳炎によく使用されるようです。

乱用すると、耐性菌ができてしまい、肝心な時に効かなくなりますので、安易に処方すべきではないという小児科医の意見もあります。

 

製品例

【75㎎】

・オゼックス錠 75
・トスキサシン錠75mg

ジェネリックとしては、以下のようなものがあります。

・トスフロキサシントシル酸塩錠75mg

 

【150㎎】

・オゼックス錠 150
・トスキサシン錠150mg

ジェネリックとしては、以下のようなものがあります。

・トスフロキサシントシル酸塩錠150mg

 

【細粒】

・オゼックス細粒小児用 15% 150㎎

ジェネリックとしては

・トスフロキサシントシル酸塩細粒小児用15% 150㎎

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用法・用量

【錠剤】

成人は、1日300~450mgを2~3回に分割して経口服用します。

 

病状に応じては、以下のように変更します。

・「骨髄炎」「関節炎」

1日450mgを3回に分割して経口服用します。

 

・「腸チフス」「パラチフス」

1日600mgを4回に分割して14日間経口服用します。

 

「腸チフス」「パラチフス」以外の症例については、感染症の種類や症状によって適宜増減するのですが、重症の時や効果不十分と思われる症例に対しては、1日600mgを経口服用する場合もあります。

 

【細粒】

小児は1日12mg/kg(を2回に分けて経口服用します。

ただし、1回180mg、1日360mgを超えないこととします。

 

副作用

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オゼックスは副作用やアレルギーも比較的少ないとされています。

しかし、めったにはありませんが、以下のような症状に注意が必要です。

 

①アナフィラキシー・ショック.

「じんましん」「全身発赤」「顔や喉の腫れ」「息苦しい」「冷汗」「血圧低下」「意識が薄れる」など

 

②重い皮膚・粘膜障害

「発疹・発赤」「水ぶくれ」「膿が出たり、皮がむける」「皮膚の熱感・痛み・かゆみ」「唇や口内のただれ」「のどの痛み「目の充血」「発熱」「倦怠感」

 

③けいれん

てんかんなどのけいれん性の病気がある場合は、特に注意が必要です。

 

④腎臓の異常

「尿が少ない・出ない」「血尿」「むくみ」「倦怠感」「側腹部痛」「発熱」

 

⑤肝臓の異常

「倦怠感」「食欲不振」「吐き気」「発熱」「発疹」「かゆみ」「黄疸」「尿が茶褐色になる」

 

⑥血液成分の異常

「発熱」「喉の痛み」「口内炎」「倦怠感」「皮下出血」「出血傾向」

 

⑦間質性肺炎

「咳」「息苦しさ」「息切れ」「発熱」

 

⑧大腸炎

「ひどい腹痛」「下痢」「発熱」「血液便」「下血」

 

⑨横紋筋融解症

「手足のしびれ・けいれん」「力が入らない」「筋肉痛」「歩行困難」「赤褐色の尿が出る」

 

⑩低血糖

「脱力感」「ふるえ」「さむけ」「動悸」「冷や汗」「強い空腹感」など

 

⑪アキレス腱炎、腱断裂

「アキレス腱周辺の痛み・腫れ・むくみ」

 

 

その他にも「光線過敏症」や「下痢」「吐き気」「頭痛」「眠気」なども報告されています。

「光線過敏症」が起こると、日光に皮膚が当たると発赤したり、ひどい時には水ぶくれができたりしますので、特に皮膚が弱い人や長期服用をする人は、直射日光をできるだけ避けるようにしましょう。

 

小児においては、「関節痛」「関節腫脹」などの報告もあります。

 

まとめ

オゼックスは、ニューキノロン系の抗菌薬です。

 

オゼックスは、様々な菌によく効くお薬ではありますが、耐性菌の問題から考慮して、乱用は避けるべきですね。

特に、子供に対しては、効果的なので、「よく効くお薬を処方してくれた」と感じる方も多いようですが、将来のことを考えて、あえて処方しない医師もいることを理解しておくべきでしょう。

疑問を感じたら、すぐに質問できる医師との関係が基本であるとも言えますね。

 

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